サーリーのフレーム、クロスチェックは重い?頑丈?使いやすい?

このブログは広告リンクを含みます

CrossCheckフレーム

SURLY(サーリー)は知る人ぞ知る、「クロモリ自転車」メーカーです。

 

レース方面の会社ではぜんぜん無いので、ロードレース系の趣味嗜好の場合は、
あまり目に入らないとは思いますが・・・

例えばSURLYの「ロングホールトラッカー」という車種は、
自転車で世界一周するような人たちに、とてもよく使われるようですね。

ロングライド方面とか、自転車旅方面というか、
そういった方向性の嗜好の人たちが、好む会社だと思います。

 

作っている自転車・フレームは、基本的にすべてクロモリ製です。

クロモリはカーボンなどと比べて頑丈ですし、
しかもSURLYのフレームは軽さを追求・・とかもあまりしていないので、
ほとんどの製品が「頑丈さ・耐久性極振り」みたいな性格だと思います。

 

私は数年前に、SURLYの「CrossCheck(クロスチェック)」というフレームを調達し、
そのフレームにパーツを組み込んで自転車を完成させる・・いわゆる「バラ完」をしました。

そしてその自転車を現在も、使っています。

 

SURLYのフレーム・・CrossCheckは、
さまざまなカスタムに対応してくれる、すごく良いフレームでした。

 

以下、レビューをしてみたいと思います。

SURLYのCrossCheckフレームの、いちばんの特徴はこれ!

まず、このフレームを、ロードバイクのベースに使ってみての、
全体的な感想からなのですが・・・

 

このフレームの一番の特徴は、「重い」ことです。

 

重さは実際に計測し、フレーム単体で2,350g、フォーク単体では1,120g、でした。

 

例えば、決して軽いとは言えない、GIANTのアルミクロスバイク「Escape RX」のフレームが、
実測で、1,600gくらいで・・・

 

高価な軽量カーボンフレームだと、フレーム重量が600g台(!)だったりすることから、
2,350gってのは、重いってレベルではありませんよね・・笑

超重量級、と言っていいと思います。

 

重いともちろん、不利な面がいろいろ、でてきます。

筆頭としては、登りがよりつらくなること、加速がより遅くなること・・でしょうか。

 

しかし、重いことによるメリットももちろん、あります。

こちらは筆頭は、「頑丈」ということでしょう。

 

重いものほど頑丈というのは、工業製品の基本です。

しかもクロモリは、カーボンやアルミより頑丈・・というのも、
常識に近いことだと思います。

 

なので重く、しかも重量があるCrossCheckフレームは、
超頑丈だろう、と期待できます。

 

このあたりは、CrossCheckの兄弟分のようなフレーム「ロングホールトラッカー」が、
世界を走り回るような長旅に、好んで使われることからも伺えます。

 

もちろん、落車とか、コンクリート階段のカドに向かって倒してしまった!とかでは、
びくともしないですし・・・
(両方とも経験済みです・・笑)

 

例えば私は、このフレームにバーハンドル・太いタイヤをインストールして、
MTBのような仕様にして、オフロードに出かけることもあるのですが・・・

そういう用途でもまったく問題ないくらいの、強度はあると思います。

もともと公式のフレームカテゴリーは「シクロクロス」、ということもありますし、
例えば・・・

こんな感じで、体格がいいと思われる外国人がガンガン、トレイルで乗り回すような動画が、
探せばたくさん出てきたりしますので・・・

MTBのようにオフロードで乗り回したくらいで、破損してしまうほどに脆くはない、
頑丈なフレームなのだろう、と思います。
(もちろん、乗り方とか、それにともなうトラブルとかは自己責任なのですが・・)

 

しかもフレームの「安定性」「剛性」といったものも、
なかなかに高いのではないか、と思います。

 

フレームの重さによる、重心の低さが効いているのか、
走っていて、ふらついてしまうような動きを、全然しませんし・・・

ペダルに込めた力の、ホイールへの伝わり方も、なかなか良い感じだと思います。

 

SURLYの公式ページでは、CrossCheckは「ジープのような自転車」とか書かれていましたが・・笑

 

良くも悪くも「重い!頑丈!」といった特性の、尖った性能のフレームだと思います。

フレーム各部は、こんな感じ!

CrossCheckフレームには、各部に、けっこう特徴があります。

まず真っ先に挙げられるのは、エンドが「ロードエンド」だということです。

CrossCheckフレーム

こんな感じで、ホイールを前から後ろに向かって、装着するような構造になっています。

 

このロードエンドは、ひと昔前のロードバイクに使われていたようなスタイルです。

現代のロードバイクはほとんどが、真下から真上に向かってホイールをはめこむ、
「ストレートドロップエンド」という方式になっていますね。

 

ロードエンドだと、ホイールを装着するときに重さをかけてガチッ!とはめてしまうことができず、
後ろに向かって力を掛けながら、クイックレバーを締める・・とかいう工夫が必要になります。

とはいっても、すぐに慣れるので特に問題はないと思います。

 

ブレーキアウター受けは・・・

CrossCheckフレーム

こんな感じで、フレーム上部にあり、
ブレーキワイヤーはフレーム上部を通す形になります。

 

 

ダウンチューブには、いまどきのフレームには珍しく、
ダブルレバーの装着場所がついています。

CrossCheckフレーム ダウンチューブ装着場所

CrossCheckフレーム ダブルレバー装着場所

私は現在、変速機としてダブルレバーを使っていて、すごく気に入っています。

この装着ポイントに、ダブルレバーを装着できるわけですね。

もちろん、実用性とかはSTIレバーのほうが高いですし、
ここは使わなくてもいいのですが・・笑

 

 

ブレーキに関しては、

CrossCheckフレーム ブレーキ装着場所

CrossCheckはVブレーキ仕様のフレームですので、
こんな感じで、Vブレーキ・カンチブレーキ用の土台がついています。

 

例えば、ほとんど同じフレームで、
ディスクブレーキモデルの「Straggler」だともちろん、この構造は無く、
かわりにディスクブレーキ装着部分があります。

 

 

そして、リアキャリアの装着場所も、

CrossCheckフレーム リアキャリア装着場所

CrossCheckフレーム リアキャリア装着場所

こんな感じで、完備されています。

 

 

このフレームの特徴というと、こんな感じかな、と思います。

カスタマイズのベースとして、圧倒的に優秀

このフレームは基本的に、何かに特化したフレームでは、ありません。

 

公道の高速走行とか、ヒルクライムとかでは、
軽量カーボンフレームにはもちろん敵いませんし・・・

オフロードの走行性も、マウンテンバイクのほうがもちろん、優秀でしょう。

 

しかし、カスタマイズ次第でどんな自転車にもなれる・・という意味の、
「カスタマイズ性の高さ」では、最強なのではないかと思います。

 

例えば、普通のロードバイクはフレームクリアランスの問題で、
23c-25cくらいまでの「細いタイヤ」だけしか装着できないものですが・・・

このフレームだと、タイヤは「45c」という、マウンテンバイクレベルの太さのタイヤを履かせることができます

なのでタイヤを換装すれば、太さ的には、
車道メインの公道だろうが、砂利道・岩場みたいなオフロードだろうが、
どんな状況にも対応できたりします。

 

しかも、エンド幅が132.5mmという、特殊なエンド幅仕様になっていて、
エンド幅130mm用のホイール・135mm用のホイールという、ふたつの規格に柔軟に対応することができます。

 

さらに、フロントキャリア・リアキャリアの装着部分も豊富で、
フレーム自体も頑丈で、負荷にも強い重量クロモリですので、
荷物を大量に積んでのツーリングとかにも、対応可能と思われます。

 

ダブルレバー台座がありますので、ここに変速機を装着してしまい、
ハンドル部分を変速機フリーにしてしまうことも、可能です。

例えば私は、変速機をダブルレバーにしたことで、
ブレーキレバーにSTIレバーでは無い、「SRAM S500」という使いたかったレバーを、
採用することができました。

 

・・・というように、ちょっと、これ以上のフレームは無いのではないか?と言えるくらいに、
「どんな仕様にも改造できる」フレームだと思います。

 

自転車カスタマイズ大好き人間である、私にとって、
これほど弄りがいのあるカスタムベースは、なかなか無いです・・笑

 

 

たとえば私は現在、このフレームをベースに組んだ自転車を、
タイヤを25c・45cの「細いタイヤ・太いタイヤ」に換装できるようにしているのに加え・・

ハンドルとして「ドロップハンドル」と、「バーハンドル」のふたつを入れ替えられるようにしています。

なのでこれらを組み合わせ、
例えば「太いタイヤ x ドロップハンドル = シクロクロスモード」のように、
「ロードバイクモード」「クロスバイクモード」「マウンテンバイクモード」「シクロクロスモード」の4タイプに、
一台の自転車を、切り替えできるようにしています。

 

変速機をダブルレバーにしておくと、ハンドルが変速機から開放されますので、
ハンドルを換装しやすくなるんですね。

 

まあ、かなりマニアックな話になりましたが・・・笑

 

 

 

・・・と、「SURLY CrossCheckフレーム」についていろいろと、語ってみました。

 

重い!という、致命的なポイントがあるフレームですので、
決して、万人におすすめできるフレームではありませんが・・・

 

フレームの頑丈さとか、安定性とか、カスタマイズ性とかを優先するのであれば、
もしかすると、良い選択肢になるのかもしれません。

関連記事
「ベアリングの回りやすさ」「靴からの滑りにくさ」「ペダル軸の剛性」に優れた、三ヶ島製フラットペダルについて解説しています。
23Cから32Cまで、さまざまな太さのタイヤのメリット・デメリットを、実際に使い比べた経験から解説しています。
自転車パーツに関わるすべての記事を一覧します。

 

【SK11 デジタルトルクレンチ】
整備ミス防止の必須ツールです。

Amazon楽天

レビュー記事はこちら
 

運営者:じてまにドクター

 

海岸線沿いのブロンプトン

 
自転車通勤から自転車にハマった、いち自転車マニアです。

【年齢・性別】30歳台、男性

【よく乗るエリア】福岡まわり

【自転車趣味歴】9年くらい

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇全部自分で整備するマン
◇いつかオランダに住んでみたい
 
詳しいプロフィール

TwitterInstagramPinterest
 

よく読まれている記事
サイト内検索
カテゴリー
テーマごと
特殊ページ
最近の投稿
最終更新日ごと

ページの先頭へ