ブルックスのカンビウムってどう?乗り心地は?革サドルとの違いは?

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カンビウムの外観

ブルックスのカンビウムって、どんなサドル?

 

ブルックスは、サドルを中心とした自転車パーツメーカーです。

中でもブルックスの「革サドル」は、とても有名ですね。

 

そしてブルックスの「カンビウム」を、ひとことで言うと・・

「ラバー素材」で、革サドルと同等の乗り心地を実現した

そんなタイプのサドルです。

ブルックスのラバー素材サドル

ブルックスのカンビウムは実際に、どんなサドル?

メリット・デメリットは?

買っても後悔しないのは、どんな人・・?

 

この記事ではカンビウムを実際に使ってきた経験から、そういったところを解説していきます。

「おしりへの優しさ」が圧倒的に高い

一般的なロードバイクなどのサドルと比べたときの、カンビウムの「長所」は?

 

「おしりへの優しさ」が高い

これに尽きると思います。

 

一般的なサドルは、「全体がプラスチックで覆われた」構造をしています。

 

サンマルコリーガルの裏面

例えばこれは、「サンマルコ リーガル」というサドルの裏面なのですが・・

黒く見えている、構造のほぼ全体がプラスチック製です。

 

なので全体重が「プラスチック」と、その上に張られた「クッション」に受け止められる形になります。

そしてプラスチックは硬いですので、どうしてもおしりへの負担が強めになってしまうのです。

 

対してカンビウムの場合、プラスチックで支えられているのは・・

ブルックスカンビウム プラスチック骨格部分に赤丸

この赤丸の部分だけです。

 

カンビウムにおいて、これら赤丸の部分以外はすべて「柔軟性のあるラバー(ゴム)」で支えられています。

ラバーがプラスチックの骨格によって支えられている、ハンモックのような構造になっているわけですね。

 

プラスチックの板と、柔軟性のあるハンモック・・

どちらがおしりに優しいか?は、言うまでもないと思います。

 

実際に走り比べてみても、一般的なプラスチック中心のサドルと比べ・・

明らかにカンビウムのほうが、おしりへの圧迫感・振動などが軽いですね。

 

圧迫で徐々に、おしりにダメージがたまってきて・・

最終的に、おしりが痛い!・・となってしまう。。

そういう要素も、カンビウムのほうがずっと少ないです。

 

・・と、こういった「おしりへの優しさ」が、カンビウムのいちばんの強みだと思います。

ブルックスのラバー素材サドル

「重い」のがいちばんのデメリット

それでは、カンビウムの「デメリット」は?

 

「重い」

これに尽きると思います。

 

実際に計測してみると・・

ブルックスカンビウムの重さを計測

カンビウムの重さは、460gでした。

 

参考までに、私が持っている他のサドルの重さは・・

「フィジーク アリオネ:239g」

「サンマルコ リーガル:364g」

実測で、そのくらいです。

 

なので比べると、100g-200gも重いわけですね。

 

フィジークアリオネもサンマルコリーガルも、特に高価でも、軽量!と謳われているわけでもない、
まあ、一般的なロードバイクサドルですね。

なので一般的なサドルと比べると、重い!

というのが、カンビウムのいちばんのデメリットだと思います。

「素材」は、具体的になんなの?

ブルックスといえば「B17スタンダード」といった、革サドルが有名です。

そして革サドルはもちろん、主に「革」でできています。

 

しかし・・カンビウムの素材は、具体的に何?

ネットをざっと見ても「合成ゴム」「天然ゴム」「ナイロン」などいろいろあって、いまひとつはっきりしなかったのですが・・

カンビウムの素材表示

Our Cambium saddles are made from flexible natural rubber, harvested from trees.

ブルックス英国公式サイトの該当ページより引用

と英国公式サイトにありました。

 

和訳すると、

【和訳】

カンビウムサドルは、樹木から採取された、柔軟性のある「天然ゴム」で作られている

という感じになりますので、素材は「天然ゴム」でFAでいいと思います。

 

天然ゴムは「合成ゴム」と比べてどうか?は、一概には言えないようですが・・

一般的には「強度や伸縮性に優れる」ようですね。

モノとしての価値も基本的に、天然ゴムのほうが高いです。

 

と、カンビウムの座る面って、どんな素材でできているの?

の答えは「天然ゴム」、となるでしょう。

ブルックスのラバー素材サドル

「革サドル」と比べたメリットは、これ

ブルックスのカンビウムを買おうかな?と思ったとき・・

同じくブルックスの「革サドル」と比べて、どうなの?

が気になる方は、多いと思います。

 

一応なのですが・・ブルックスといえば、

この「B17スタンダード」を中心とした、「革サドル」がいちばんのメジャー製品です。

そしてカンビウムはその「革サドル」の構造をベースに、ラバー素材で作ったタイプの製品ですね。

 

なのでカンビウムって、「革サドル」と比較してどうなの?

というのは、気になるところだと思います。

 

そして、まずは革サドルと比較した「メリット」を列挙してみると・・

①:雨に強い

②:メンテナンスの手間が無い

③:軽い

④:おしりのグリップ力が高い

といった感じです。

① 雨に強い

まず・・「革サドル」は、雨に弱いものです。

 

革サドルは雨に濡れると、ふやけて体重を支える力が弱くなり、おしりが沈み込んでしまいますし・・

その状態で乗り続けたりすると、革が大幅に伸びてしまったり、型崩れしてしまったりします。

 

なので革サドルは、雨に降られてしまったあとは乗るのを控えたり、レインカバーをつけたり、
濡れてしまったらできるだけ早く乾かしたり・・など、雨への対応が必要なものなのです。

 

しかしカンビウムでは、「雨への対応」が必要無いです。

これはカンビウムがそもそも「全天候型サドル」を特徴として売られていることからも、確かですし・・

 

実際に使ってみても、どんなに濡れても水は染み込みませんし、
もちろんふやけてしまったりすることもありません。

これはまあ、素材が「ラバー」ですので、当たり前かもしれませんね。

 

と・・カンビウムなら、革サドルの天敵の「雨」を、気にしなくてよくなる!

というのは、かなりのメリットになると思います。

② メンテナンスの手間が無い

革サドルには「メンテナンス」が必要です。

 

具体的には・・

① 定期的な「サドルオイル」の塗り込み

② ボルトを回すことによる「革の張り具合」の調整

この2つですね。

 

革サドルはサドルオイルを塗り込まないと、劣化したり、ひび割れてきたりしますし・・

ときどきボルトを締めて、革のゆるみを取ってあげないと、
ゆるんでしまった革はちゃんと、体重を支えられなくなります。

これらを定期的にやらなければいけないですので、
革サドルというのは、それなりに「手間のかかるサドル」だったりするのです。

 

しかしカンビウムなら、挙げたような手間は一切、必要ありません

まあ、普通のサドルと同じなのですが・・

日々、特に何かをすることなく普通に、使っていくことができます。

 

まあ、当然ですが圧倒的にラクで、ここもカンビウムの強みです。

③ 軽い

カンビウムは重いサドルだと、上で解説したのですが・・

それでも革サドルと比べれば、軽いです。

 

それぞれの重さを実測し、比較してみると・・

「カンビウム:460g」 vs 「B17スタンダード(革サドル:535g)」

ですね。

実測の比較で75gほど、カンビウムのほうが軽いのです。

 

そしてもちろん軽いほうが良いのは、言うまでもありませんよね。

 

なぜカンビウムのほうが軽いのか?

一番は「フレーム」の素材でしょう。

 

カンビウムと革サドルはそれぞれ、ラバーや革を支える「フレーム」があるのですが・・

カンビウムではこのフレームは「プラスチック」で、対して革サドルのB17だと「鉄製」です。

もちろん、鉄のほうが圧倒的に重いですので・・このくらいの重量差が出てくるわけですね。

 

と、カンビウムも決して「軽いサドル」では無いのですが・・

重量級の革サドルと比べると、だいぶ軽い!

というのは、革サドルと比べた重要なメリットになります。

④ おしりのグリップ力が高い

そしてカンビウムは「おしりのグリップ力」がかなり、高いです。

 

これは素材が「ラバー」・・ゴムだから、ですね。

ゴムの摩擦力が高い!というのは、一般的なことだと思います。

 

実際にカンビウムにまたがってみても、おしりがギュッ!と固定されるくらい摩擦が高く、
これが乗るときの安定感を生んでくれます。

いろいろと不安定になりやすい「雨」でも、効果を発揮してくれますね。

 

良いことだけではなくて、たとえばサドルとズボンの摩擦は強くなってしまいますので、
摩擦に弱い・・たとえば綿パンといったズボンだと、摩耗してしまうかもしれません。

 

とはいえ・・コーナリングとか段差とかで、おしりがズレるような力が働いても、
がっちり、グリップが効いてくれる!

というのは、明らかに乗り心地をレベルアップしてくれますし、ここもメリットになると思います。

革サドルと比べたデメリットは「乗り心地が硬い」こと

革サドルと比べた「メリット」は、分かったとして・・

「デメリット」は、なに?

 

乗り心地が、すこし硬い

ことだと思います。

 

ここは感じ方の個人差とかがありそうだ、とも思うのですが・・

少なくとも私が革サドルとカンビウム、両方乗ってみた限りだと、
カンビウムのほうが、乗り心地が硬いなぁ・・と感じました。

 

違いはロングライドになるほど明らかで、革サドルだとぜんぜんおしりへの負担が無いんだけど、
カンビウムだとちょっと硬いな、おしりの圧迫があるなぁ・・みたいな感じになります。

 

ここの理由は「素材の違い」でしょう。

革とラバーを比べると、革のほうが柔軟性とか、圧迫の吸収性とか、そういったものが優れるんでしょうね。

 

とはいえカンビウムも「ふつうのサドル」と比べればずっと、やわらかな乗り心地です。

 

なのでカンビウムは、乗り味が硬いからダメ!というわけではなくて・・

手間がかかっても「乗り心地」を極限まで追求したいなら、「革サドル」

手間知らずなのに、乗り心地もかなり良い!というバランスが欲しいなら「カンビウム」

と、そんな選び分けが妥当なのではないか、と思います。

ブルックスのラバー素材サドル

「幅」が4タイプあるけど、どれを選ぶ?

ブルックスのカンビウムには、サドルの「幅」によって4種類の製品があります。

「C13」「C15」「C17」「C19」の4種類で・・

それぞれだいたいの幅が13cm、15cm、17cm、19cm、という仕様のようですね。

 

実際に、私自身が持っている「C17」の横幅を計測してみると・・

カンビウムの横幅を計測

16.5cm、ありました。

測り方によって少し違ってくるでしょうから、だいたい17cmくらい、でいいと思います。

 

そしてサドル幅は「坐骨幅」を基準に決めるものです。

サドルで体重を支えるとき、いちばん強い体の構造は「坐骨」ですので・・

この坐骨をちゃんと支えられるくらいに、幅があるサドルを選ぶわけです。

 

逆にサドル幅が「広すぎる」場合は、脚の内側にサドルが当たって、ペダリングの邪魔になったりしますので・・

広すぎず狭すぎずの、ちょうどいいサドル幅を選ぶのが重要です。

 

とは言っても実際、どのくらいの幅が合うの?はなかなか、分かりにくいものです。

なので「現在のサドル」のサドル幅を調べて、基準にしてみると、分かりやすいかもしれません。

今乗っているサドルなら、どのくらい自分の坐骨に合うのか?がリアルに分かりますので、もちろん基準にはしやすいはずです。

 

参考までに・・私自身はごく一般的な体型の男性だと思いますが、
幅17mmの「C17」を選択し、それがばっちり合っていました。

いちばん良く買われているタイプのようですし、これが合う方は多いのではないか、とは思います。

あくまで参考までに・・

「穴あき」タイプもおすすめ

カンビウムには「穴あき」タイプもあります。

穴あきタイプのカンビウムサドル

この「Carved」シリーズがいちばんメジャーですね。

 

穴あきサドルには股間の圧迫が少なく、ダメージを軽減できるというメリットがあります。

なので日頃から、股間や前立腺などの圧迫が強く、ロングライドで痛みがきたり・・

そういったことが多い場合は、この「穴あき」タイプにしておく、という選択肢はあると思います。

 

とはいえ股間の圧迫には個人差があり、たとえば私自身は日頃乗っていても、特に股間が痛くなったりはしないです。

そういう場合はサドルに空いた穴が、むしろ邪魔になったり・・という場合があるかもしれませんので、「穴なし」タイプを選んでおく・・

そんな感じの選び分けが良いのではないか、と思います。

「乗り心地」「メンテンナンスフリー」を兼ね備えた、精鋭サドルです

カンビウムの側面

と、いろいろお話ししてみましたが・・

 

ブルックスのカンビウムは、

革サドルに迫るほどの、最高レベルの乗り心地

それでいて、メンテナンスフリー!

というふたつの長所を総取りした、欲張りサドルです。

 

私自身、ブルックスの革サドルがヘタってきたので、試しにカンビウムに替えてみよう!

そう思って、カンビウムを使い始めたわけですが・・

こっちがメインになってしまいそうなくらい、気に入っています。笑

 

なのでもし、革サドルのようなおしりに優しい乗り心地が欲しいけど、手間が増えてしまうのはちょっと。。

そう思われるのであれば、このカンビウムは間違いない選択肢になるのではないか、と思います。

ブルックスのラバー素材サドル

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