丸ハンとは何?どんな人にメリットがある?

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黄色のバーテープを巻いた丸ハン

ロードバイクの「丸ハン」って、何?

 

ロードバイクのハンドルには、いくつかの種類があるのですが・・

中には「丸ハン(丸ハンドル)」と呼ばれるものもあります。

なので会話の中なので、この単語が出てくることはあると思います。

 

しかし丸ハンというのは、それほど一般的な用語でもありませんので・・

丸ハン??聞いたことないぞ、一体何だ?

そう思うのは、わりと自然なことだと思います。

私自身、友人との会話で話題に出たときは、そんな感じでした。笑

 

なのでこの記事では、ロードバイクの丸ハンってそもそも何?

どんなときに使われて、どんなメリット・デメリットがあるの?

といったところを徹底解説していきます。

丸ハンは「ドロップ部分すべてが丸い」ハンドル

丸ハンとは何?に一文で答えると・・

ドロップ部分すべてが丸い」ハンドル、です。

丸ハンの例

丸ハンの例

丸ハンの例

こんな感じでドロップ部分の上部から下部まですべてが丸い形状ということですね。

 

古い時代のロードバイクは、ほぼ全てのハンドルがこの形状だったようで・・

現代でもビンテージロードバイクや競輪用ピストバイクなどに、採用されていることがあります。

クラシックな、トラディッショナルな位置付けという感じですね。

ちなみに丸ハンはイコール「シャローハンドル」と呼ばれることもあります。

 

対して現代における、ほとんどのロードバイクでは・・

ハンドルは「アナトミックシャロー」と呼ばれる形状になっています。

アナトミックシャローの例

アナトミックシャローの例

アナトミックシャローの例

こんな感じでドロップ部分の上部が水平で、下部のほうだけが丸い形状ですね。

現代の完成車といった大半のロードバイクでは、このスタイルが採用されています。

アナトミックシャローは別名「コンパクトハンドル」と呼ばれたりもするものですね。

 

もしくは、ハンドルには「アナトミックハンドル」というものもあって・・

アナトミックハンドル

そっちはこんな感じで、下ハンドルにストレートな部分があるタイプです。

全体が丸い丸ハンとは、対極的なタイプですね。

 

なのでそういった、丸くない部分を含むハンドルたちに対して・・

丸ハンとは、ドロップ部分の全体が丸っこいハンドル!

というのが、丸ハンとは何?に対するまずシンプルな答えとなります。

丸ハンのメリットは?

じゃあ、そんな丸ハンを選ぶメリットは何がある?

まず、まとめると・・

  • 握る場所を微調整しやすい
  • 下ハンドルでブレーキを掛けやすい
  • クラシックな見た目を実現できる

こんな感じになります。

握る場所を微調整しやすい

まず握る場所を微調整しやすい、というのが丸ハンのメリットです。

 

丸ハンは、ドロップ部分のすべてが丸いハンドルです。

なのでどの部位を握っても、握る感覚が同じになり・・

握る場所を「ちょっと上」「ちょっと下」と、微妙に変えやすいです。

 

逆にこのメリットがもっとも弱いハンドルが、「アナトミックハンドル」です。

アナトミックハンドル

アナトミックハンドルの見た目を、もういちど貼りますが・・

アナトミックハンドルというのは、下ハンドルにストレートな部分を持つハンドルです。

 

そしてこのアナトミックハンドルは、ストレート部分をがっちり握れるかわりに・・

ストレート部分以外は握りにくいので、握り位置の微調整がしづらいです。

なので姿勢を細やかに変えにくい、というハンドルになっています。

 

アナトミックと丸ハン・・つまりシャローハンドルの良さをミックスした「アナトミックシャロー」でも・・

本家丸ハンほどの「丸さ」は無く、握る位置の調整においては一歩譲ります。

なので握る位置を微調整できる!というポイントにおいては、丸ハンが最高のハンドルになってきます。

下ハンドルでブレーキを掛けやすい

下ハンドルでブレーキを掛けやすい、というのも丸ハンのメリットです。

 

もういちど、丸ハンと「アナトミックシャロー」のハンドルを示しますと・・

丸ハンの例

アナトミックシャローの例

こんな感じで、上の画像の丸ハンのほうが握る部分からブレーキレバーまでの距離が近いのが見てとれます。

 

丸ハンは均等な丸さなのに対し、アナトミックシャローのほうは途中からカクッと曲がるような形状なので・・

そのあたりの関係で、ブレーキレバーと距離が離れてしまうわけですね。

ちなみに握り部分がストレートな「アナトミック」ハンドルだと、この距離はさらに離れてしまったりします。

 

ブレーキレバーまでの距離が短いと、すばやく・強い力で握れますし・・

手が小さい人でも無理なくブレーキを掛けられる、というメリットも生まれます。

なのでここも、丸ハンの見逃せないメリットとなります。

クラシックな見た目を実現できる

クラシックな見た目も、丸ハンの重要なメリットになり得ます。

 

丸ハンは、古い時代から使われているハンドルです。

なのでクロモリホリゾンタルフレーム、ダブルレバー、革サドル、非STIのブレーキレバーといったもの同様・・

「クラシックな自転車にはこれが無いと」みたいなアイテムでもあったりします。

 

もちろんこのあたりの感覚というのは、人それぞれですが・・

クラシックな自転車にアナトミックシャローやアナトミックのハンドルは、近代的すぎて合わない!

そういう感覚を持つ人は、少なくないようです。

 

なのでその場合は古風な見た目の、クラシック自転車に合うアイテムである!

というのも丸ハンの、立派なメリットとなってきます。

丸ハンのデメリットはこんな感じ

丸ハンにはもちろん、デメリットもあります。

まとめると・・

  • 前傾が深すぎになりやすい
  • 一般的なSTIレバーに向かないことがある

この2つになってきます。

前傾が深すぎになりやすい

前傾が深すぎになりやすい、というのが丸ハンの目立つデメリットです。

 

丸ハンは、

黄色のバーテープを巻いた丸ハン

こんな感じで、ハンドルのちょっと下がったところにブラケットを配置することが多いです。

さらにハンドルが全体的に丸いぶん、握る部分が全体的に低くもなります。

 

なので丸ハンを普通に握ると、アナトミックシャローといったそれ以外のハンドルと比べ・・

全体的に低く、前傾が深い姿勢になりやすいです。

 

そして深すぎる前傾は、体への負担となることがあります。

なので浅めの、楽な姿勢でロードバイクに乗りたい!と思う場合・・

この前傾が深すぎになる特性が、足を引っ張ってしまうことがあるのです。

「丸ハンは初心者向けではない」と、言われることがある理由でもありますね。

 

逆に「常に深い前傾をとりたい」といったガチレーサーだと、まったく問題無かったりはしますが・・

浅い前傾の、ラクな姿勢でのライドが難しくなってしまう!

というのが丸ハンの、まず目立つデメリットになってきます。

一般的なSTIレバーに向かないことがある

一般的なSTIレバーに向かないことがある!

というのも、丸ハンの見逃せないデメリットです。

 

現代のロードバイクのハンドルは、ほとんどが「アナトミックシャロー」タイプです。

なので現代で最もメジャーなブレーキ・変速レバーの「STIレバー」は・・

アナトミックシャローを前提に、形状などを最適化されているという事情があります。

 

なのでクラシックな丸ハンと、新鋭のSTIレバーを組み合わせると・・

たとえば角度がうまく合わない、握りにくい・・といった不都合が発生するかもしれません。

見た目的にも、ちょっと違和感が出てしまうかもしれませんね。

 

もちろんブレーキレバーには、丸ハン前提のものもあります。

なのでそういったタイプを使えば、適合については問題ないのですが・・

今後はブレーキレバーでそのまま変速するという、STIならではのシステムは使えないことになります。

 

なので現代ロードバイクの顔とも言えるSTIレバーに、うまいこと適合しないかもしれない!

というのもここに引っ掛かってしまうなら、丸ハンのデメリットということになってしまいます。

丸ハンはこんな人におすすめ!

ここまで検討してきた事情を考えて・・

じゃあ、丸ハンはどんな人におすすめなの?

丸ハン自体、初めて知ったけど・・自分が使うと幸せになれるの?

こういった視点からも考えてみます。

 

そしてまず、丸ハンをおすすめする人をまとめると、

  • レースを中心とした、深い前傾での高速走行が多い
  • ちょっと古い、クラシックな雰囲気の自転車が好き
  • 実際に使ってみて「合う」と感じた

こんな感じになります。

 

レースを中心とした高速走行が多いなら、丸ハンはより向いた選択になってきます。

丸ハンは上に書いた通り、アナトミックシャローなどと比べ前傾が深くなるという特性がありますが・・

深い前傾が当たり前となるレース・高速走行をよくやるなら、ここはむしろプラスになってきます。

 

クラシックな雰囲気の自転車が好きな人にも、丸ハンはベストマッチするでしょう。

丸ハンは、クラシック・ロードバイクにおける「ひとつのピース」みたいなものですので・・

クラシックな見た目を追求したいなら、外せないパーツになってくるでしょう。

 

そして最後に・・使ってみて「合う」と感じたというのが、いちばん大事かもしれません。

いろいろ理屈を語ってはきましたが・・最終的には個人個人の「合う合わない」が決め手になってくるものです。

なので実際にアナトミックシャロー、アナトミックなどと使い比べてみて、丸ハンがいちばん合う!と感じたなら・・

それは丸ハンを選択する、強力な理由になるのではと思います。

 

 

今回はロードバイクの「丸ハン」について、知っていること・調べたことを書いてみました。

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自転車通勤から自転車にハマった、いち自転車マニアです。

【年齢・性別】30歳台、男性

【生息地】九州のどこか

【自転車趣味歴】7年程度

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇ナビデバイスはガーミンウォッチ
◇全部自分で整備するマン
 
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