スプロケットの選び方を解説!重要なポイントは?選ぶ基準は?

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ワイドレシオなスプロケット

スプロケットを変更してみよう!と、思い立った場合・・

 

種類がいろいろありすぎて、どれを選べばいいのかわからない!

歯数とか、互換性とか、いろんな要素がありすぎてわけわからん。。

 

と、なってしまうことは多いです。

 

なのでこの記事では、スプロケットを選ぶときには、どこを見ればいいのか?

こういう基準をもとに選んでいけば、迷うことなく決められる!

といった「スプロケット選びの基本」を、3ステップで解説していきます。

ステップ1:「歯数」を選ぶ

見るべき場所は、いろいろあるのですが・・・

まず、検討したほうがいいポイントは、
「歯数」をいくつにするのか?と、いうところです。

 

スプロケットを、Amazonなどで見ていくと、
「12-25T」とか、「11-34T」とか書いてあると思います。

これが、そのスプロケットにおいて、
いちばん歯が多いギアと、いちばん歯が少ないギアですね。
(「T」は歯数です)

 

基本的に、最大歯数と最小歯数が決まれば、
あとはその間を埋めるように、歯が配置されていきますので・・・

スプロケットの歯数を決めるときは、
「最大歯数はいくつにする?」「最小歯数はいくつにする?」の、ふたつを決めれば大丈夫です。

以下、歯数の決め方を解説していきます。

① 「最大歯数」の決め方

まずは、最大歯数の決め方です。

スプロケットの、いちばん大きいギアの歯数がいくつなのか・・と、いうことですね。

 

この「最大歯数」が、スプロケット選びにおいていちばん重要なポイントだと思いますので、
ここはしっかり考えるほうがいいと思います。

 

ギアは、大きければ大きいほど、より「軽いギア」になりますので、
ここが大きければ大きいほど「より軽くまで変速できるスプロケット」ということになります。

 

逆に、最大歯数が小さい場合のメリットは、
「細かい変速」ができるようになる、ということです。

最大歯数が小さいと、ギア比が大きく、ガクンと変わることがないですので、
「ほんの少しだけ、ギアを軽くしたいな・・」とかいう時に、有利です。

ちなみに、細かい変速ができるスプロケットを「クロスレシオ」、
細かい変速はできないけど、大きくギア比を変えられるものを「ワイドレシオ」と言ったりします。

 

実際の製品を見ていきますと、ロードバイク用スプロケットで、
最大歯数がいちばん大きいものが「34T」、いちばん小さいものが「23T」といったところになります。

この間に、「25T」「28T」「30T」「32T」といった、さまざまな歯数がありますので、
この中から選んでいけばいいわけですね。

 

では、実際に、どのくらいの最大歯数にすればいいのか?

大きいギアも小さいギアも一長一短ですので、
ここは人によって変わってくるわけですが・・・

 

たとえば、「坂道を、遅くてもいいから、できるだけラクに登りたい!」
と思われるのなら、できるだけ大きいギア(ロード用の場合は34T)にしておくといいです。

私自身が、貧脚かつラクしたがりですので、そうしています。

私の場合は、フロントのインナーを34Tにしているのですが・・・

こうすると、前ギアと後ろギアの大きさが同じ「1:1」の状態になり、
ここまでギアを軽くできれば、特に鍛えていなくても、たいていの坂をラクに登れるようになります。
(亀のように遅くなりますが・・笑)

 

そしてもちろん、その副作用として「細かい変速」ができなくなるわけです。

自転車の乗り方には、いろいろなタイプがあり、
私自身は、細かい変速をあまりしないタイプなので問題ないのですが・・・

もし、ギア比を細かく変えたい!ケイデンスを正確に90に保ちたい!といったタイプの乗り方の場合には、
最大歯数は小さめにして、細かい変速ができる仕様にしたほうがいいです。

② 「最小歯数」の決め方

最大歯数が決まったら、次は「最小」歯数・・
つまり、いちばん小さいほうのギアを、検討しましょう。

 

最小歯数は、多くのスプロケットにおいて「11T」もしくは「12T」が主流です。

そして製品によっては、「14T」であったり「16T」であったり・・と、
大きめのギアもある、という状況ですね。

 

ですので、トップスピードを速くしたい!!という場合は、11Tを選び、
できるだけ細かい変速を優先したい!という場合は、12Tを選ぶ・・

そして、もっと細かい変速の「クロスレシオ」スプロケットが欲しいなら、
14Tや16Tのものを選ぶ・・

という方向性で、大きな間違いはないと思います。

 

もしくは、「最大」歯数を決めた場合に、
その歯数のスプロケットに「最小歯数11Tのものしか無い!」ということもあり、
そういった場合は、選択の余地は無いですね・・笑。

ステップ2:「変速段数」を選ぶ

次に、「変速段数」を選びます。

9段変速にするのか?10段変速にするのか?それとも11段?・・と、いったところですね。

 

とはいっても、ここは基本的に「もとの変速段数」から変えないほうがいいです。

例えば、お持ちのホイールがもともとの10速だけではなく、11速にも対応しているから・・と、
11速のスプロケットをインストールしようとすると・・・

フロント・リアディレイラーとか、チェーンとか、チェーンリングとか、
ほとんどの駆動系パーツを、11速対応に変えなければいけなくなります。。

ですので、いくつものパーツを総取っ替えするつもりでもなければ、
スプロケットの段数は、もとの段数と同じにしておくべきです。

ステップ3:「メーカー」と「グレード」を選ぶ

次に、「メーカー」そして「グレード」です。

とはいっても・・メーカーは基本的に「シマノ」一択ですね。

 

現代において、カセットスプロケットを作っている企業は、
基本的に「シマノ」「SRAM」「カンパニョーロ」の3社だけになります。

昔はもっと、いろいろな企業が作っていたようなのですが・・・

自転車の駆動系が「コンポーネント」と呼ばれる、
変速レバー・チェーン・変速機・スプロケットなどが、すべてセットで作られるのが主流の流れになり、
それが可能な大企業だけが残った・・という、事情のようですね。

 

そして、特に日本国内では、
シマノのスプロケットは、圧倒的にコスパが良いです。

通販サイトなどで、シマノ・SRAM・カンパニョーロのスプロケットを比較などすれば、わかるのですが・・・

同じくらいのグレードの製品でも、シマノとそれ以外の製品との間には、
1.5倍とか、2倍とかの価格差があることが多いです。

しかも、日本国内で使われている自転車パーツは、シマノ製が圧倒的多数ですので、
「互換性」からみても、シマノを使っておくのが無難なんですね。

 

ですので、絶対にSRAMが使いたい!とかいった、特別な理由でもない限りは、
スプロケットは基本的に、シマノ一択!でいいと思います。

 

 

メーカーが決まったら、次は「グレード」ですね。

例えばシマノだと、下から順に、
「Claris」「SORA」「Tiagra」「105」「アルテグラ」「デュラエース」と、グレード分けされていて、
基本的にグレードが高いほうが高価で、性能がいいです。

性能がいいと言うと例えば、ぬるぬるとスムーズに変速してくれたり、
より軽量だったり・・という感じですね。

 

グレードが低めのパーツでもシマノのものなら、十分な機能性はあるのですが・・・

例えば「ティアグラ」のスプロケットを、「アルテグラ」のスプロケットに換えて比較してみたりすると、
変速するときのチェーンの動きの良さを、はっきりと体感できます。

ティアグラだと「カシャン!カシャン!」と変速していたのが、
アルテグラだと「スルッ・・」と変速する感じですね。

実用としても、素早くスムーズにギアが変わってくれますので、
扱いやすさが明らかに、レベルアップします。

 

そして「アルテグラ」までですと、値段がそんなに、跳ね上がったりもしないです。

アルテグラのスプロケットが、だいたい、5,000-7,000円くらいで、
グレードがひとつ・ふたつ低いものと比べるとだいたい、差額は2,000円とか3,000円とか、そのくらいです。

そしてスプロケットは通常、何年も使い続けるものですので・・
このくらいの価格差で性能がはっきりと変わるのなら、
「アルテグラ」グレードが一番!というのが、私としての結論です。

 

最高級のデュラエースは?という話になるのですが・・・
デュラエースになるといきなり、値段が「2万円台半ば」にまで跳ね上がります

ひとつ下のアルテグラと比べて、いきなり3倍以上ですね・・笑

さすがにここまで跳ね上がると、コスパは相当に悪くなってしまいますので、
やっぱり、妥当なのはアルテグラ・・と、なると思います。

 

 

最後に、注意しておくべきなのは「互換性」です。

互換性というのは、このスプロケットはこのディレイラーにちゃんと合うとか、合わないとか・・・そういった情報ですね。

シマノの互換性情報PDFといったところから、互換性情報を確認することができます。
(クリックするとシマノのページより、PDFがダウンロードされます。)

 

ここのチェックをしていないと、「せっかく買ったのに、互換性がなくて使えなかった。。」となる可能性がでてきますので、
やっぱり、ちゃんとチェックしておくべきところでしょう。

とはいえ最近では、互換性まわりの状況は良くなってきていて、
特に、上に挙げました「アルテグラ」グレードのスプロケットですと、たいていのほかパーツに対する互換性があります
(状況は変わることもありますので、ご自身にてご確認ください)

そのため少なくとも、挙げましたアルテグラグレードのスプロケットを選ぶ限りにおいては、
互換性はあまり大きい問題にはならないだろう、と思います。

 

と、ここまでを踏まえて、
スプロケットはシマノのアルテグラグレードから選ぶのが、一番バランスがいい選択になるだろう、と思います。

おすすめスプロケットはこれ!

ここまでを踏まえ、特にバランスがとれていると思う、おすすめのスプロケットを紹介します。

11速

シマノのアルテグラスプロケット 11速タイプ

まず先に、11速タイプですと、これですね。

ふたつめに高いグレードの「アルテグラ」で、価格も高すぎない、
ちょうどいい製品だと思います。

歯数は11-28Tと、バランスがいいと思われた歯数を選びましたが、
リンク先では「11-25T」「14-28T」「11-32T」などなど、
さまざまな歯数から、好みのものを選ぶことができます。

10速

シマノのアルテグラスプロケット 10速タイプ

10速だと、これですね。

こちらもリンク先から、歯数を選ぶことができます。

 

現代だと、ほとんどのロードバイクが10 or 11速ですので、
ここではその2タイプを紹介しました。

スプロケット交換には「トルクレンチ」が必要

スプロケットを購入し、交換するとして・・

その作業には「トルクレンチ」を使うのがおすすめです。

 

スプロケットを締めるときは、通常・・

「50 N・m(ニュートンメートル)」くらい、と強さが決まっています。

 

そしてこれより弱すぎると、使っているうちにゆるんできたり、

もしくはあまりに強く締めすぎると、壊してしまったり、外れなくなったりするものですが・・

この強さを「手だけで正確に出す」のは、一般人にはちょっと無理なことだったりします。。

 

なのでスプロケットまわりの作業を、自分でやっていくのなら・・

スプロケットに対応したトルクレンチ

これが必要になってくる、と思います。

 

具体的には、

このトルクレンチだと、スプロケットにもちゃんと対応しますね。

 

スプロケットに対応させるには、どんな条件が必要なのか?

どんな追加パーツがあれば対応させられるのか?

といった詳しいところは、

対応するトルクレンチがなかなか無い「スプロケット」を、ちゃんと規定トルクで締められる製品を紹介しています。

上の記事でも、詳しく解説しています。

 

 

スプロケットは、見るべきポイントが多い「わけわからんパーツ」の代表格です。

しかも、時代とともに歯数とか、いろいろな要素が変わり続けていくので・・

さらに、わけがわからなくなっていくものです。

 

もちろん、どれを選ぶのも自由なのですが・・・

こういう製品を買おう!という、自分なりの「基準」をもって選んでいくと・・

迷うことはあまりなくなると思います。

 

今回は「スプロケットの選び方」をテーマにお話ししてみました。

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