ふくらはぎが、痛い!!
・・・というのは、ロードバイクなどの自転車に乗る人の、共通の悩みだと思います。
程度の差はあるでしょうが・・・ふくらはぎの痛みがまったく、一切無い!という方は、
まず、いないでしょう。
ふくらはぎは、ペダルを回すときに必ず使う場所ですので、
ある程度の負担がかかるのは、仕方ないです。
しかし、たとえば・・・
ほんのちょっとの距離しか乗っていないのに、すぐにふくらはぎがつるとか、パンパンになるとか・・
上りでペダルが重くなるとすぐ、がまんできなくなるくらいに、ふくらはぎが痛くなるとか・・
もしくは走ったあとの、ふくらはぎの筋肉痛がひどすぎる!とか・・
そんな感じで、明らかにふくらはぎに「過剰な」負担がかかっている場合・・・
その原因は、「爪先の使いすぎ」かもしれません。
もちろん、ある程度は、爪先を使うべきです。
しかし・・ペダルを回すとき、爪先を使うときには、
適度な「強さ」とか、力を掛けるべき「方向」とかいうものがあります。
そして、その適度な強さを超えて、爪先ばかりがんがん使っていたり、
使うべき「方向」が、まったく違ったりするとき・・・
ふくらはぎに、ダメージがどんどん、たまっていくのです。
目次
つま先を使いすぎると、ふくらはぎが痛くなる理由
なぜ、爪先の使いすぎで、ふくらはぎが痛くなるのか?
ここはシンプルで・・ふくらはぎが、爪先を動かす筋肉だから、です。
Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用
ふくらはぎと言うと、解剖的には、こんな感じですよね。
茶色く見える、筋肉のほとんどが「ふくらはぎの筋肉」です。
そして、ここからふくらはぎの筋肉が収縮することで・・・
Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用
こんな感じで、つま先を踏み込むように、下に向かって下げるわけです。
医学的には「底屈」という動作ですね。
こんなふうに、ふくらはぎは、「つま先を下げる」ときにはたらく筋肉ですので、
つま先を無理に強く使ったり、つま先に負担をかけすぎたりすると、ふくらはぎにダメージがくるわけです。
特に・・重いペダルを踏むときとか、坂を上るとかいうときには、
どうしてもつま先を強く使ってしまいます。
私自身、ある程度は、そうです。笑
しかし「爪先を使いすぎないテクニック」というものもあり、
いろいろと試行錯誤すると、爪先をあまり使いすぎなくても大きいパワーが出せたり、
ふくらはぎに負担を溜めずにロングライドしたり・・ということが、できるかもしれません。
以下、わかる限りのことを書いてみたいと思います。
防ぐ方法①:「股関節」を使う
からだの末端じゃなく、根っこのほうを使うべし!!
・・というのは、どのスポーツでもおそらく、同じだと思います。
「体幹を使うべし」とか、そういうことですね。
たとえば腕だと、「手先」だけでボールを投げたり、パンチを打ったりすると、
あまり高いパフォーマンスは出せないと思います。
たとえば、肩甲骨とか、背筋とか、おなかまわりとかの、
「体幹」のほうをしっかり使ったほうが、パフォーマンスが上がりますよね。
このあたりは、たいていの武道とかスポーツとかで、そう指導されるはずです。
そして、末端ばっかりを使っていると、
小手先に頼るな!!・・とか、言われるわけですね。笑
そしてこのあたりは、ロードバイクとかで「脚」を使うときも、同じはずです。
脚でも腕と変わらず、末端じゃなく、根っこを使うほうがいいはずです。
脚の根っこは、「股関節」と言えると思います。
Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用
股関節というと、上の画像の場所ですね。
ロードバイクでは股関節が大事!とは、よく言われていますので、
ご存知の方も多いと思います。
そして、股関節をしっかり使ってペダルを回すのが、ポイントなのです。
股関節とつま先・・どっちが、パワーを出すのに向いているのか?というと、
ダントツで、股関節です。
腕と同じで、末端・・つま先と、根っこ・・股関節とでは、
根っこである、股関節のほうがはるかに、強いわけですね。
股関節がちゃんと動いていれば、それだけで、じゅうぶんなパワーが出せますので、
へんに、過剰につま先を使う必要は、なくなるわけです。
しかし・・・
股関節は、「使うのがむずかしい場所」としても、有名です。
股関節を使うべき!と、頭ではわかっていても、
上りでペダルが重くなったりすると、ついつい、つま先を使いすぎてしまうんですね。。
私自身、ある程度、そうなります。。。
とはいえ、股関節をちゃんと動かすのが重要!と意識して、動かそうとするだけでも、
つま先での踏み過ぎはかなり、防げると思います。
防ぐ方法②:もっと「踵寄り」を使う
つま先の使いすぎを防ぐためには、
もうちょっと、踵寄りを使う・・というのも、効果的だと思います。
ペダルを回すとき・・・
足のなかでも、赤い矢印くらいの、
つま先に近い場所だけを使いすぎる・・ということは、ありませんか?
足には、体重をかけたり、パワーを出したりできる場所がたくさんあるのに、
ついつい、足の先っちょだけを使いまくってしまう・・という状態です。
この状態だともちろん、「つま先の使いすぎ」になりますよね。
では、どうすれば?
たとえば、この画像の赤い矢印くらいの、
「踵寄り」の部分もちゃんと使ってあげる、というのが重要です。
赤い矢印あたりにもちゃんと、体重を掛けたり、
パワーを出すのに使ってあげたり・・という、感じですね。
実は、つま先というのは、パワー的にはすごく弱いものです。
空き缶を踏み潰すとき・・普通は、つま先と踵のどっちを使いますか?
まあ、踵のはずです。
踵なら簡単に、スチール缶でもぺしゃんこにできると思いますが、
つま先で空き缶を潰すのは・・まあ、よほどのマッチョでもなければ、無理ですよね。笑
自転車に乗るときに、さすがに、踵そのものを使うことはないと思いますが・・・
つま先ばっかり使うのではなく「踵寄り」もちゃんと使ってあげるほうが、
強いパワーも出せますし、ふくらはぎへの負担も軽減できるのです。
足の裏のどこに重心を掛ければいいのか?・・というのは、特に決まってはいないと思いますが・・・
基本的に、すばやく足を回すときほどつま先寄りを、ゆっくり足を回すときほど踵寄りを使うと、
スムーズに足を回せるようになるかもしれません。
重いペダルを、ゆっくり回すときほど、
よりパワー重視の「踵寄り」を使うほうが、自然なわけですね。
と、いうわけで・・・
ふくらはぎに負担がかかりすぎな時は、重心や使う位置が「つま先に寄りすぎ」かもしれませんので、
もうちょっと踵寄りもバランス良く使っていくと、うまくいくかもしれません。
防ぐ方法③:つま先を使う「方向」を工夫する
ふくらはぎに負担がかかりすぎる場合には、
爪先を「踏む」方向に動かしすぎ、というのも原因かもしれません。
ペダリングは「踏む」のではなく「回す」ようにするべき!
というのは、よく言われていますし、私もそうだと思います。
そして・・・
いちばん強くふくらはぎに負担が掛かるのは、「つま先」で「踏んでしまった」ときです。
特に、12時の位置・・上死点で踏んでしまった場合とか、
6時の位置・・下死点で踏んでしまった場合は、
はっきりとわかるくらいガツンと、反動がきますね・・笑。
つま先を使っていたとしても、くるくると「回す」方向に足を運んでいるうちは、
ふくらはぎの使いすぎはそんなに起きないので、ふくらはぎの痛みも起きにくいのですが・・・
つま先を「踏む」方向に運んでしまった瞬間、ふくらはぎにガン!と反動がきますので、
それを何度も何度も繰り返していると・・ふくらはぎが痛くなるわけです。
しかも、踏みすぎの反動はふくらはぎ以外にも、いろいろな場所に来ます。
たとえば踏みすぎると反動が「大腿四頭筋」にもきますので、太ももも痛くなる場合があります。
他にも、踏みすぎの反動が全身にきて、疲れやすさにつながったりもします。
「回す」ペダリングというのは、すごく難しいもので、
たとえ自転車のプロであっても、練習し、追求し続けるようなところのようです。
まあ、私は単なる素人ですので、特に上手いわけでもないのですが・・・
ふくらはぎの痛みを防ぐためには、できるだけ「回す」ペダリングができるように工夫するのも、
有効だと思います。
・・・と、ロードバイクに乗っていると、ふくらはぎが痛くなってくるのは、
「つま先の使いすぎ」が原因、ということがあると思います。
そしていろいろと、ふくらはぎに負担をかけない「脚の使い方」を追求してみると、
いろいろと、うまくいくかもしれないです。
ぜひ、試行錯誤してみていただければ・・と、思います。