FTPを測る機会があったので、やってみたけど・・
出た数値がそもそも高いのか、低いのかわからない!
男性の平均FTPって、どのくらいなの?
FTPとは「1時間維持できる最大パワー」のことで・・
パワーメーターや特殊なローラー台といった、計測機器で測ることができます。
そして自転車で出せる脚力の、ざっくりとした目安になってくれます。
しかしせっかく測っても「基準」のほうが分からないと・・
自分の脚力は高いのか?低いのか?が、そもそも判定できません。
なので基準となる「男性の平均FTP」は、気になるところです。
私自身ここが気になって、以前に調べてみたのですが・・
これ!と納得できるような情報は、なかなかありませんでした。
なのでこの記事では、男性の平均FTPについて徹底解説してみます。
目次
男性の平均FTPは「150Wから250W」くらい
まず、結論からです。
男性の平均FTPは、「150Wから250W」くらいです。
その根拠は?
まず「パワー・トレーニング・バイブル」という書籍では、FTPの基準を・・
- 世界クラス
- 国内トップクラス
- 優秀
- 上級
- よい
- まずまず
- 普通
- 一般
これら8レベルに分けて、数値として出しています。
そして世界クラスとか国内トップクラスは、この記事の趣旨から外れますので・・
一般的な男性と言えそうな「まずまず」「普通」「一般」の3レベルを見てみると、
- まずまず:218 - 261W
- 普通:181 - 230W
- 一般:149 - 186W
こんな感じになります。
(書籍では「W/kg」で記載がありましたので、体重を平均に近い70kgと仮定してWに換算しました)
これらをものすごくざっくりとした目で見ると・・
だいたい150Wから250Wくらいと言って、大きな間違いにはならないでしょう。
一般男性から、まずまずのトレーニングをしている男性あたりまでを基準にするなら、平均FTPはこのくらいになるわけですね。
もうひとつ、根拠を書いてみます。
上のものは「Cycling Analytics」というサイトにあった、そのサイトに登録した男性たちのFTPデータなのですが・・
グラフでは登録者たちの中央値は、250Wくらいとなっています。
そして中央値以上の人はさすがに「一般」を超えたレベルであろうと思われること・・
グラフのいちばん低いエリアが、150Wくらいから始まっているところを見ると・・
一般的な男性のFTPはやっぱりだいたい150Wから250Wくらいと見て、大きな違和感は無いと言えます。
とうい感じで・・男性の平均FTPって、どのくらい?
ここを調べたら・・だいたい「150Wから250W」だった!
個人的には、こういった結論になりました。
「完全な一般人」のFTPは、もっと低い
いやちょっと待って!?自分のFTP、「100W」なんだけど・・
男性の平均FTPが150-250Wってことは、自分のFTPめっちゃ低いの?
論外と言えるくらいの、貧脚だと言えてしまうの・・??
実は、そういうことではありません。
確かに、男性の平均FTPは150W-250Wくらいだと上に書きましたが・・
それはFTPを測るような人たちだけの平均だからです。
ロードバイクを持っていない人や、ロードバイクを買って1ヶ月目の人・・
そういった「本当に普通の一般人」はそもそも、FTPなんて測りません。
FTPを計測するのは普通、ロードバイクなどの自転車をある程度やり込んでからですので・・
上で紹介したFTP平均はある程度やり込んだ人だけの平均になっている、という事情があるのです。
そして日本人男性は、ほとんどがロードバイクに乗ったこともない人のはずです。
なのでそういった人を含めた、全日本人男性の平均は?と考えると・・
上で紹介した平均FTP数値よりだいぶ低めになるはずなのです。
だいぶ下げて「100W-200W」とか、あるいはそれ以下になったとしても不思議ではないでしょう。
年齢的にも、FTPを測るような人は50歳台くらいまでが中心になるでしょうが・・
全日本人男性!と括ればもちろん、80歳台とか90歳台とかも入れることになります。
なので年齢的な要素も、ここにかなりの影響を生むことになるでしょう。
ひと言に「男性の平均FTP」と言っても・・
- FTPを測るような男性だけの平均FTP
- 全日本人男性6,500万人の平均FTP
このどちらの見方をするか?によって、基準はまったく変わってくるということです。
という感じで・・男性の平均FTPは「全日本人男性」という視点なら、だいぶ下がる!
ここも大事な視点だと思ったので、書いてみました。
脚力は、FTPだけでは分からない
自分のFTP、〇〇Wだったんだけど・・
こんなFTPって・・自分、脚力無いの・・?
たとえFTPが低かったとしても、それで貧脚だ!と言えるわけではありません。
なぜならFTPは脚力の、いろいろな目安のうちのひとつに過ぎないからです。
FTPとは、1時間維持できる最大パワーのことです。
なので当然ですが、この数値からは「1時間ぶんの最大持久力」しか分かりません。
なので例えば、
- FTPは低いけど、10秒だけなら爆発的なパワーを出せる!
- FTPは低いけど、10時間も休まず走り続けることができる!
- FTPは低いけど、「オフロード」なら誰にも負けないくらい走れる!
こういった「別の種類のすごさ」が、いくらでもあり得ます。
FTPは低くとも、別のところが優れていた!があり得るということですね。
もちろんFTPがすごく低いけど、スプリントはプロ並み!・・なんてことはさすがに無いでしょう。
FTPは「腕立て伏せは何回できるか」みたいな、基本的なところの計測にはなりますので・・
腕立て伏せを10回もできないけど、格闘技でプロに勝てる!・・なんてことは無いわけです。
とはいえ、FTPはあくまでひとつの目安に過ぎないので・・
FTPが平均より低かったとしても、気にしすぎるような事ではない!
ここも大事なところです。
今回は男性の平均FTPをテーマにお話ししました。