ロードバイクのサイズを、選ぼうとしているけど・・
自分の身長に合うサイズが、複数ある!
・・こんなとき、小さめのサイズを選ぶメリットはある?
ロードバイクの「サイズ選び」は、とてつもなく大事なポイントです。
乗り心地や車体の特性に、大きな影響を与えますし・・
後から変えるのはほぼ無理なので、そういう意味でも重要ですね。
もちろん完璧なジャストサイズが分かるなら、迷う余地は無いでしょう。
しかし例えば、
GIANT公式サイトの該当ページより引用
「適応身長」がこんな感じになっているロードバイクの場合・・
身長が170cmだと、「XS」「S」「M」サイズのすべてに該当してしまうことになります。
どのサイズがジャストなのか?が、分からなくなってしまうわけですね。
なのでそんな場合は、サイズ小さめのほうがいいかな?それとも大きいほうがいいかな?
小さめを選ぶと、デメリットが多くなるのかな?
こういったところで迷うのは、自然なことだと思います。
なのでこの記事では、サイズ小さめのロードバイクを選ぶのはアリ?
小さめであることによるメリット・デメリットは?選ぶときの注意点は?
ここを徹底解説していきます。
目次
メリット①:大きすぎて乗れない!が発生しない
どちらを選ぶか微妙なとき、サイズ小さめを選ぶメリット・・
ひとつめは「大きすぎて乗れない!が発生しない」ことです。
ロードバイクは、大きすぎるとうまく乗れません。
具体的には、
- サドルが高すぎた!
- ハンドルが遠すぎた!
- スタンドオーバーハイトが高すぎた!
こういった事態になってしまうと、うまく乗ることはできませんよね。
サドルがあまりに高すぎると、うまく足がつかなくて危険ですし・・
ハンドルがあまりに遠すぎると、無理な姿勢で体を痛めますし・・
スタンドオーバーハイトが高すぎると、トップチューブで股間を打ってしまいます。
もちろんシートポストを短くする・ステムを短くするなど、対応手段はあります。
しかし特にステムは、大幅に短くするのが難しいですし・・
スタンドオーバーハイトに至っては、基本的に変えること自体ができません。
なので調整し切れなかった場合は、体に合わないロードバイクに乗り続けるはめになります。
もちろんサイズが小さすぎても、うまく乗れないのはそうなのですが・・
サイズが「小さすぎる」ほうは、後から調整が効きやすいものです。
シートポストもステムもすごく長いサイズがありますので、長さが足りない!はまず起きませんし・・
スタンドオーバーハイトに至っては、「低すぎる」ほうでは問題そのものが起きません。
なのでサイズ小さめを選んでおけば、大きすぎて乗れない!が発生しない!
小さすぎて乗れない!も調整できるので、まず発生しない!
なのでサイズ違いによる問題が、全体的に発生しにくい!
という良い状態になるので、これがメリットのひとつと言えます。
メリット②:動きが機敏になる
動きが機敏で、走り回りやすくなる!
これもサイズ小さめを選ぶ、メリットのひとつです。
サイズ小さめのロードバイクは、いろいろなパラメーターが小さめになるのですが・・
中でも重要なポイントに「ホイールベース」があります。
ホイールベースとは何?どんな影響がある?など、この記事で詳しく解説したのですが・・
ホイールベースというのは「前輪と後輪のあいだの長さ」のことです。
そしてこれは、人間でいう足幅のような要素なので・・
- 長い:より安定する
- 短い:動きがより機敏になる
こういう違いが出る、ということですね。
そしてホイールベースは、ロードバイクのサイズによって変わってきて・・
GIANTのこのロードバイクを例にとってみると、記載の通りホイールベースは・・
- XSサイズ:985mm
- Sサイズ:986mm
- Mサイズ:990mm
- Lサイズ:1,002mm
と、サイズが大きくなればなるほど長くなっています。
(ちなみにわずかな差であっても、効果が出るところです)
さらに言うと、ホイールベースはパーツ選びなどで後から変えることができません。
なのでサイズ小さめを選んだ時点で、「短めホイールベース」の自転車を使い続けることになります。
そういった目線で見ても、重要なところですね。
そして機敏な動きは、レースですばやく動いてライバルを抜き去ったり・・
もしくは混雑した道路で、左右に小回りよく動いたりするには欠かせません。
なのでここで優れるロードバイクになる!というのが、小さめを選ぶメリットです。
メリット③:軽い
サイズが小さいほうが、車体が軽量になることが多い!
ここもサイズ小さめのロードバイクを選ぶ、メリットのひとつと言えます。
ロードバイクのSMLといったサイズは、「フレームサイズ」のことです。
そしてもちろん大きくなればなるほど、使う材料が増えて重くなっていきます。
実際のサイズごと重量はなかなか公表されていないので、データは提示しづらいのですが。。
なので小さめのサイズでは材料が少ないぶん、フレーム重量が軽くなることになります。
フレームが小さいぶんステムを長くしたりするとしても、総合的には軽くなると言えるでしょう。
さらにはその他パーツと違って、フレーム重量は気軽に変えることができないというのもポイントです。
ロードバイクにとって、軽さの価値はとても高いものです。
グラム単位での軽量化に、万単位のお金がつぎ込まれることもあるくらいですね。
そして軽さはもちろんレースでの優位性といった、メリットを生んでくれます。
なのでフレームを小さくすることで、少しでも軽さを稼ぎたい!
そういった場合も、サイズ小さめのロードバイクは良い選択になり得ます。
メリット④:ハンドルを低くできる
ハンドルを低くすることができる!
ここもサイズ小さめロードバイクの、見逃せないポイントです。
ロードバイクのハンドルを高くしたいか?低くしたいか?は人それぞれですが・・
低くしたい!と思うケースは、かなり多いはずです。
特にレースに出るようなライダーは、おもいっきり低くしていることが多いですよね。
そしてサイズが小さいロードバイクほど、よりハンドルを低くできるものです。
ハンドルの高さは上のジオメトリー表で言うと、「ヘッドチューブ長(HEAD TUBE)」「スタック(STACK)」といった長さにおおむね比例しますが・・
それぞれフレームサイズが大きくなればなるほど、大幅に長くなっているのが見てとれます。
つまりサイズ小さめのロードバイクでは、ハンドルはかなり低くできる・・ということですね。
もちろんハンドルの高さはパーツの組み換えによって、変えることもできます。
購入したロードバイクから「コラムスペーサー」をすべて抜けば、そのぶん高さを落とせたりはしますね。
しかしどうしてもフレーム形状による「限界の低さ」があり、それはサイズ小さめのロードバイクだとより低くなる・・ということです。
なのでもしあなたが、低めのハンドルが好みである場合は・・
「十分に低いハンドル」を、無理なく実現することができる!
これも、サイズ小さめのロードバイクを選ぶメリットとなります。
デメリット①:安定性が低い
サイズ小さめのロードバイクの「メリット」は、書いてきた感じなのですが・・
ここからは逆に「デメリット」の面から見てみます。
そしてサイズ小さめロードバイクの、第一のデメリットは「安定性が低い」ことです。
小さめサイズでは上に書いたように「機敏さ」において、強みを得られるのですが・・
その裏返しでそのぶん、安定性は短所となるわけですね。
サイズ小さめのロードバイクは、ホイールベースが短くなります。
なのでスポーツで言うと、足幅が狭い状態になり・・
機敏に動けるぶん、どっしり感は減ってしまいます。
そして機敏さを重視するか?安定性を重視するか?は人それぞれです。
なのでもしあなたが安定性が高く、長距離でも疲れないようなタイプが好みなら・・
サイズ小さめのロードバイクは、微妙な選択となってしまうでしょう。
デメリット②:ハンドルが低すぎになる
「低いハンドルを実現できる」ことを、小さめサイズの長所として挙げましたが・・
しかし逆に「ハンドルが低すぎ」になる可能性が出てしまう!
というのも、サイズ小さめのロードバイクを選ぶときの注意点です。
サイズ小さめのロードバイクでは、そのぶんフレーム全体の高さが減ってしまい・・
同じパーツ選びの前提だと、そのぶんハンドルは低くなってしまいます。
なので高めのハンドルを希望する場合、その高さをなかなか実現できない!となってしまいます。
そしてハンドルが低すぎる具体的なデメリットは、この記事にまとめたのですが・・
- 重心が前のめりになる
- 猫背になって体を痛める
- ハンドル操作がしにくくなる
ハンドルが低すぎになると、こういったことが起こり得るわけですね。
ハンドルの低すぎは「コラムスペーサー」といったパーツで補うこともできますが・・
コラムスペーサーがあまりに多すぎるとみっともない、という価値観もあったりします。
このあたりをどう思うかは、人それぞれですが・・
極端にたくさんのコラムスペーサーを使うと、力の伝わりも悪くなりそうだとは思います。
という感じで・・ハンドルを高めにしたい場合、低すぎるハンドルに困ることになる!
ここもサイズ小さめのロードバイクの、デメリットのひとつと言えます。
小さすぎると、さすがに合わない
サイズ小さめのロードバイクのほうが、自分に合いそう!
もしこの記事を読んで、そう思ったとしても・・
小さすぎるとさすがに合わないので、ここは注意です。
ロードバイクは「ジャストサイズ」において、最高の性能が出せるよう作られるものです。
なので自分の体に合ったジャストサイズより、ずっと小さいサイズを選んでしまうと・・
さすがに小さすぎによるデメリットがかさんで、後悔することになるのではと思います。
極端な例ですが・・身長が180cmあるのにXSサイズ!とかだと、さすがに合わないでしょう。
いちおう各部の長さだけなら、超長いステム・超長いシートポストとかでフォローできるかもしれませんが・・
弱虫ペダル公式サイトの該当ページより引用
やりすぎるとこんな感じの弱虫ペダルの御堂筋くんスタイルになり、さすがにアンバランスになるでしょう。
御堂筋くんスタイルを否定するわけではありませんが、さすがに常人には乗りこなせないと思うのです・・
なのでサイズ小さめのロードバイクが良い!と思ったとしても・・
あくまでジャストサイズの範囲内で、小さめを選ぶことをおすすめします。
「どっちを選ぶか微妙」の範囲内で、選ぶということですね。
そのほうがバランスのとれた、後悔のない選択ができると思います。
ロードバイクのサイズ選びは、本当に迷うところですし・・
「後から変えられない」ところなので、納得いくまで迷ったほうがいいところでもあります。
そしてその中で「サイズ小さめ」にしてみようかな?と思ったときは・・
この記事に書いたそのメリット・デメリットを読み込んでから選択すれば、後悔しないのではと思います。
今回はサイズ小さめのロードバイクを選ぶことについてお話ししました。