ブレードロックって、どんな鍵?
ブレードロック(多関節ロック)は頑丈さと長さを兼ね備えた、とても優秀な鍵タイプです。
なので自転車をちゃんと守れる防御力も、地球ロックなどをやりやすい長さも欲しい場合・・
ブレードロックはなかなか良い選択肢になり得ます。
しかし、ブレードロックを買おうかな?と思った場合・・
- 頑丈さは、具体的にどのくらいなの?
- 構造や使い勝手はどんな感じ?
- 定番のブレードロックとか、ある?
といったことは気になるのではないか、と思います。
ブレードロックは私自身、愛用している鍵タイプのひとつです。
なのでこの記事では、ブレードロックって実際どんな鍵なの?
ここを解説していきます。
目次
ブレードロックは「ABUS」製がおすすめ
ブレードロックの「定番品」って、どんなものがあるの?
まずはここから解説します。
まず大前提として、自転車用の頑丈なブレードロックの世界では・・
選択肢はほぼ「ABUS(アバス)」一強となっています。
頑丈な鍵メーカーの定番としては他に「クリプトナイト」もありますが、この記事を書いている時点でブレードロックの製品はありません。
そしてそれ以外のブレードロックもあるにはあるのですが・・いちばん大事な「頑丈さ」において、ABUSに劣るものがほとんどだと思われます。
なのでブレードロックを選びたいなら、とりあえずABUSから選んでおく!で大きな間違いは無いと思います。
じゃあ、ABUSのブレードロックってどう選べばいいの?
以下、解説していきます。
①:頑丈さ特化タイプ
まず、できるかぎり頑丈なブレードロックが欲しい場合の選択肢です。
ABUS公式サイト「Bordo Granit X-Plus 6500」紹介ページより画像を引用
この「Bordo Granit X-Plus 6500」がこの記事を書いている時点で、ABUSの中でいちばん頑丈なブレードロックです。
ABUSの鍵の頑丈さは「セキュリティレベル」という、15段階のスコアで表されるのですが・・
この鍵のセキュリティレベルは「15点満点」なので、頑丈さはABUSの中でも最強格と言えます。
そもそもABUSは、世界的にもトップクラスに頑丈な鍵を作る定番メーカーですので・・
その中で最高スコアということは、自転車の鍵としては世界最強レベルと言えるのではと思います。
長さも「850mm」あり、自転車の鍵としてはそこそこ長いです。
あらゆる場所に快適地球ロック!とまではいかないかもしれませんが・・
日常の駐輪で、長さで困ることはまず無いくらいにはなると思います。
とはいえ、この鍵の最大のデメリットは「重さ」です。
公式サイトの情報で、重さは「1,760g」となります。
自転車の鍵としては、これまた最高レベルの重さですね。
このくらい重いとさすがに、バックパックに放り込むとかなりの負荷になります。
幸いこの鍵は自転車に装着できるマウントがついていますので、その使用が前提となってくるでしょう。
自転車に固定してしまえば、そこまでものすごい負担にはならないはずです。
という感じで、重さを犠牲にしてでも頑丈なブレードロックが欲しい!
その場合はこの「Bordo Granit X-Plus 6500」が選択肢となります。
②:バランスタイプ
頑丈さ特化タイプは、さすがに重すぎる!
そんな場合は「バランスタイプ」が選択肢になってきます。
頑丈さと軽さの両方にバランスよく優れたタイプ、ということですね。
そしてこのタイプのブレードロックには、いくつかのバリエーションがあるのですが・・
いちばんのポイントは短いタイプと長いタイプがあり、長いほど重いということです。
頑丈さが同じ場合、長いほど重くなるのは自然なことですよね。
なので以下、バランスタイプのブレードロックを「短いものから順に」紹介します。
上にいくほど、短いけど軽いもので・・
下にいくほど、長いけど重いものですね。
ご自分がどのくらいの軽さや長さを求めるか?を考え、選び分けるのがいいと思います。
ちなみにセキュリティレベルはそれぞれ「7」なので、頑丈さに大きな違いは無いでしょう。
セキュリティレベルが大きく落ちるので、頑丈さに不安が残る!と思われるかもしれませんが・・
ABUSのセキュリティレベルの計算は、自転車鍵の世界の中では相当に厳しいほうです。
さらに「ブレードロック」というカテゴリ自体が、頑丈なタイプのカテゴリになってきます。
なので頑丈さは最高レベルとは言えないものの、かなり高いレベルではあると言えるでしょう。
③:ダイヤルタイプ
ここまで紹介してきたブレードロックは、すべてキーを差し込んで開ける「キータイプ」なのですが・・
ABUSのブレードロックには「ダイヤルタイプ」もあります。
ダイヤルタイプはキー無しで開けられるので、キーの持ち運びや管理が必要ない、というメリットがあります。
しかし番号さえわかれば、誰にでも開けられてしまうリスクはあるため・・
そのあたりの特徴を考えて、ダイヤルが自分に向く!と感じたらこちらが選択肢になります。
ダイヤルタイプのブレードロックで、おすすめは・・
この記事を書いている時点では、以上のものたちです。
それぞれAmazonでもよく売れているメジャーな製品で、大きな間違いにはなりにくいのでは・・と思います。
ブレードロックの「構造」はこんな感じ
「ブレードロック」ってそもそも、どんな構造の鍵なの?
ブレードロックに興味がある場合、ここも気になるところだと思います。
ワイヤーロックやチェーンロックは、イメージがつきやすいです。
しかし「ブレード」ってどういうこと?具体的にどんな形なの?
このあたりがイメージしにくいかもしれませんので、ここも解説してみます。
ここでは、ABUSのとあるブレードロックをモデルにして解説します。
まず、ブレードロックの全体的な見た目は、
こんな感じです。
そしてブレードロックは、
こんな感じの「ブレード」と呼ばれる、板状の金属が・・
こんな感じの「ピン」によってつなぎ合わされることで構成されています。
そしてこのピン部分を軸に、フレキシブルに形を変えられるわけですね。
ちなみにこのピン部分の隙間はどうしても弱点になりがちで、ここに刃を食い込ませて壊されたりしやすいのですが・・
ABUSのブレードロックではこの通り、関節部分のスキマがとても狭く、工具の刃はなかなか通らないようです。
ブレードは、キーを差し込んで開ける「ヘッド部分」に対しては、
こんな感じでピンで接続されていたり・・
こんな感じで直接、ブレードを差し込む構造になっていたりします。
それぞれ、なかなか弱点にはなりそうもない形だと思います。
と、ブレードロックの全体的な構造はこんな感じです。
頑丈さは「ワイヤーロック以上、U字ロック未満」
ブレードロックって、どのくらい頑丈なの?
他のタイプの自転車鍵と比べて、どうなの?
鍵にとって「頑丈さ」は最重要と言える項目ですので、ここは特に気になるところだと思います。
そしてブレードロックの頑丈さをひとことで表すと、
「ワイヤーロック以上、U字ロック未満」
です。
まず、ブレードロックはワイヤーロックよりはずっと強いです。
細い鋼線をより合わせた「ワイヤー」と、1枚の金属板である「ブレード」・・
どちらがより頑丈で壊しにくいか?は、言うまでもないでしょう。
しかしブレードロックは「U字ロック」ほどには強くありません。
U字ロックというのは、
上のようなものが代表的な製品となる、U字の形をしたタイプの鍵で・・
自転車鍵の中ではU字ロックが、最強のタイプとなります。
U字ロックはそれを構成するパーツが、基本的にはたった2つの金属塊なのですが・・
ブレードロックは製品にもよりますが、だいたい6つくらいのブレードパーツに分かれてしまいます。
そしてひとかたまりになっているタイプのほうが、強度は高くなりやすいのです。
具体的には、自転車の鍵を本格的に壊そうとするときは「ボルトクリッパー」という・・
こんな感じの、巨大な枝切りバサミみたいな工具が使われることがあります。
そして頑丈なタイプのU字ロックは、大型サイズのボルトクリッパーも完全に防ぎ切るのですが・・
ブレードロックだと最大サイズのボルトクリッパーを全力で使われると、壊されてしまう場合もあります。
なので何が何でも最強の鍵が欲しい!という場合は、U字ロックが選択肢になったりします。
とはいえ最大サイズのボルトクリッパーというのは、アメリカのスラム街とかで使われるようなイメージのもので・・
日本国内でそんな大物が自転車盗難に使われることは、まず無いようです。
なのでブレードロックであっても、盗難に使われる一般的な工具はほぼ完全に防ぎ切る!
そのくらいの能力はあると言えるのでは、と思います。
そしてU字ロックは最強の頑丈さのかわりに、「とても短い」という弱点があります。
なので準最強クラスの頑丈さを手に入れつつも、ロックしやすい長さも同時に手に入れたい!
この場合はやっぱり、ブレードロックが一番の選択肢になるでしょう。
ブレードロックは「持ち運び」がしやすい
鍵の「持ち運び」がしやすいというのも、ブレードロックの魅力のひとつです。
ブレードロックは使わないときは・・
こんな感じで、コンパクトに閉じることができます。
そして、付属のホルダーを自転車に装着しておき・・
ABUS公式ホームページの該当ページより画像を引用
こんな感じで「鞘に納める」ように固定すれば、とてもスマートに持ち運ぶことができます。
このくらい小さくすることができれば、邪魔になることはまず無いでしょう。
自転車にマウントせず、バックパックに入れたりするときでも、この小ささは効いてきます。
自転車で走るときは、そこまでの大荷物はなかなか運べないものですので・・
その中でかさばりがちな「鍵」をコンパクトにできるのは、大きいですね。
ブレードロックはこの「折りたたんだときの小ささ」では、自転車鍵タイプの中でも随一だったりします。
ワイヤーロックもチェーンロックも、長さがあってどうしてもかさばってしまいますし・・
U字ロックであっても、コンパクトさでは折りたたんだブレードロックには敵いません。
もちろん自転車で活動するにあたって、荷物はコンパクトなほうが良いものです。
なので他のタイプと比べ、小さくすることができる!
ここもブレードロックの、強力なメリットだと言えるでしょう。
この記事で紹介したブレードロックまとめ
最後に、この記事で紹介したブレードロックを一覧にしておきます。
頑丈さ特化タイプ
バランスタイプ
ダイヤルタイプ
この記事では「ブレードロック」をテーマにお話ししました。