ブロンプトンに毎日、乗っているけど・・
もしくはブロンプトンを買おうかな?と、迷っているけど・・
「ギア比」って、どのくらいがいいの?
ギア比はブロンプトンの乗り味を変える、大事な要素です。
重すぎるギア比にすると、脚が疲れすぎて乗るのもおっくうになりますし・・
逆に軽すぎると、回しても回してもぜんぜん進まない!となりかねません。
なので「ちょうどいいギア比」を追求したいところです。
しかしブロンプトンのギアは、特殊です。
ホイールが小さく、ギア比の影響がロードバイクなどとは違ってきますし・・
変速機も一般的なものとは、全然違うブロンプトン専用品が採用されています。
なので「ギア比まわりの考え方」が、一般的な自転車とは違ってくるのです。
私自身、ブロンプトンのギア比についてはいろいろと試行錯誤し・・
そして現在は、私なりにこれが良い!と思うギア比を実現できています。
なのでこの記事では、ブロンプトンのギア比はどのくらいに設定するのがいい?
ここを「ブロンプトン独自」の視点から解説してみます。
目次
ブロンプトンのギアは、特殊
ブロンプトンのギア比を考えよう!とするとき・・
その考え方は、ロードバイクといった自転車とはだいぶ違ってきます。
なぜならブロンプトンには、
- ホイールが小さい
- 変速機が特殊
- スピードをあまり求めない自転車
といった特徴があるからです。
まず・・ホイールの小ささは、ギア比に影響を与えます。
理由はギアの重さは、ホイールサイズに比例するものだからです。
そしてブロンプトンのホイールサイズは、だいたい18インチです。
なのでブロンプトンはそれに見合ったギア比にするほうがいい、ということです。
ホイールサイズが小さい折りたたみ自転車では、ギア比はどう考えればいいの?
ここの具体的なところは、
上の記事で解説しているのですが・・
ブロンプトンはホイールが小さいわけですので、ギア側を「重め」にすることでバランスをとるわけです。
それで大きいサイズの自転車と同じくらい進む、ちょうどいいギア比になります。
さらにブロンプトンは、「変速機」まわりが特殊です。
普通のロードバイクやクロスバイクだと、前2段 x 後ろ11段で、合計22段!とかが主流ですが・・
ブロンプトンだと選べる変速機は「2速」の外装変速機と、「3速」の内装変速機しかありません。
両方を装着し、掛け合わせでやっと6速で、それが最大です。
それだけ少ないギアでも、うまく必要なギア比を満たせるように・・
いろいろと、工夫しなければいけないわけです。
具体的には「ワイドレシオ」なギア比にして、カバーできる範囲を増やしたりとかですね。
そしてブロンプトンはあまりスピードを求めない自転車です。
もともと街乗りを想定していると思われる、かなりアップライトなポジションですし・・
すごく重い「クロモリ」フレームも、高速で走るにはあまり向きません。
なのでブロンプトンのギア比は、ロードバイクと同等レベルに重くする必要はなく・・
まったりライドに最適な「軽めのギア」にしたほうがいいのでは?
といったところも、考えるポイントになります。
という感じで、ブロンプトンにはブロンプトンなりの「ギア比の考え方」がありますので・・
検討するときは、このあたりを視野に入れて考えるほうがいいのではないかと思います。
「初期状態のギア比」だと、どう?
ブロンプトンの「初期状態」のギア比って、どう?
ブロンプトンには最初から、ギアが装着されています。
そしてもしそのギア比が、あなたにバッチリ合っていた場合・・
そもそも「ギア比を変える」ことを考える必要さえなくなります。
じゃあ、ブロンプトンの初期状態のギア比って、どんな感じ?
ここは年式によって変わってくるかもしれませんが・・
- 2速モデル:前ギア54T、後ギア12T/16T
- 3速モデル:前ギア50T、後ギア13T
- 6速モデル:前ギア50T、後ギア12T/16T
私が調べたタイミングではモデルごとに、こんな歯数になっているようでした。
「3速」「6速」モデルだとさらに、ギアの歯数と関係ないところに内装変速機があって・・
内装変速機により、真ん中のギアから「上下20%ぶんくらい」重さを変えられます。
と、ブロンプトンの初期状態のギアはこんな感じです。
そして初期状態の重さだと、重すぎる or 軽すぎる!と感じる場合・・
「ギア比を変える」ことを検討することになってきます。
「フロントギア」側を変える
ブロンプトンのギア比を変えるとき、候補になるのは・・
- 「フロントギア」の歯数を変える
- 「リアギア」の歯数を変える
この2通りです。
まずは「フロントギア」の歯数を変える方法からです。
前側についている、この大きいギアのほうですね。
自転車の前ギアは、大きくなればなるほど、ギアが重くなるものです。
なので今現在のギアが軽いなぁと思うなら、より大きいギアに・・
逆に重すぎると思うなら、より小さいギアに変えることになります。
フロントギアを変えると、変速できる「すべての段」の重さが変わりますので・・
フロントギア交換は重さを全体的に変えたいときに、特におすすめです。
そして歯数を変えるときは、外側の歯がついている部分「チェーンリング」を交換するのですが・・
この記事を書いている時点で手に入る、ブロンプトン純正のチェーンリングは「44T・50T・54T」の3種類でした。
なのでもし現在のチェーンリングが50Tで、ギアを全体的に少し軽くしたいなぁ、と思うなら・・
「44T」を買って交換すれば、それが実現するわけです。
ちなみにブロンプトンの純正パーツは、もちろんブロンプトンを取り扱っているショップで買えますし・・
もしくはネット通販だとCYCLETECH-IKDといったサイトからも入手できます。
このサイトはブロンプトン系の品揃えがとても良いので、私自身は愛用しています。
もしくは純正のこだわらず「他のメーカー」にも目を向ければ、選択肢はさらに広がります。
純正では扱っていない歯数のチェーンリングも、見つかるかもしれません。
しかし純正品以外だと、ちゃんと装着できるか?という「互換性」を自分で判断するしかないです。
この記事を書いている時点のブロンプトンなら「5ボルト」「PCD 130mm」であれば、普通に装着できるはずですが・・
そのあたりも自己責任・自己判断で、決めていく必要があるわけですね。
と、ブロンプトンの「フロントギア」を変える方法はこんな感じです。
「リアギア」側を変える
ギア比を変えたいときは、「リアギア」側を変えることもできます。
後輪のところについている、小さいギアのことですね。
リアギアはフロントギアとは逆で、小さくなればなるほど、ギアが重くなるものです。
なのでギアをもうちょっと重くしたいなら、今より小さなギアに・・
逆にもうちょっと軽くしたいのなら、大きなギアに換装すればOKです。
さらに「1段ずつ」交換できる、というのもリアギア側のメリットです。
フロントギア交換では、すべてのギアの重さを変えてしまう選択肢しか無いわけですが・・
リアギア2枚のモデルの場合、「1枚だけ」の重さを変えることができます。
なので2枚のうち、軽いギア側だけをさらに軽くしたり・・
2枚のギアの重さの「幅」を広げたり、逆に近づけたり、といった改造も可能です。
リアギアにも純正品があって、12T・13T・14・16T・17Tと、さまざまな歯数に対応しているようです。
なので通販などで調達して、さくっと交換してもいいですし・・
ブロンプトンのリアギア交換は作業にちょっとコツが必要ですので、ショップで購入・作業をお願いしてもいいかもです。
さらにギアを拡張する「改造」もできる
ここまで「単純に、純正ギアの歯数を交換する」方法を書いてきましたが・・
ブロンプトンは「改造」で、ギアシステムそのものを変えることも可能です。
有名なのは「インター8」という、内装8速の変速機をつける方法や・・
「外装3段」という、純正では2段しか無いリアギアを3段に拡張する方法・・
そしてフロントダブル化という、ロードバイクのようにフロント変速を可能にする方法あたりです。
それぞれ、検索すればいろいろ情報が出てくると思います。
とはいってもブロンプトンのギアシステム改造は、デメリットも多いです。
調べてみると分かると思うのですが、すごく高価だったり・・
特殊な専用パーツの調達が必要で、なかなか手に入らなかったりなどですね。
なので私自身、そういった改造は結局やりませんでした。
代わりに私自身の場合は・・
上の記事で書いている「手変速フロントダブル」という変速スタイルを採用しました。
純正では1枚のフロントギアに、2枚プラスして・・
そして「フロント変速機」の方はつけない!という方法ですね。
これなら坂を登るときや激しい向かい風など、どうしても必要なときだけ「切り札」として変速できますし・・
そして変速機を追加しないので、改造の難しさやメカトラブルとは無縁です。
なので「デメリットほぼゼロで、メリットだけ手に入れる」ような方法で、なかなか気に入っています。
もしくは逆に「シングルスピード」にしてしまう、という選択肢もあります。
ブロンプトンのシングルスピード化については、
上の記事で解説していますが・・
自分には複数のギアは必要ないな、と考えるならもちろん、これもアリですね。
ちなみに日本では純正シングルスピードモデルは売られていないのですが・・
海外では普通に売られていて、しかも安いとのことで、羨ましい限りです・・笑
私はこんなギアを採用している
最後に、私自身はどんなギア比を採用しているのか?を書いておきます。
私自身は現在・・
- フロントギア 54T
- リアギア 13Tのシングル
という仕様にしています。
これは「2速」モデルのリアギアを、13Tのシングルに変更した形で・・
私自身はブロンプトンで変速をあまり使わなかったので、変速調整の面倒さを省くために、この仕様に変えた感じですね。
54T・13Tの組み合わせは、車道を25km/hくらいで流すのに最適ですし・・
歩道をゆっくり走るときや、ちょっとした坂を登るときも重すぎないと感じます。
なので自分的にはベストバランスだな・・と感じて、このギア比にしています。
とはいえこの1段だけだと、ハードな坂道とかにまったく対応できませんので・・
上に書いたように「手変速フロントダブル」仕様にして、フォローした感じです。
ちなみにフロントのインナーギアは「39T」にしています。
(ブロンプトンのクランクでは、それ以上小さいインナーギアにはできないようです)
もちろん、どんなギア比・ギアシステムにするか?は完全に人それぞれです。
そしてここはロードバイクなどよりバリエーションがあって、個性が出て面白いところだと思います。
ぜひいろいろ試行錯誤して、自分自身のベストなギア比を見つけてみては・・と思います。
今回はブロンプトンのギア比をテーマにお話ししてみました。