自転車のサドルは、高いほうがいい!
いやいや・・あんまり高すぎると乗りにくいから、低いほうがいいよ?
・・・どちらも、よく言われていることだと思います。
サドルの高さは、特にロードバイクなどでは重要なところで、
これを決めるために、計算式まであったりします。
サドルの高さ = 股下寸法 x 係数
(係数は0.860、0.870、0.885などさまざま)
と、いったものですね。
以前は私も、この計算式を使ってサドルの高さを合わせていましたし、
もちろん、この計算式でバッチリの高さを見つけられる場合も、あるのでしょうが・・・
私の場合、係数をいろいろと変えながら試行錯誤してみても、
どうも、この計算式から出したサドルの高さは、合わないなぁ・・と、感じていました。
そして私の場合には、乗りながら試行錯誤して、高さを合わせていく方法のほうが、向いていました。
以下に説明するように、いくつかの「要素」を基準にしながら、
サドルの高さを調整するようにしたところ・・・
最終的に、体にへんな負担がかからない、ベストなサドル位置だ!と思う高さが見つかりました。
以下、ベストなサドルの高さを見つけ出すための試行錯誤の方法を、
書いてみたいと思います。
目次
前輪にも後輪にも、荷重がかかりすぎない高さ
サドルは、高ければ高いほど、前輪側に体重が掛かりやすくなります。
そして、低ければ低いほど、後輪側に体重が掛かりやすくなります。
例えば、ちょっと極端な例ですが・・・
ママチャリくらいまでサドルを下げると、明らかにサドル側・後輪側に、体重が掛かるはずです。
サドルに「どっかり」、座る感じになるはずですね。
そしてサドルを、限界まで、おもいっきり上げると・・・
ハンドル側にがっつり、体重が乗る感じになりますので、
前輪側に体重が乗ることになりますよね。
イメージとしては、弱虫ペダルの御堂筋くんの感じです・・笑
そして自転車では、前輪・後輪のどちらにも、極端に体重をかけるのはダメです。
「前輪:後輪」が「4:6」なのか「6:4」なのか、それとも「5:5」なのか・・といったところは、
自転車の乗り方の、流派などによって変わってくるのですが・・・
少なくとも「3:7」とか「2:8」とかになっていくと、自転車の安定性とか、進みやすさとか、
いろいろなパフォーマンスが落ちていくはずです。
人間が立つときで言えば、極端な片足立ちをしているような状態ですので、
その状態でスポーツをして、高いパフォーマンスが出ることはちょっと、無いでしょう。
あとは、現物合わせです。
日頃、自転車に乗る中で、
「前輪に荷重がかかりすぎだな・・」と感じたら、サドルを少し下げ・・・
「後輪に荷重がかかりすぎ・・」と感じたら、サドルを少し上げます。
これを繰り返していくと、前輪にも後輪にも荷重がかかりすぎない、
ちょうどいい高さが、見つかるはずです。
おしりが痛くなりにくい高さ
サドルは高すぎても、低すぎても、おしりが痛くなりやすいです。
あまりに高すぎると、おしりに食い込んで圧迫しますので、痛みがでますし・・・
あまりに低いと今度は、体重がどっかりとサドルに乗りすぎますので、やっぱり痛みます。
なので実際に、ロードバイクなどの自転車に乗り続けてみて・・・
高すぎて、おしりに食い込むなぁ・・と思ったなら、サドルを少し下げ、
低すぎて、サドルに体重がかかりすぎて痛いなぁ・・と思ったら、サドルを少し上げます。
実際に乗りながら、「お尻の痛み」を軸に試行錯誤してみると、
痛みが起きにくいサドルの高さ・・というものが、見つかってくると思います。
そしてその高さは、他の視点から見てもいい感じの高さになっていることが多いです。
おしりの痛みを防ぐには、そもそもおしりが痛くなりにくいサドルを使う・・など、
いろいろな方法があるのですが・・・
「サドルの高さ」もお尻の痛みには意外と、重要なポイントですので、
ぜひ、注目してみては・・と、思います。
ペダルを回しやすい高さ
くるくると、スムーズにペダルを回せるか?というのも、だいじな視点です。
たとえば、下死点を通過するたびに膝がぴん!と伸びすぎてしまう場合は、
さすがに、サドルは高すぎです。
逆にサドルが低すぎて、膝が極端に曲がりすぎてペダルを回しにくい・・というのも、
もちろん、よろしくないと思います。
基本的には、下死点でペダルがつっかかる場合はサドルが高すぎで、
上死点でペダルがつっかかる場合は、サドルは低すぎです。
上死点でも下死点でもひっかからず、スムーズにくるくる回せる高さ・・というものが、あるはずですので、
これを探していく・・というのも、いいと思います。
サドルの高さを考えるときの、基本的な考え方
以上、サドルの高さをあわせるときの「基準」について、
私がよく使っているものを、書いてみました。
サドルの高さというのは、股関節の柔らかさとか、O脚・X脚とか、足首の柔らかさとか、使う靴の靴底の厚さとか・・・
いろいろな要素によって変わってくると思いますので、
一概に「こう導けばいい!」というのはなかなか、難しいと思います。
たとえ計算式で計算し、この高さがいい!と決まったとしても・・
実際に乗ってみて、どうしても快適に乗れなかったり、足を回しにくかったりするなら、
やっぱり、その高さは「違う」んだと思います。
であるなら、一概に決めてしまうよりは、
実際に走りながら、もうちょい高い・低いほうがいいな・・という感じで、
リアルタイムで試行錯誤するほうが、実はいちばんの近道になるのかもしれません。
たとえばサドルの高さ変更を、クイックレバー式にしておいて、
走りながら「違うな・・」と感じたら、高さをわずかに変えて、また走る・・・
そういう試行錯誤をしてみると、より自分に合ったサドルの高さが見つかるかもしれません。
「サドルの高さが、なんか違う・・」に困っている方の、なんらかの参考になればと思います。