自転車で走るとき、すぐに疲れてしまったり、脚や膝が痛くなったり・・
息が上がってしまったりして、長く走ることができない!
ということはありませんか?
自転車を始めたばかりの頃は、どなたであっても・・
疲れず快適に自転車で走り続ける!というのは難しいものです。
私自身、一台目のロードバイクを買ったばかりの頃は・・
たった数km走っただけなのになぜか、やたらと疲れてしまう!
ということに困って、疲れない乗り方というものを自分なりに追求していました。
疲れずに自転車で走り続けるためには・・
「長距離を何度も走って経験を積む」「筋トレをして負荷に負けない体作りをする」というのももちろん、有効です。
しかし長い時間がかかりますし、何よりきついです。
しかし、なにごとであっても、ちょっとした乗り方の「コツ」を見直すだけで・・
大きな労力をかけずに、大きなレベルアップができた!ということは多いです。
私自身、ちょっとしたコツを走り方に組み込むだけで・・
気のせいなどではあり得ないほど、大幅に疲れにくくなった!
ということを何度か経験しています。
なのでこの記事では、自転車をこぐのがきつい!を解消する方法を・・
「乗り方のコツ」を軸に解説していきます。
目次
疲れる原因「後傾」を防ぐ方法
これまで、疲れにくい乗り方をいろいろと試行錯誤してきて・・・
いちばん大事だと思ったのは、自転車に乗るときに「クランクの前半分に重心を置く」ことです。
画像の「赤いライン上」に重心を置く、ということですね。
体重は重力に沿って、真上から真下に掛かるものです。
なので重心が赤いライン上にあると、クランクの前半分に、真下に向かって力がかかり続け・・
自分の体重が、常にクランクを正回転させ続ける形になります。
この状態ができると、脚だけで一生懸命にクランクを回さなくても・・
体重だけで勝手にクランクが回り、勝手に自転車が進む状態を作りだすことができます。
この「クランクが自動回転する状態」をつくることで・・
脚力はほとんど使わずに、体重だけでエネルギーを生み出せるようになります。
なので、楽に長距離を走ることができるようになるのです。
さすがに「上り」や「向かい風」といったハードな状況では、体重のパワーだけでは足りませんが・・
ふつうの平坦路であれば、脚は脱力したままなのに、クランクがくるくる回るくらいの出力は出せます。
なので負担が減って、ほんとうにラクになります。
補足としましては・・
体重は、真上から真下にかかるわけですが、クランクは円形にしか動かないものです。
なので体重を脚で、円の動きに変換するとさらに効率がよくなります。
これはもう、体で覚えるしかないと思いますので、ここで多くは語りませんが・・
体重をパワーソースにする場合は、そのまま使うのではなく・・
エネルギーを回す方向に変換するよう意識すると、よりうまくいくかもしれません。
重心が「後傾」するデメリットとは
重心がクランクの前半分にあると、良いわけですが・・
もし重心がその「良い位置」からズレていると、どうなるんでしょうか?
例えば、もし重心が「クランクの真上」にある場合・・
体重は、「クランクを回す役にまったく立たない」のです。
ライン上に重心がある状態ですね。
この場合はライン上に、上から下に体重が掛かるわけなのですが・・
この場合、体重が掛かる場所は、クランクの回転の「軸」の上になります。
なので体重が、クランクを前にも後ろにも回さないことになってしまうのです。
自転車で、ペダルを回すのに使える力は「脚力」と「体重」のふたつあります。
しかし上のような場合、「体重」はまったくパワーソースにできませんので・・
純粋に、脚力だけでクランクを回すしかなくなります。
ふたつあるパワーソースのうち、ひとつが死んでしまうわけです。
この位置に重心があると、「引き足」は使いやすくなる!という面はあります。
なので引き足を重視するなら、この位置に重心がきても良いかもしれませんが・・・
パワーソースに脚力だけではなく、「体重」も使いたい!
という場合は、重心の位置が「クランク軸の上」だとまずいのです。。
そしてもし、重心がクランクの後ろ半分にあったとしたら・・?
なんと、自分の体重がクランクを逆方向に回転させ続ける!
という、とんでもなく非効率なことになってしまいます。
ライン上に重心がある状態です。
ラインが、クランクの軸よりも「後ろ側」にあるのがおわかりいただけると思います。
これが自転車における、いわゆる「後傾」と言われる状態です。
この状態だと、ライン上に、重力に沿って上から下への力がかかるので・・
クランクを逆回転させる方向に、力がかかり続けてしまうのです。。
その逆回転の力を、なんとか脚力で押し切る・・という状態になるわけですね。
自転車の乗り方には、さまざまなメソッドがあり・・
「背中にアーチを作る」ように丸めて乗る方法が勧められていることも多いです。
しかし、あまり考えずにこの「背中を丸める乗り方」を真似してしまうと・・
背中を丸めれば丸めるほど、重心は後ろにいきますので・・
「重心がクランクの後ろ半分にあり、クランクが逆回転を続ける乗り方」になってしまいます。
ちなみに自転車のプロでも、背中を丸めて乗る人も多いのですが・・
その場合は重心が後ろにいく分、ハンドルを大幅に下に下げるなどして(ハンドルを下に下げるほど、重心は前にいきます)フォローし・・
ちゃんとクランクの前半分に重心がくるようにしています。
ちょうど、上のイラストのような感じですね。
背中は丸まってアーチを描いていますが、重心は自転車の後ろ側に落ちてはいない!
というのが、おわかりいただけるのではないかと思います。
もちろん重心は、前にいけばいくほど良い!というわけではありません。
クランクが勝手に回転する最適な重心位置、というものがクランクの前半分にありますので・・
試行錯誤しながら、これを探していく!というのが、疲れない乗り方につながるのではと思います。
「身体部位のダメージ」を防ぐ
自転車に乗るとすぐ疲れる!というのは・・
いろいろなタイプの「身体部位のダメージ」によって、起こされている場合があります。
例えば、首の負担が強くなりすぎて、頭痛がするとか・・
呼吸しにくい姿勢で乗っていて、呼吸が苦しくなるとか・・
もしくは脚の使い方が悪くて、ふくらはぎが痛くなったりとか、ですね。
こういう、身体のいろいろな場所のダメージがたまってしまうと・・
総合的に「疲れ」となって、身体を苦しめてしまいます。
そして身体部位のダメージは、乗るときの「身体の使い方」でけっこう防げたりしますので・・
試行錯誤のしがいがあるところだったりするのです。
身体へのダメージを防ぐ「乗り方のコツ」については、
身体部位ごとに分けて、上の記事たちで解説しています。
疲れが明らかに、特定の部位から来ている・・!
そんな場合は「身体部位のダメージ対策」を考えてみると、うまくいくかもしれないです。
疲れない「自転車」を選ぶ
疲れないためには「乗り方」だけではなく・・
「自転車選び」も、効果があるところです。
たとえば、長距離でも疲れない自転車選びについて、
上の記事で解説しているのですが・・
自転車には、いろいろな面での「向き不向き」があります。
そして例えば、長距離を走るのに向かない自転車で、100km以上を走ったりすると・・
たとえば手の負担がきつすぎたり・・とかで、疲れにつながることがあります。
逆に、街中をふらふら走るのに向かない自転車で、街中をふらふらすると・・
走りにくすぎて、疲れる!とかもありますね。
なので、自転車に乗るとすぐ疲れる!を防ぐには・・
「自転車選び」にも、注目しておくほうがいいです。
疲れにくい「パーツ」を整える
自転車につける「パーツ」も、疲れやすさに関わることがあります。
たとえば漕ぐたびに力が逃げる、ふにゃふにゃのペダルとか・・
硬すぎて、安定して座りにくいサドルとか・・
もしくは握りにくくて、手をうまく載せられないグリップとか・・
それらはすべて、疲れやすさにつながるかもしれません。
特に、ロードバイクなどの自転車は「買った時のまま」の状態だと・・
そこまで高性能な、優れたパーツがついていることは少ないです。
ロードバイクを売るときは、できるだけ「コスパ」を上げないと売れないので・・
ペダルとかサドルとかタイヤとかの、あまり注目されないパーツは、コストカットされることが多いんですね。
実際にメーカーのパーツ一覧をじっくり見ると、わかるのではないかと思います。
なのでそういったパーツを、高性能!と定評のあるものに交換すれば・・
乗り心地などが大幅にレベルアップし、疲れやすさをやわらげてくれることが多いのです。
私自身の自転車も、カスタムでかなりの「疲れにくい自転車」にできました。
高性能なパーツって・・具体的にどんなもの?
私自身がこれまでにいろいろ試してきた限りだと、
これらのパーツが、疲れにくさに貢献してくれると思いました。
上から順に「脚力のロスが少ないペダル」「おしりに極限まで優しいサドル」「手に極限まで優しいグリップ」、ですね。
自転車での「疲れにくさ」を追求したいのなら・・
乗り方だけではなく「パーツ」もいろいろ試行錯誤してみると、効果があると思います。
今回は、自転車で疲れずに走るためのコツについてお話ししました。