ブロンプトンは、高価だけど品質がいい「ハイエンド折りたたみ自転車」です。
ブロンプトンの価格は、この記事の執筆時点で、新品だとだいたい20万円くらいします。
折りたたみ自転車の有名メーカーである「DAHON」であれば・・
まともな品質の折りたたみ自転車が、5-6万円もあれば買えます。
なのでブロンプトンの値段は、そのあたりと比較すると「すごく高い」と言えると思います。
しかし・・それだけ値段が高いにもかかわらず、ブロンプトンは大人気自転車となっています。
ネットを見ても、いろいろな人が高評価をしていますよね。
高価なのに何のメリットも無いのなら、評価なんてされません。
つまりブロンプトンには、差額分の「なにか」があるから・・
それだけ高くても、それだけ高評価されるのでしょう。
しかし・・本当にブロンプトンという自転車には、値段ぶんの価値があるのか?
特にもし、あなたがブロンプトンの購入を検討しているとしたら、気になるところだと思います。
私は5年ほど前に、15万円くらいで新品のブロンプトンを購入し、現在までずっと乗り回しています。
なのでこの記事では、ブロンプトンには値段に見合う価値があるのか?
ここを、いろいろな視点からレビューしていきます。
目次
「電車輪行しまくる」なら、価値はある
ブロンプトンに、価格ぶんの価値はあるのか?
私が実際に使ってきた結論として、ブロンプトンは・・
「電車輪行に使いまくる」
この条件を満たすのであれば、じゅうぶんに買う価値があると感じました。
ブロンプトンは、輪行に向いた自転車です。
いろいろ調べている方や、すでに所有している方であれば、当然ご存知のことかも知れませんが・・
ブロンプトンは、同じくらいのホイールサイズの他の折りたたみ自転車よりも、圧倒的に小さくなります。
ブロンプトンは折りたたむと、どのくらい小さくなるのか?については、
上の記事で解説しているのですが・・
比較対象の機種にもよるのですが、一般的な折りたたみ自転車と比べると・・
いちばん大事な「横幅」が、だいたい20cmくらい小さくなることが多いです。
そしてこの折りたたみサイズの差は、電車輪行において、圧倒的なアドバンテージになります。
実際に電車輪行を繰り返してみると、実感できるとは思うのですが・・
折りたたみサイズが20cmも小さくなると、電車への「載せやすさ」や、移動するときの「動きやすさ」が圧倒的にアップします。
私は通勤で毎週、ブロンプトンを電車輪行していた時期があります。
そしてブロンプトンであれば満員に近い電車でも、ちゃんと載せることができましたし・・
駅のホームで人にぶつけそうになったりもせず、スムーズな移動もできていました。
あの状況でもし、折りたたみサイズがあと20cm大きかったら・・
おそらく周囲にかなり気を使いながらしか、輪行できなかったでしょう。
もしかしたら電車輪行自体、無理だったかもしれません。
というように、電車輪行を何度も何度も繰り返すのであれば・・
ブロンプトンの「圧倒的に小さくなる」というアドバンテージが活きてくるものです。
なのでその場合は高いお金を出す価値はある、と感じます。
逆に、電車輪行をあまりしなかったり、そもそも乗る頻度が少なくなってしまうのであれば・・
ブロンプトンを選ぶのはもったいないかなと、個人的には思います。
そのため、ご自身がブロンプトンを買ったとして・・
電車輪行をどのくらいするのか?そもそもどのくらいその自転車に乗るのか?
そう考えると、買う価値があるかどうかがわかってくると思います。
ブロンプトンは「基本的な品質」も高い
折りたたみサイズの小ささ、電車輪行のしやすさ以外にも・・
ブロンプトンには「品質そのものが高い」、という見どころがあります。
ブロンプトンはいろいろな折りたたみ自転車の中でも、
- 頑丈さ
- 安定感
- 剛性感
といったところで優れています。
ブロンプトンは1980年くらいに生産開始され、現代に至るまで何十年もずっと、基本的な形を変えずに作られ続けています。
そしてもちろん何の工夫もなく作られているわけではなく、長年リニューアルを繰り返されてきたはずです。
そういった「歴史の長さ」が、品質レベルの高さを生んでいるのかもしれません。
さらにブロンプトンは、材質が鉄合金の「クロモリ」です。
クロモリは一般的に、ちょっと重いかわりに、頑丈さが高い!と言われています。
なのでここもブロンプトンの頑丈さに、一役買っていると思います。
さらにブロンプトンは「ホイールベース」が長い自転車です。
ブロンプトンのホイールベースの長さについては、
上の記事で詳しく解説していますが・・
ブロンプトンは折りたたみ自転車の中でもトップクラスに、ホイールベースが長いです。
そして自転車はホイールベースが長いほうが、どっしりした、安定感のある走りになります。
特に、もとが不安定な折りたたみ自転車だと、メリットが大きくなりますね。
ここもブロンプトンが高い「安定感」を持つ、理由のひとつだと思います。
私は、5万円くらいのDAHONの自転車に乗っていた時期もあるのですが・・
ブロンプトンはその自転車と比べるとその「品質」は正直、格が違うレベルだと感じました。
旅などでハードに使い倒すのであれば、多少高価でも安定性・耐久性に優れたものがいいですし・・
そうであれば、ブロンプトンにお金を出す価値はでてくると思います。
「値段のわりに微妙」な点は、ここ
と、ブロンプトンは高価ながらも、良い点がいろいろあるのですが・・
だからといって、あらゆる面で優れた最強自転車!というわけでは、もちろんありません。
逆に「長所は尖っているけど、デメリットも結構ある自転車」だと思います。
ブロンプトンの欠点をまとめてみると・・
- 変速が貧弱
- ポジション出しが難しい
- パンク修理の手間が多い
- 重い
- 錆びる
という感じです。
ブロンプトンの欠点や、買うと後悔するかも?と思うポイントについては、
上の記事で詳しくまとめているのですが・・
特に変速については、公式仕様だと1変速機につき、2速もしくは3速という貧弱さです。
ひとつの変速機で「12速」とかが常識になっている現代スポーツ自転車の世界からすると、びっくりするほど少ないのです。
私自身、ブロンプトンを買うときカタログを眺めていて、びっくりしました・・笑
と、ブロンプトンはこれほど高い自転車なんだから、優れた要素だらけの自転車なのでは?
そう思っているともしかすると、肩透かしを食らうかもしれません。
むしろ「折りたたみサイズの小ささ」に特化した、尖った自転車と捉えておくほうが自然でしょう。
とはいえもちろん、高価なわりに悪い点多すぎのダメ自転車!というわけではなく・・
値段に見合う価値があるけど、デメリットも結構ある、という自転車です。
「他のハイエンド折りたたみ自転車」と比べると、どう?
ブロンプトンは、ハイエンド折りたたみ自転車です。
そしてハイエンド折りたたみ自転車は、他にもあります。
なのでブロンプトンと同等の、高い値段がついている自転車と比べると、どうなの?
ここも気になるところだと思います。
ブロンプトン以外のハイエンド折りたたみ自転車といえば、「Birdy」が鉄板です。
モデルにもよりますが、ブロンプトンと同レベルくらいの価格帯で、人気もブロンプトンと競るほどに高く・・
ハイエンド折りたたみといえば「ブロンプトン or Birdy」となるほどの、定番自転車のひとつです。
そしてこのBirdyとブロンプトンを比較すると、どうなの?については、
上の記事で解説しているのですが・・
いちばん大事な点だけ抜粋すると、
- ブロンプトンは「折りたたみサイズ」に優れる
- Birdyは「走行能力」に優れる
という感じになります。
Birdyには、ブロンプトンほどの折りたたみサイズの小ささはありませんが・・
そのかわりブロンプトンと違った「一体型メインフレーム」とか・・
もしくはスポーツ自転車で一般的な「10速レベルの変速機」といったものを装備しています。
なので輪行能力ならブロンプトン!走行特化ならBirdy!みたいな棲み分けがされている感じです。
ブロンプトンには他のハイエンド自転車と比べても、見劣りしない基本性能が間違いなくあります。
なのでブロンプトンの「強み」「弱み」をちゃんと把握し、自分の用途に合っている!と思えるのなら・・
後悔のない、大きな間違いの無い選択になるのでは、と思います。
この記事ではブロンプトンに値段ぶんの価値はあるのか?を解説してみました。