私は7年前に、ブロンプトンを買いました。
そして、買って後悔しました。
というのは、冗談です。笑
しかし、ここはダメだったな。。とか、
このポイントは、他の自転車のほうが良かったな・・とかいう、
「後悔ポイント」があったというのは、事実です。
ブロンプトンは、多くの方が評価するように、すばらしい折りたたみ自転車です。
折りたたみサイズの小ささ、頑丈さ、安定した走行性能・・など、
良いところを挙げようとしたら、きりがありません。
しかし・・・もちろん、すべてを兼ね備えた、
完全無欠の、パーフェクト折りたたみ自転車ではありません。
ちゃんと「デメリット」「欠点」と言えるようなポイントも、あります。
特に、7年も使っていると、いろいろと悪いところも浮かび上がってくるものです。
素晴らしい、離れることなど考えられない嫁だけど、
悪いところも、ゼロではない・・・といった感じでしょうか?笑
この記事では、ブロンプトンを買って長年、乗り回してきて、
「後悔したポイント」を軸に、お話ししていきます。
目次
変速が貧弱
まず真っ先に挙げられる後悔ポイントとしては、
ブロンプトンは、「変速能力」がものすごく低いです。
現代のロードバイクや、ほとんどの折りたたみ自転車は、
10段、20段の変速があたりまえです。
最近はさらに段数がアップし、22段変速になったりもしていますね。
マウンテンバイクだと、30段変速タイプのものがあったりします。
対して・・・ブロンプトンは、ひとつの変速機あたり、
たったの「2速」、もしくは「3速」の変速しかできません。
ブロンプトンの変速機には、外装変速機と内装変速機があり、
外装変速機のほうが、純正で2速、
内装変速機のほうが、純正で3速・・という仕様なんですね。
ふたつの変速機を掛け合わせて、やっと「6速」で、それが最大です。
ブロンプトンの購入を検討しているとき、
カタログで、ブロンプトンを眺め・・・
変速段数、どのくらい?・・2速。2速・・?
2速かい!!
と、ツッコミを入れたのを覚えています・・笑。
そして現代の自転車は、特に日本だと、
ほとんどの自転車が「シマノ」製の変速機を装備しています。
シマノは自転車の世界では、世界に誇る品質のコンポーネント(変速機など)メーカーで、すごく高品質な変速機をつくります。
実際、シマノの変速機を装備した自転車はかなり、安めのグレードのものであっても、
すぱすぱと、スムーズで快適な変速が可能です。
しかしブロンプトンは、そのシマノの高性能な変速機が使えないのです。。
ブロンプトン社独自制作の変速機とか、ちょっとマイナーなメーカーの変速機とか、
そういったものしか使えません。
なので変速のスムーズさとか、確実さとかいったものは、シマノ変速機に比べると大きく劣ってしまいます。。
値段としても割高になりがちですし、トラブルも多いです。。。
いちおう、変速が貧弱になっているのには、理由があります。
ブロンプトンは、折りたたみサイズを極限まで小さくするための設計上、
後輪をはめる部分の幅・・つまり「リアエンド幅」が一般的なスポーツ自転車よりかなり、小さくなっているんですね。
なので、いわゆる「普通の変速機」は使えない・・という、事情があるのです。
変速段数を上げたいからといって、シマノの多段変速機を着けよう!としても、それは無理なのです。。。
ブロンプトンで多段変速を実現する手段も、あるにはあります。
たとえば「外装3速化」という、ふつうは2速しかない外装変速機を、
特殊なカスタムで3速にまで拡張してあげたり・・・
もしくは「インター8」といった、普通は3速しかない内装変速機を、
8速まで拡張したり・・
もしくはリアエンド幅がロードバイクと同じくらいある、特殊なリアフレームを入手したり、
リアエンド幅をむりやり広げる処置をしたりして、一般的なシマノ変速機を使えるようにする・・とかですね。
しかしそれぞれの方法で、特殊パーツが必要になったり、特殊な作業が必要になったりしますので、
相当なお金がかかったり、メンテナンスがすごく面倒になったり・・と、デメリットが多いです。
なので私としては、実現するためには、
相当な覚悟が必要になるな・・と、思います。。。
ちなみに私は、そんな貧弱な変速性能なのであれば、
いっそ変速機は外して、シングルスピードで乗ってしまえ!と思い、現在は変速機無しのシングルスピード・ブロンプトンに乗っています。
と、いう感じなので・・・
ブロンプトンを検討するのであれば、
「変速機」「変速能力」といった部分では、他の折りたたみ自転車より圧倒的に劣るんだな・・と、理解してから検討するほうがいいと思います。
ポジション出しが難しい
ロードバイクは、ハンドルの位置やサドルの位置を自由に変えて、
「ポジション出し」ができます。
特にハンドルの位置を、「ステム」の長さによって調整できるので、
ハンドルがもっと近いほうがいいな・・遠いほうがいいな・・と不満を感じたなら、簡単に位置を変えることができます。
しかしブロンプトンは、ハンドル位置の調整が、基本的にできません。
サドル位置だけはある程度、変えられるのですが・・・
「ステムを変える」という概念が無い自転車ですので、
ハンドルを遠ざけたり、近づけたり・・ということは、基本的に一切できないのです。
なのでもし買ってみて、ポジションが自分にまったく合わなかったとしたら、
後で変更することはできませんので、後悔することになります。。。
一応、ライザーバーをうまいこと使って、ハンドルを前に出す裏技・・といったものは、あります。
具体的な方法は、上の記事に書いたのですが・・・
私はもともとのハンドル位置だと、窮屈だと感じていたので、
いろいろと試行錯誤して、この裏技を編み出すことで、
快適なライディングポジションを実現できました。
しかしブロンプトンは、ポジション出しが難しい自転車だ、というのは事実ですので・・・
ブロンプトンを検討するなら、試乗などで「自分の体に合うか?」を徹底的に検討してから買うようにすると、
結局、良いポジションが出せない自転車だった。。と、後悔する可能性が減ると思います。
重い
ブロンプトンは、重いです。
まあ、クロモリ鉄という鉄製の自転車ですので、当然かもしれません。
モデルにもよるのですが・・・
同じくらいのホイールサイズの他の折りたたみ自転車より、だいたい1-2kgくらい重いと捉えていいと思います。
なのでもしあなたが、持ち運びやすく、加速に優れた、
軽い折りたたみ自転車が良い!!・・と思われていたとしたら、
ブロンプトンの「重さ」は、後悔ポイントになると思います。
とはいえ、折りたたみ自転車はある程度重いほうがいい・・という考え方もできます。
いちばんの理由としては、ある程度重いほうが、重心が安定するからですね。
もともと不安定な折りたたみ自転車では、できるだけ安定してくれたほうが、いいのです。
とはいえまあ、ブロンプトンを検討をされるのであれば、
なかなかに、重い自転車なんだな・・ということを把握してから買うと、
後悔がないと思います。
錆びる
そして・・ブロンプトンは、錆びます。
これはまあ、鉄製自転車の宿命ですね。
アルミやカーボンの自転車ですと、基本的に錆びませんので、
(アルミは錆びるよ!というツッコミはしないでください・・笑)
気をつけるポイントがひとつ増えてしまう・・というのは、デメリットのひとつです。
あまりに錆びさせてしまうと、気持ちてきにイヤなだけではなく、
強度が低下してしまったりも、心配ですよね。。
とはいえ、ブロンプトンの錆対策の方法、というのはちゃんとあります。
詳しくは、上の記事に書いたのですが・・・
要は、フレーム内部に防錆スプレーを吹きまくる、という方法ですね。
そして防錆処理をちゃんとやっておけば、そんなに致命的に錆が進行することもないとは思います。
とはいえまあ、ブロンプトンは錆びるんだ!ということは理解してから買うほうが、後悔は少ないと思います。
でも・・総合的に、いい折りたたみ自転車です
と、思いつくままに、ブロンプトンを買って「後悔したこと」を語ってみたのですが・・・
逆に言えば、後悔ポイントというのは、そのくらいです。
すでに、多くの方が評価しているように、
ブロンプトンというのは、本当に良い自転車です。
折りたたみサイズの小ささにおいては、他の追随を許しませんし・・
頑丈さ、安定感、折りたたみのしやすさ・・といった多くの要素で、
他の自転車の、一枚も二枚も上をいくと思います。
高価なのが、たまにキズなのですが・・・
「輪行」など含め使い倒してあげるのなら、ちゃんと値段ぶんの価値はある・・と、個人的には思います。
もし、整備やメンテナンスのスキルがあるのなら、
ヤフオクなどで安く買う・・といった選択肢もありますし。
最終的にブロンプトンを選ぶにしろ、他の自転車を選ぶにしろ・・・
ブロンプトンの「後悔ポイント」・・つまり悪い面も知ったうえで、
良い面・悪い面の両方から、じっくりと検討してあげると・・・
納得のいく一台を選び抜くことができるのではないか、と思います。