「クロスバイクならヘルメット、いらないのでは?」
というのは私自身がクロスバイクを買ったばかりの頃、思っていたことですが・・
クロスバイクにヘルメットは、本当に必要か?
ヘルメットなしでもいいのでは?
というのは時々、思われることのようです。
これが「ロードバイク」だと、ヘルメットは絶対必要!となると思います。
ロードバイクは車道を、すごいスピードで走るものですし・・
万が一転んだときのことを考えると、無いとやばい!とわかりやすいです。
しかしクロスバイクだと、ロードバイクよりスピード遅めのイメージだし・・
ヘルメットは必要かな?それともいらないかな?
クロスバイクに乗っていたり、買おうかな?と迷っていたりする場合、ここは気になるところかもしれません。
なのでこの記事では、クロスバイクにヘルメットは必要か?
ヘルメットなしだと、どのくらい危険なのか?
といったところを解説していきます。
目次
クロスバイクでも、スピードは十分出る
「スピードが遅いから、ヘルメットはいらないのでは?」
ヘルメットなしでOK!と思うとき、この考え方がされることは多いと思います。
車道を原付バイクのようなスピードで走るなら、ヘルメットはあったほうがいいけど・・
クロスバイクって、そんなに速くないでしょ?
だったら、別にヘルメットはいらないのでは?みたいな感じですね。
しかし、モノにもよるのですが・・
ある程度しっかりした性能のあるクロスバイクは、ロードバイクに匹敵するスピードが出るものです。
たとえば1万円くらいのクロスバイクは、パーツの質といったものがママチャリと同じです。
なのでギシギシと音を立てながら、あまり高くないパワー効率で走ることになり・・
その場合は確かに、ママチャリと同じようなスピード・走り方となります。
しかしクロスバイクも例えば、値段が5万円以上になってくると・・
使われているパーツが、ロードバイクと変わらないような品質になってきます。
ハンドルはバーハンドルだけどそれ以外はロードバイク、みたいな感じですね。
クロスバイクであっても、そういったある程度品質の良いものであれば・・
ちょっと漕ぐだけで20km/hとか、少し頑張って漕げば30km/hとかいうレベルのスピードが出るものです。
原付バイクの法定速度が30km/hなので、普通に原付並みですね。
自分はスピードなんて出さない!と思われる場合もあるようですが・・
スピードというのは、出すときは出してしまうものです。
例えば田舎の、開放感あふれる誰もいない道で・・
ゆっくりのろのろ走るなんてことは、まあ普通はしないものと思います。
そして事故というのは、いつ起きるかわからないものです。
たまたまスピードを出しているときに、たまたま転んでしまった・・!
そんな時ヘルメットが無いと、ひどいことになりかねないのです。。
という感じで、クロスバイクでも十分「ヘルメットが必要なスピード」が出るものですので・・
クロスバイクでもヘルメットをちゃんと使うのがおすすめです。
クロスバイクは「姿勢」が高くなる
「姿勢」が比較的、高くなりやすい・・
ここも、クロスバイクでもヘルメットが必要な理由です。
ロードバイクは、姿勢が低くなるものです。
ロードバイクは基本的に・・
こんな感じで、深い前傾姿勢で乗るものですよね。
そして前傾が深くなればなるほど、そのぶん姿勢も低くなります。
対して、クロスバイクは人によりますが・・
こんな感じで「浅い」前傾で乗られることが多いものです。
そして前傾が浅ければ浅いほど、姿勢は高くなります。
他にも「ママチャリ」と比べるなら、クロスバイクはサドルがより高くなりますので・・
ママチャリと比べても、姿勢がより高くなる場合もあります。
姿勢が高いと、なんでヘルメットが必要になるの?
「頭の位置」が高くなるからです。
もし万一、滑って落車してしまったとき・・
頭の位置が高ければ高いほど、頭へのダメージは大きくなります。
基本的には、高さとエネルギーは比例するからですね。
なので、ロードバイクに匹敵するスピードを出すことができ・・
さらに、ロードバイクよりも頭が高くなりやすいクロスバイクは・・
ヘルメットの重要性は、ロードバイクよりさらに高い!と言えます。
クロスバイクから「受け身」って、可能?
運悪く滑って、落車してしまって・・
そして頭を打ってしまったとき、ヘルメットはもちろん役に立ちます。
しかし、自分は「受け身」を取れるから大丈夫だよ!
頭を打ってしまうほど、運動神経悪くないよ!
そう言われる場合があるようです。
確かに、柔道や体操といったスポーツをやっている人は受け身が上手いです。
なので突然転んだとしても、頭を打つことはまず無いでしょう。
そして運動神経が良い人も確かに、転んでケガをする確率は低いです。
しかし、それでもやっぱりクロスバイクに乗るときは、ヘルメットが必要です。
なぜなら「クロスバイクからの受け身」は、普通の受け身とはわけが違うからです。
クロスバイクで転んでしまったら、場合にもよりますが・・
- 時速20km以上のスピードで
- 脚に自転車が絡まった状態で
- コンクリートの地面に
激突してしまうことになります。
そして、これは普通に転ぶ状況とはまったく違います。
まず、クロスバイクで転ぶときは「速いスピードから」転びます。
そして、時速20km以上からの受け身に習熟している人なんて、普通は居ませんよね。
さらに下りなど場合によっては、時速40kmとか50kmとかになる場合もあるわけです。
そして、柔道などで受け身を取るときは「自分の身体だけ」を使って転がるわけですが・・
クロスバイクで転ぶときはもちろん、クロスバイクが脚の間にある状態で転ぶことになります。
そしてこの場合に必要な技術は、普通の受け身とはまったく違ってくるはずです。
実際、ロードレーサーや競輪選手は「自転車用」の受け身を練習しているものです。
特にこういったプロ選手たちは、ビンディング装備などで自転車と一体化していますので、そうするしか無いわけですね。
そして自転車用の受け身は「自転車ごと転がる」ような、独特なもので・・
自転車用の受け身をちゃんと練習していない限りは、うまくやるのは難しいはずなのです。
そしてクロスバイクで転ぶときは、基本的にコンクリートの地面に倒れることになります。
そしてこれは、スポーツで畳やマットの上に転がるのに比べて、圧倒的に危険ですよね。
万一頭を打ったときのダメージは、コンクリートだというだけで何倍にもなるでしょう。
私自身、合気道や少林寺拳法をやっていて、受け身には少しだけ自信があるのですが・・
しかしクロスバイクに乗るときは、必ずヘルメットをかぶるようにしています。
クロスバイクという特殊な条件で、絶対に上手く受け身を取れる!とは思っていないからです。
という感じで、受け身や運動神経に自信があったとしても・・
クロスバイクに乗るときは、ヘルメットはかぶっておくのがおすすめです。
「歩道・低速のみ」なら、なしも選択肢
クロスバイクでも基本的に、ヘルメットは必要だと思うのですが・・
走るときは、絶対に「歩道・低速のみ」を厳守する!
その場合は、ヘルメットは被らないというのも選択肢になります。
つまり、ママチャリとまったく変わらないような走り方をするわけですね。
そしてママチャリで、ヘルメットを被ることはとても少ないはずですので・・
この場合はそれと同様の扱いにする、という選択肢が出ると思います。
しかし・・その場合は、クロスバイクのメリットは得られないことになります。
絶対に、ママチャリと同じような走りしかしない・・
だったらママチャリで良いじゃん、となりますよね。
また、歩道・低速のみの「厳守」というのは、なかなかできないことのはずです。
クロスバイクに乗っていればどうしても、ある程度飛ばしたくなることもありますし・・
状況によっては、車道を走らざるを得ないこともあるでしょう。
そして事故というのは、いつ起きるかわからないものです。
いつも歩道を低速で、安全に走っていたけど・・
「たまたま」ちょっとスピードを出したとき、すっ転んでしまった!はもちろんあり得るわけです。
なので歩道中心・低速中心の、マイルドな走りをするつもりだったとしても・・
やっぱり、クロスバイクではヘルメットは必要なのではと思います。
最終的には、自己責任
と、基本的に「クロスバイクにヘルメットは必要」というスタンスでお話ししてきましたが・・
ヘルメットを使うか使わないか?は、最終的には自己責任で決めることです。
なぜなら、この記事を書いている時点でヘルメットを被るのは義務ではないからです。
この記事を書いている時点の法律では・・
道路交通法
(自転車の運転者等の遵守事項)
第六十三条の十一 自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。
2 自転車の運転者は、他人を当該自転車に乗車させるときは、当該他人に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
3 児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児が自転車を運転するときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
e-Gov 道路交通法のページより引用
とあるように、ヘルメットを被るのはすべての自転車乗りにとって「努力義務」となっています。
そして努力義務は、「義務」という言葉が入ってはいるものの、義務そのものとは違います。
「努めなければならない」くらいの意味で、強制力も罰則も無いわけですね。
それでもやっぱり努力義務はあるので、「被ったほうがいい」のは確かなのですが・・
最終的には個人個人が自己責任で、被るか被らないかを決めるものなのです。
ちなみに原付やバイクではヘルメット装着は「義務」になっていて、ノーヘルだと検挙されます。
ここは、自転車とはっきり違うところですね。
私自身はやっぱり、ヘルメットは必要だと思いますので・・
ロードバイクでもクロスバイクでも、小さい折りたたみ自転車でも必ず被っています。
しかし最終的には、自分自身で判断することとなります。
ヘルメットで崩れる「髪型」が気になるなら
クロスバイクでもヘルメットは必要!と言われたって・・
ヘルメットを被ると「髪型」が、どうしても崩れてしまう。。
なのでヘルメットは、ちょっと遠慮したい・・という流れもあるようです。
確かにヘルメットを被ると、髪型は崩れます。
圧迫されてしまうこと自体は、物理的にどうしようもないからです。
ロードバイクで「走りだけ」に行くのなら、髪型は気にもならないでしょう。
しかし例えば仕事前とか、遊びに行く前とかにクロスバイクに乗るときは・・
崩れてしまうので、ヘルメットはちょっと・・となる場合があるようですね。
しかしヘルメットによる髪型の崩れは、「髪型の工夫」といったものでかなり軽減できます。
このあたりの詳しい考え方は、
上の記事に書きましたので・・
クロスバイクでヘルメットを被るのは、髪型が気になる!という場合は、読むと懸念が解決するかもしれません。
クロスバイクにおすすめのヘルメットは、これ
よし、クロスバイク用にヘルメットを買おう!と思ったとして・・
じゃあ、どのヘルメットを選べばいいの?
ここが、次に気になるところだと思います。
なので以下、「クロスバイクにおすすめのヘルメット」も解説しておきます。
クロスバイクのヘルメットに迷ったら・・
これら「オージーケーカブト(OGK KABUTO)」のヘルメットから選んでおけば、大きな間違いは無いでしょう。
オージーケーカブトはスポーツ自転車に乗る人のヘルメットの、一番の定番メーカーで・・
さらにヘルメットメーカーとしては、数少ない「日本企業」でもあります。
私自身、オージーケーカブトのヘルメットは愛用していますが、品質にもまったく問題ないと感じます。
オージーケーカブトのヘルメットは、デザインなどのバリエーションがものすごく豊富で・・
「OGK ヘルメット 自転車」でAmazonを検索すれば、さらにいろいろなヘルメットを見つけられると思います。
もしくは・・
こういった「LAZER(レーザー)」のヘルメットも選択肢になります。
LAZERのヘルメットも、ロードバイクやクロスバイクのヘルメットとしては定番で・・
感覚には個人差があるとは思いますが、自転車ヘルメットの中でも「シュッとした」スマートなデザインの印象があります。
LAZERも「LAZER ヘルメット 自転車」でAmazonを検索すれば、いろいろなバリエーションが見られますので・・
こっちから選ぶ!というのも、ひとつの選択肢になると思います。
今回はクロスバイクにヘルメットは必要か?をテーマにお話ししました。