ロードバイクは体重が軽いほうがいい!は、本当?影響はどのくらい?

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巨大で重いバーベル

ロードバイクで重さは、軽いほうがいい!!

というのは、常識のようです。

ロードバイクを趣味にしている方であれば、
何十回、何百回と聞いたことでしょう。

 

「ロードバイクそのもの」の重さも、影響はあるでしょうが・・

しかしより影響が大きいのは「体重」のほうでしょう。

「ロードバイク」と「人間」ですと、重いのは圧倒的に「人間」のほうなので・・

 

とはいえ実際に体重って、速さに関係あるの?

影響があるとして、どの程度?

この記事では、そんなところを解説していきます。

「登り」だと、そこそこ効果がある

まず・・「登り」だと、体重は軽いほうが有利です。

 

これはもう、軽いほうが登りやすい!という、常識的にもそうですし・・

たとえばロードレースでは実際に、登りが得意な「クライマー」には体重が軽い選手が多いです。

 

じゃあ・・体重は、「どのくらい」の影響があるの?

というのが、次に気になるところなのではと思います。

 

ここに関して、参考になりそうな情報を引用すると・・

「ロードバイクの科学」からの引用部分

書籍「ロードバイクの科学」より引用

これは「ロードバイクの科学」という、

ロードバイクの速さはどんな要素で変わる?といったことを、科学的にいろいろ考察している書籍です

この、ロードバイクのスピードと重さの関係とかいったことを、科学的に詳しく解説している本があって・・

そこから引用した文章です。

 

ここからは私個人の考えが入りますが、ここをざっくりと解釈すると・・

キツい坂で、重さが1kg軽くなると、1時間あたり1分くらい速くなる

そんな感じになってくると思います。

 

ヒルクライムの大会に使われるような場所は、そこそこ以上の坂になりますし・・

オリンピック選手が39分で走りきるということは、一般人ならまあ、1時間は掛かるでしょう。

そしてそのくらいの条件で、1kgの軽量化で1分速くなる・・
と、そんな感じの解釈ができると思います。

 

1時間走って、1分差・・

レースなら圧倒的な差になりますが、一般人の一般ライドなら誤差程度・・
と、そんな感じになると思います。

 

ロードバイクの重さは、もとの重さにもよりますが、
落とせるのは1kgとか、多くとも2kgとか、そのくらいが限界のはずですので・・

「自転車の」軽量化は、レースなら少しは意味がある!みたいな感じになるでしょう。

 

しかし体重は、努力によっては10kg以上落とすことも可能です。

もし10kg落とすことができれば・・
上の基準でシンプルに考えれば、60分が50分になる!くらいの影響がでてくることになります。

これは一般的なライドで考えても、なかなかの差ですよね。

 

10kgもシェイプアップすることができれば、より軽快に登れるようになる!

というのは多分、感覚的にもわかりやすいと思います。

 

と、軽い体重は「登り」においては、ちゃんと効果があると思います。

「平地の巡航」には、ほぼ関係ない

登りではなく「平地」では、どうでしょう?

 

ふつうに自転車に乗っていれば、登りより平地のほうが圧倒的に多くなるはずです。

なので平地でどうなのか?は、より大事なところですね。

 

そしてここも個人的な結論を言ってしまうと、体重は・・

ほとんど影響が無い、もしくはむしろ「重いほうが有利」まである

そんな感じだと思います。

 

実例からお話ししてみると・・ロードレースでは「スプリンター」、つまり平坦が得意な選手は、体重が重めです。

もちろん太っているわけではなくて、パワーを出すための筋肉がたっぷりついた、強靭な体をしているわけです。

 

もうひとつ・・平坦だけで競う「競輪」の選手は、かなりマッチョです。

間近で見たこともありますが、もう、とてつもなくがっしりしていました。

太ももが女性の胴体ほどもある・・という感じですね。

 

もし、平地を走るときでも、軽ければ軽いほど有利なのだとしたら・・

ロードレースのスプリンターや競輪といった条件でも、
クライマーのような軽量選手ばかりになるはずですよね。

しかし現実では、体格の良い選手がメインとなっている・・
というのが、体重はそこそこある方が有利!の証拠なのではないかと思います。

 

 

なぜ、体重が重いと有利なの?

①:筋肉量が多くなる

②:自転車は「体重」をパワーにできる

③:自転車はフレームが体重を支えてくれる

このあたりが理由でしょう。

 

・・筋力は基本的に、「筋肉の断面積」に比例します。

なので鍛え抜かれたぶっとい筋肉を持っていれば、それだけ、パワーは強くなりやすいです。

そしてパワーが強ければもちろん、自転車では速くなりますよね。

 

そして筋肉をたっぷりつけた肉体は、重くなりがちなものですが・・

平地ならそれは大したデメリットになりませんので、だったらパワーが強いほうが速い!

と、そういうことになると思います。

 

 

ですが、自転車は「体重をそのままパワーに変えられる」構造をしています。

体重を活かすための「後傾しない乗り方」について、詳しく解説しています。

「体重をパワーに変えるコツ」とか、そのあたりのことは、上の記事で詳しく解説していますが・・

これができていれば、体重は直接ペダルを回すパワーになります。

なので重さがデメリットになりにくい平地でなら、重いほうが「筋力・体重」の2要素でパワーを増やせますので、有利!ということです。

 

 

の「自転車はフレームが体重を支えてくれる」ですが・・

たとえば「ランニング」だと、自分の重さや衝撃は、自分の体で支えるしかありません。

なので体重が軽いと身体へのダメージが小さくなり、圧倒的に有利になりますので・・
たとえばマラソンランナーなんかだと、細身の選手が多くなるんだと思います。

 

しかし自転車は、体重も衝撃も「フレーム」が支えてくれます。

なので体重が多少重かろうが、自分の体への負担はそんなに変わりません。

なので「重いことによるデメリット」も小さい・・となってきます。

 

 

と、いろいろ書いてしまいましたが・・

 

こういった理由で「平地」の「巡航」・・

つまり、平地を一定スピードで走り続けるような状況では、
体重の影響はあまり無いか、重いほうが有利まである!

という感じだと思います。

「加速」には差が出る

平地を走り続ける場合には、軽い体重はそこまで有利でもない、と書きましたが・・

「加速」においては、軽いほうが有利だと思います。

 

特にロードレースとかだと、「加速性」が求められることが多いようです。

たとえばすばやく加速して飛び出したり、瞬時にライバルの進路を妨害したり・・

ロードバイクの「加速」能力が高いとそんなとき、有利でしょう。

 

そしてこの「加速」は、体重が軽いほうが明らかに有利です。

これはもう例えば、軽自動車とトラック・・どちらが加速しやすいか?みたいな話になると思います。

走り続ける「巡航」の速度は、軽もトラックもそんなに変わりませんが・・
最高速度に達するまでの時間は、軽のほうが明らかに早いですよね。

 

もちろんこれは人間でも同じで、体重50kgの選手と80kgの選手だと・・

筋力差など考えても、まあ普通は、50kgの選手のほうが「加速性」は高くなるでしょう。

 

いちおう理屈としては・・「一定速度まで達するために必要なエネルギーは、重さに比例」するはずです。

100kgの物体を、一定速度までスピードアップさせたいなら・・

50kgの物体の場合と比べると、2倍のエネルギーが必要になるはずです。

 

なので出せるエネルギー量が同じとするなら、より重い物のほうが、
一定のスピードまで達するために、より多くの時間がかかる・・

と、そんな感じになると思います。

 

実際、ロードレースで軽い自転車が正義!みたいに言われているのも、
登りの有利さに加えて、この「加速」性能のアップを狙ってのことなのでは、と思います。

 

まあ、一般人の一般的なライドでは、
この「加速」が重要になることも少ないのかもですが・・

 

 

と、ロードバイクにおいて軽い体重は「登り」と「加速」の2点で有利に働く!

一方で「平地」ではそんなに有利に働くことは無い!

というのが、個人的に考えてみての結論です。

 

今回はロードバイクと体重をテーマにお話ししてみました。

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自転車通勤から自転車にハマった、いち自転車マニアです。

【年齢・性別】30歳台、男性

【生息地】九州のどこか

【自転車趣味歴】7年程度

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇ナビデバイスはガーミンウォッチ
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