折りたたみ自転車・ミニベロを買って、ずっと乗り回してるんだけど・・
なんだかギア比が合ってない感じがする。。
折りたたみ自転車・ミニベロのギア比って、どのくらいに合わせるのがいいの?
折りたたみ自転車・ミニベロで快適に走るためには、うまいギア比の設定が鍵です。
ロードバイクだと、ギア比にそこまでの試行錯誤の余地は無いです。
そもそも選べるギア比に、そう多いバリエーションは無いですし・・
そもそも20段以上の変速ができますので、どんなときでもだいたい好きなギア比が実現できます。
そして走行性能も高いですので、多少ギア比が合わなくても何とかなったりします。
しかし折りたたみ自転車やミニベロだと、ギア比の設定はけっこうシビアです。
そしてギアは作業がけっこう大変で、そうぽんぽん変えられるものでもないので・・
変えるとしても、こんなギア比が良い!というのを知ってから作業したいところです。
なのでこの記事では、折りたたみ自転車・ミニベロのギア比ってどのくらいがいいの?
ここを解説していきます。
目次
ギアの重さは、ホイールサイズに比例する
折りたたみ自転車・ミニベロのギア比を考えていくにあたって・・
まず、知っておいたほうがいい情報があります。
ギアの重さは、ホイールサイズに比例する、ということです。
ホイールサイズが変わると、ギアの歯数自体は変わらない場合・・
- ホイールが大きくなるほど、ギアは重くなる
- ホイールが小さくなるほど、ギアは軽くなる
という影響が出ます。
例えば、18インチの自転車のホイールを・・
そっくりそのまま「27インチ」に付け替えたとします。
するとそれだけで、ギアの重さは「1.5倍」になります。
27は18の、1.5倍ですので・・
単純にそれに比例して、ギアも重くなるわけですね。
言い方を変えると、たとえば27インチのロードバイクで「前50T、後ろ16T」のギアの重さを・・
18インチのミニベロで、そのまま再現したいとします。
計算するとわかるのですが、その場合に適したギア比は「前54T・後ろ12T」くらい、というずっと重い組み合わせになります。
ホームセンターの折りたたみ自転車は、まったく進まないものとして有名ですが・・
その理由も、このあたりにあったりします。
ホイールが小さいのに、コストカットで他のパーツをすべて普通のママチャリから流用するので・・
ギア比があまりに軽すぎて、こいでもこいでも進まない!となるわけですね。
ロードバイクやクロスバイクでは基本的に、「ホイールサイズのギア比への影響」なんて考えることはありません。
どれも基本的に、同じくらいのホイールサイズですので・・
しかし折りたたみ自転車・ミニベロは8インチ、14インチ、18インチ、20インチ・・と、ホイールサイズがばらばらです。
そしてホイールサイズに応じて、ギア比は大きく変わってきます。
なので折りたたみ自転車・ミニベロのギア比を考えるときは、ここを知っておくほうがいいのです。
折りたたみ自転車・ミニベロのギア比は「軽め」がおすすめ
ギア比をどのくらいに設定するか?は人それぞれです。
スピードを出して走りたいなら、重めのギアにするものですし・・
ラクに疲れずに走ることを重視するなら、軽めのギアのほうが向きます。
なのですが、折りたたみ自転車・ミニベロのギア比は・・
ロードバイクといった自転車と比べると、「軽め」がおすすめです。
なぜ?
折りたたみ自転車・ミニベロに、ロードバイクほどのスピードは必要無いからです。
ロードバイクは、速いです。
もちろんもともとがレース用の、スピードを出すための車種ですし・・
そのスピードに耐えられるような、安定性といった車体性能もあります。
しかし折りたたみ自転車・ミニベロは、スピードを出すための車種ではありません。
ホイールサイズが小さいので、高速域での安定性はロードバイクよりずっと低いですし・・
そもそもロードバイクのように「スピード特化」で作られている車種も少ないはずです。
なので折りたたみ自転車・ミニベロのギア比は、ロードバイクよりはかなり軽めにしておくほうが・・
登りにもラクに対応できる「軽いギア」を備え、必要ない「高速用の重ギア」が無い、バランスのいい仕様になるかもなのです。
もちろん折りたたみ自転車・ミニベロにも、スピード特化タイプはありますし・・
そういう自転車でおもいっきりスピードを出したい場合は、重いギアは必要になってきます。
しかし自分は折りたたみ自転車・ミニベロで、ロードバイクばりに飛ばすことは無い!
そう思うのなら、ギア比はかなり軽めにしておくほうがバランスがいいと思います。
折りたたみ自転車・ミニベロのギア比は「ワイドレシオ」がいい
折りたたみ自転車・ミニベロのギア比は、「ワイドレシオ」にしておくのがおすすめです。
ワイドレシオというのは、ひとつひとつのギアの「落差」が大きくて・・
ギアを1段変えるだけで、すごく重く or 軽くなる!というタイプですね。
ギアの大きさも一段ごとに、一気に大きく・小さくなります。
逆に落差が小さいものは「クロスレシオ」と呼ばれます。
ギアを変えても、重さがわずかしか変わらないタイプで・・
そのぶん精密なコントロールができますので、レース用ロードバイクなどでよく採用されています。
そして折りたたみ自転車・ミニベロは、さまざまな重さに対応できるほうが有利です。
ロードバイクと比べるとどうしても、車体の走行性能が低いですので・・
それをより重い・軽いギアを駆使して、何とかカバーするような走りになるからですね。
折りたたみ自転車・ミニベロはギアの段数自体が少なくなりがち、という事情もあります。
車体が小さいからか、ロードバイクよりは段数の少ないギアが採用されることが多いので・・
ワイドレシオなギア比にしないと、じゅうぶんな幅がカバーできないのです。
そして折りたたみ自転車・ミニベロには・・
クロスレシオによる細かいギア制御は、あまり必要ありません。
クロスレシオはロードレースなどで、勝つために細かい制御をするとき便利なものですが・・
折りたたみ自転車・ミニベロでそこまでレーシーな走りをすることは、少ないと思います。
と、そういった理由で・・
折りたたみ自転車・ミニベロのギア比は「ワイドレシオ」にしたほうが、より有利なのではと思います。
おすすめのギア比は、これ!
と、いろいろ考えてはみましたが・・
最終的にギア比をどのくらいにするか?は、人それぞれです。
脚力とか、ギアの重さの好みとか、いろいろな要素も絡んできますし・・
なのでここは私自身の場合、どんなギア比を採用しているか?をお話ししてみます。
私自身の折りたたみ自転車の場合は・・
- 「18インチ」のホイールで
- 前ギアは「54T」
- 後ろギアは「13T」を軸に
という仕様にしています。
もちろん、ギア比はたったひとつではなく変速できますので・・
この重さを軸に、軽いギアや重いギアを足していく、といった考え方ですね。
18インチでこのギア比だと、計算してみると・・
700C(27インチ)のロードバイクに換算すると、「前50T・後ろ18T」と同じくらいの重さになります。
ロードバイクでは、このギア比は・・
「コンパクトクランクのアウター x 後ろは真ん中くらいのギア」という感になると思います。
ロードバイクだといわゆる、「ちょっとゆっくりめに流す」くらいになるギアですね。
このギア比は「時速25kmくらいで、車道を走り続ける」といった走り方に向いています。
折りたたみ自転車やミニベロだと、速くなりすぎないほうが快適ですし・・
かといって、回しても回しても進まない・・!というギアになるのもまずいです。
そして前54T・後ろ13Tを軸にしておけば、そんなにヘンなことにはならないのでは・・と思います。
私自身はこのギア比を軸にした折りたたみ自転車を、もう何年も乗り回していますが・・
車道をロングライドしても、街中を乗り回しても違和感が無い、バランスのとれたギア比だと実感しています。
もちろん挙げたギアの重さは、「他の組み合わせ」でも実現できます。
ホイールサイズが同じ18インチなら、たとえば「前50T・後ろ12T」でもほとんど同じ重さになるでしょう。
お話しましたように、ギアの重さはホイールサイズに比例します。
なのでもし20インチとか14インチとか、他のホイールサイズでこのギア比を再現したい場合は・・
ホイールサイズにあわせた歯数の調整が必要、というところは注意が必要です。
と、けっこうマニアックになってしまいましたが・・
折りたたみ自転車やミニベロは、初期状態では走りにくいギア比になっていることも多いものです。
そしてギア比を変える作業は、難易度もそこまで高くはないです。
難しそうなら、ショップに依頼してしまうこともできます。
そしてうまくギア比を調整できれば、前よりずっと走りやすくできるかもしれません。
なのでもし今のギア比に不満があったり、ギア比変更に興味があったりするなら・・
チャレンジしてみてもいいのでは、と思います。
今回は折りたたみ自転車・ミニベロのギア比をテーマにお話ししてみました。