クロモリとは?どんな人におすすめ?魅力を徹底解説!

このブログは広告リンクを含みます

赤のクロモリ自転車

クロモリは、ロマンのある自転車素材です。

 

私は数年、アルミフレーム自転車に乗ったあとに、
クロモリ素材の自転車に乗り換えたのですが・・・
そう、思いました。

 

現代、ロードバイクなどスポーツ自転車といえば、
ほとんどがアルミ、もしくはカーボンなのですが・・・

あえての「クロモリ」という選択も、
意外と、いい選択になるかもしれません。

 

とはいえ・・クロモリとは、どんな素材なの?

金属として、どういう性質を持っているの?

どんな魅力がある?

 

といったところは、もしクロモリの自転車を買ってみようかな?など思われているとしたら、
気になるところだと思います。

なのでこの記事では、クロモリとはいったい何?

そんなところを解説していきます。

クロモリとは、こんな金属!

クロモリは「クロムモリブデン鋼」の略です。

クロムモリブデン鋼は、鉄に「クロム」と「モリブデン」という他の金属を添加して作った、いわゆる「合金」ですね。

 

鋼(はがね)はそもそも、鉄に「炭素」を加えてつくられるものです。

鋼にすることで、純粋な鉄より「頑丈さ」とか「粘り強さ」をアップするわけですね。

 

純粋な鉄はそもそも、かなり脆くて錆びやすいもののようで・・

現代で「鉄製」として使われているものは、ほとんどが実はこの「鋼」だったりします。

 

なのでクロモリは、鉄に「炭素」「クロム」「モリブデン」の3種類を追加して、
金属としての性能をアップした!・・と、そういったモノなんですね。

 

「クロム」と「モリブデン」はなぜ、添加されているの?

ふつうの鋼と比べて、自転車フレームとしてどうレベルアップするの?

 

まず・・鋼にクロムを含ませると、「ステンレス」になります。

ステンレスはもちろん、有名ですよね。

その名の通り、基本的に錆びない合金です。

 

そしてクロモリも、クロムを含ませることで錆びにくくなっています。

しかし含まれるクロムの量は、ステンレスよりかなり少ないようで・・

クロモリはふつうの鋼よりかなり錆びにくいけど、ステンレスほど完璧な耐性は無いみたいな、
そんな感じの特性になっているようです。

 

なぜ、自転車にステンレスフレームってほとんど使われないの?

・・ステンレスはサビ耐性が圧倒的に高いかわりに、
「硬すぎて金属疲労が起きやすい」という特性があるようです。

なので繰り返し衝撃を受け続ける自転車では、ちょっと不向き・・ということのようですね。

 

と、クロモリは鉄にクロムを「少なめに」含ませることで、
鋼としての柔軟さは保ったまま、錆をかなり起きにくくした・・と言えると思います。

 

 

では「モリブデン」って、何?

添加するとなんのメリットがあるの?

 

モリブデンだけを加えた鋼は「モリブデン鋼」といって、
目立つ特徴としては「高温強度」が上がる、というものがあるようです。

つまり、溶けるような高温にしても強度が落ちにくい・・ということですね。

 

クロモリは自転車フレームとして成型するときに、溶接するものですし・・

万一壊れた場合にも、熱で溶かして直したりするものだと思います。

 

モリブデンを加えることで、高温でも崩れたりしにくくなるわけですので・・

加工しやすい、という「加工性」がアップします。

これはもちろん、かなりのメリットですね。

 

と、あえてひとつひとつの素材の特性を見ていくと、そんな感じです。

 

そしてさらに、鋼にクロムとモリブデンの両方をバランスよく加えることで・・

相乗効果的に、「強度」「錆びにくさ」といったものが大幅に上がるようです。

 

クロモリはその特性から、クルマのエンジンとか、工具とか、
自転車フレーム以外にもいろいろなところで使われているようですね。

 

と、クロモリとは何だ?という疑問に対しては、

鋼にクロムとモリブデンを加えて、「頑丈さ」「錆びにくさ」「加工のしやすさ」などをレベルアップしたもの

という感じになると思います。

クロモリは「他の素材」と比べて、どんな性質?

クロモリの特徴は、わかったとして・・

 

クロモリ「以外」の素材と比較すると、どんな感じなの?

どっちを選ぶ?となった場合、どう考えればいいの?

というのも、気になるところだと思います。

 

現代でよく使われるフレーム素材は、アルミ・カーボン・クロモリの3種類ですので・・

アルミとクロモリの比較、そしてカーボンとクロモリの比較の、2種類の比較ができます。

 

まず「クロモリとアルミ」の比較については、

ポピュラーな自転車素材の「クロモリ」と「アルミ」・・どっちが良いのか?を、両方使ってきた経験から解説しています。

「頑丈さ」「乗り心地」「軽さ」といったさまざまな視点をふまえて、上の記事で解説しています。

 

 

そして「クロモリとカーボン」は、

「クロモリ」と「カーボン」の2素材の違いを、耐久性を中心に比較しています。

上の記事で、気になる「耐久性」を中心に比較しています。

 

自転車フレームにはステンレス、チタン、マグネシウム、竹(!)とか、他にもいろいろありますが・・

「一般的な」素材はやっぱり、挙げました3種類になると思われます。

なのでクロモリを含め、素材をどれにするかを選びたい!と思われるのなら、
挙げましたような3素材の比較をまずやってみるのが、おすすめです。

こんな人は、クロモリを選ぶと幸せになれるかも

クロモリってどんな魅力があるの?

 

クロモリがどんな素材か?は、お話ししてみましたが・・

素材には理屈だけではない「ロマン」みたいな要素もあったりします。

 

私自身、クロモリという素材になんとなく「ロマン」を感じていて、
それでクロモリを選び続けているような人間ですので・・

ここではクロモリを使うロマンについて、ちょっとお話ししてみたいと思います。

 

クロモリは、アルミ・カーボンといった他の自転車素材たちと比べてみると、
ダントツで、「昔から」使われている素材です。

 

アルミフレームがブレイクし始めたのは、1990年代後半から・・とのことですし、
カーボンが流行しだしたのはもちろん、その後です。

それまでの間はずっと、レーサーとかも含めて、
みんながみんな、クロモリなど鉄・鋼の自転車を使っていました。

 

そしてもちろん、鉄は自転車以外の「素材」そのものとしても、
歴史はものすごく、古いです。

 

歴史の教科書で、「鉄器」とかが出てきたときから、
鉄は、使われていたわけですね。

 

そしてそういった古来より、侍が使う刀とか、鎧とか、
もしくは農民が使う農具とか・・そういったものに、役立ってきたわけです。

 

「歴史あるもの」に魅力を感じる人は、多いです。

 

例えば、ボロボロで使いやすいとはお世辞にも言えない、ビンテージカー・・・

古風なビンテージ家具、ビンテージ革靴などなど・・・

「懐古趣味」とでも言うのでしょうか?
そういうものに、本来の「製品」としての価値以上のものを見出してしまう・・という話は、
けっして、少なくないはずです。

 

私自身は自転車の、そういった「古い要素」を感じて、
なんとなく、良いな・・と感じます。

 

昔の侍とか、武士とかの日本刀と同じ、「鋼」・・・

「鋼の自転車」って、なんか、カッコよくないですか?

 

もし、ここで「あ、わかる」となったのなら・・・
あなたは、クロモリオーナーに向いていると思います。

 

触ると、硬くて冷たい、アルミともカーボンとも違う「鋼」の感触は、
自転車に乗るたびに、所有欲を満たしてくれるかもしれません。

 

逆に、感覚的に「鋼?なにが良いの?重いだけでは・・?」と、感覚的に思うであれば、
クロモリを使うのには、あまり向かないのではないか・・と思います。

もちろん、ディスっているのではなくて、
人には「好み」というものがありますので・・・

感覚的・本能的に、鉄・鋼といった素材の自転車が「好きだな」と感じられないのであれば、
重いとか、最近は手に入りにくくなってる・・とかデメリットのあるクロモリを、
わざわざ選ぶ必要はないかな・・と、思うのです。

 

私は、「重いクロモリ」のロードバイクに乗っているのですが、
頑丈さとか、安定感とかはものすごく高いのですが、
走りの軽さとか、機敏さ・・とかだと正直、ワーストクラスの自転車だと思います。

 

しかし・・この重厚感、そして「鋼」という素材の乗り物に乗っている・・という満足感が、
私がこのフレーム・自転車を選んだ、いちばんの理由だったりします。

 

今回は、ちょっとマニアックになりすぎましたが・・笑

趣味というものは、「性能」だけでは割り切れないものです。

 

そして特に自転車だと、レーサーでない限りは「速さ」を追い求める必要も、特には無いですので・・

クロモリを選ぶにしろ選ばないにしろ、性能だけではなく「この自転車を所有したい!」みたいな、
こだわりを持って自転車を選んでみるのも、また楽しいのでは・・と、思います。

 

 

今回はクロモリとは?をテーマに、ちょっと掘り下げて解説してみました。

関連記事
「ベアリングの回りやすさ」「靴からの滑りにくさ」「ペダル軸の剛性」に優れた、三ヶ島製フラットペダルについて解説しています。
23Cから32Cまで、さまざまな太さのタイヤのメリット・デメリットを、実際に使い比べた経験から解説しています。
自転車パーツに関わるすべての記事を一覧します。

 

【SK11 デジタルトルクレンチ】
整備ミス防止の必須ツールです。

Amazon楽天

レビュー記事はこちら
 

運営者:じてまにドクター

 

海岸線沿いのブロンプトン

 
自転車通勤から自転車にハマった、いち自転車マニアです。

【年齢・性別】30歳台、男性

【よく乗るエリア】福岡まわり

【自転車趣味歴】9年くらい

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇全部自分で整備するマン
◇いつかオランダに住んでみたい
 
詳しいプロフィール

TwitterInstagramPinterest
 

よく読まれている記事
サイト内検索
カテゴリー
テーマごと
特殊ページ
最近の投稿
最終更新日ごと

ページの先頭へ