ファットバイクのデメリットは?太いタイヤって微妙なの?

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森に佇むファットバイク

ファットバイクに、興味があるけど・・

買ってみようかな?と、検討しているけど・・

デメリットをちゃんと知った上で、決断したい!

 

ファットバイクは、特殊な自転車です。

特に異質なのは、マウンテンバイクよりも太い「極太のタイヤ」ですよね。

そしてフレームの形とか、重さとか、他にもぶっ飛んだ要素がいろいろあります。

 

なのでクロスバイクやロードバイクといった、一般的な人気モデルと比べたとき・・

  • ファットバイクを買うとき、覚悟するべきデメリットは?
  • それでもファットバイクを選ぶべきは、どんな人?
  • ぶっちゃけ、買うと後悔する車種なの?

こういったところが気になるのではと思います。

 

私自身は一時期ですが、とある事情でファットバイク乗り回していたことがあります。

なのでこの記事ではその経験も踏まえ、ファットバイクのデメリットを解説していきます。

走行抵抗が大きい

走るときの抵抗」が、とても大きい!

これがファットバイクの見るとき、最初に目につくデメリットです。

 

ファットバイクは、タイヤが圧倒的に太い自転車です。

わかりやすさを重視し、cm(センチメートル)で換算すると・・

横幅で実に10cmから13cm程度という、超極太のタイヤを履いています。

 

ファットバイク「以外」の自転車の、タイヤの横幅を挙げてみると・・

  • ロードバイク:2.5cm
  • クロスバイク:3cm
  • マウンテンバイク:5cm

すごくざっくりですが、こんな感じになってきます。

 

なのでファットバイクのタイヤの、太さ(横幅)は実に・・

ロードバイクの4倍、マウンテンバイクの2倍を越えるほどになるわけですね。

まあ、ぱっと見でわかる通りの・・圧倒的な太さです。

 

そして自転車タイヤというものは基本的に、太いほど走行抵抗が大きいものです。

なので、ここまで圧倒的な太さになってくると・・

走行抵抗もそれだけ、圧倒的なレベルになってしまうと予想されます。

 

じゃあ具体的に、どのくらいの走行抵抗が生まれるの?

ここは私が実際に乗ってみての、体験ベースの感想になりますが・・

  • ロードバイクやクロスバイクより、はっきり体感できるほど遅い
  • 「高速域」で、特にスピードを食われる
  • それでも「安いママチャリ」よりは全然走る

こんな感じでした。

 

まず・・ロードバイクやクロスバイクと乗り比べると、明らかに走行抵抗が高いのを実感できます。

これはもう長時間走らなくても、最初の10メートルくらいから分かる感じですね。

ペダルに負荷あるなぁ・・進まないなぁ・・という感じです。

 

そして高速域だと、それがより顕著になるというのも思ったことです。

車道を高速で飛ばすとき、ロードバイクはスムーズにビューン!とかっ飛ぶのに対して・・

ファットバイクはゴー!とロードノイズが鳴っていて、ペダルも重くて、あーエネルギーが食われてるな・・と感じたものです。

逆に歩道を低速で走る時なんかは、差はあるけどそこまで致命的でもないかな・・みたいな感じでした。

 

しかしそれでも安いママチャリよりは断然速いというのも、実感したところです。

私は以前、空気圧が不十分でチェーンはサビサビの、1万円くらいの安いママチャリに乗っていたのですが・・

そのママチャリはギシ・・ギシ・・と言いながら、いかにも苦しそうに走っていたものです。

そしてある程度値段のする優れたファットバイクなら、そういうのよりはずっとスムーズに進みます。

 

というように・・タイヤが極太なぶん、走行抵抗がかなり大きくなる!

これがファットバイクの、ひとつめのデメリットとなります。

重い

ファットバイクは、他のたいていの車種よりも「重い」ものです。

そして、これもファットバイクの重要なデメリットです。

 

自転車は軽いほど良い!というのは、もはや常識です。

軽いほど発進のスムーズさも、上りの軽快さもレベルアップしますので・・

ロードバイクなんかは軽さのために、さまざまな工夫が凝らされていますよね。

 

そして自転車各種の重さを、それぞれ挙げてみると・・

  • ロードバイク:8kg
  • クロスバイク:10kg
  • マウンテンバイク:12kg

あくまで標準的な車種のざっくりした重さですが、こんな感じになってきます。

 

そしてそんな中、ファットバイクの重量は・・

15kgから20kg程度

という、だいぶファット感ある重さになっています。

 

ロードバイクと比べれば、実に2倍レベルの重さになりますし・・

「重い」と言われがちなマウンテンバイクと比べても、さらに数kgは重いわけですね。

軽さをまったく気にしない、安物ママチャリと同等レベルです。

 

そしてここまで重いと「重さによるデメリット」が、当然でてきます。

  • 発進が鈍い
  • 坂で疲れやすい
  • 取り回しに不利

こういったものですね。

ファットバイクではこれら要素が、全車種でもトップクラスになってしまいます。

高価になりがち

車体価格が「高価」になりがち!

これもファットバイクの、見逃してはいけないデメリットです。

 

もちろん高い・安いは、車種によってぜんぜん違ってきますが・・

ファットバイクはクロスバイクといった人気車種と比べ、数割は割高になるのでは?

いろいろな車種を見比べてみて、そう思います。

 

なぜ、ファットバイクは高価になりがちなのか?

マイナーな車種だから、というのが大きいでしょう。

 

自転車に限らずマイナーなものは、高価になりがちです。

人気あるアイテムは大規模な生産設備により、大量生産されますので・・

ひとつひとつの価格はこなれて、安くなる傾向が生まれます。

しかしマイナーなファットバイクでは、この効果があまり無いわけですね。

 

特に極太のタイヤ・チューブ・ホイールといったパーツは、値段を押し上げているでしょう。

これらはファットバイクくらいでしか使われない、特殊サイズになってきますので・・

大量生産の効果がより得られにくくなり、値段が上がっていくものと思われます。

 

という感じで同クラスのクロスバイクとかと比べると、ファットバイクはあるていど割高になるんだ・・

ここはデメリットとして覚悟しておくほうが、後悔が無いと思います。

取り回しが悪い

全体的に、自転車としての「取り回し」が悪い!

というのも、ファットバイクのデメリットと言えます。

 

ファットバイクは、ファットな自転車です。

  • 太すぎるタイヤ
  • 重すぎる車体
  • デカいフレーム
  • 幅広のハンドルバー

こういった特徴を兼ね備える、とにかくでっかい自転車ですよね。

 

そしてこのデカさこそが、ファットバイクの魅力でもあるのですが・・

しかし街中での「取り回し」においては、ストレスになる場合があるのです。

 

たとえば東京の、混雑した歩道上といったところでは・・

歩行者の隙間がわずかしかありませんので、車体がデカいととても走りにくいです。

逆に小さな車体のミニベロとかだと、はるかに走りやすいわけですね。

 

ごみごみと混雑したエリアであればあるほど、この要素の影響は大きくなります。

なので特にもしあなたが、大都市の繁華街みたいなエリアに住んでいるなら・・

ファットバイクのファットさは、予想以上のデメリットになるかもしれません。

オフロード性能を、日本では活かしにくい

ファットバイクは、オフロードに強い自転車です。

まずこれ自体は、説明の必要は無いでしょう。

ぶっとくて強靭なタイヤはもちろん、オフロードで活きますよね。

 

しかし、日本という国の中で使うかぎり・・

その最大の強みを活かしにくい環境で使うしかない!

これも捉えようによっては、デメリットと言えるでしょう。

 

日本では自由に走っていいオフロードは、驚くほど少ないです。

一見、誰でも勝手に走っていいのでは?と見える草地や砂地であっても・・

ほとんどの場所は誰かの所有する土地なので、問題がでる可能性はあるわけですね。

 

なので、確実に問題がないオフロードを走りたい!となると・・

お金を払って、ちゃんとしたマウンテンバイクコースに入場するしか無くなってきます。

あとはハードルが高いですが、オフロードを私有して走るとかですね。

 

このあたりが例えばマウンテンバイク発祥の地、アメリカだと・・

誰の所有地でもない砂地、岩場、草原といったエリアがいくらでもあるようです。

日本よりはるかに広大ですので、そうなるわけですね。

 

ここの苦しさは、マウンテンバイクもファットバイクも共通だったりするのですが・・

買ったはいいけど、フルパワーで楽しめる場所が少なすぎる!

ここもファットバイクのデメリットと言えば、デメリットと言えます。

パーツの入手性が悪い

パーツの入手」が、難しい。。

というのもファットバイクの、デメリットのひとつと言えます。

 

特にタイヤ・チューブ・ホイールまわりは、サクッと手に入りにくいです。

ファットバイクのそれらパーツは極太の、ファットバイク専用と言えるような品ですので・・

そのあたりにある一般的な自転車ショップでは、扱っていないことも多いのです。。

 

そして自転車というのは、パンクしやすい乗り物ですので・・

チューブが手に入りにくいというのは、特に大きいです。

出先でパンクしてチューブが必要!となっても、買える場所が少ないわけですね。

かと言って常に持ち運ぼうとすると、ファットサイズのチューブはかなりの荷物になってしまいます。

 

他には「泥除け」といったパーツも、極太タイヤに合うものは少ないですね。

普通のクロスバイクに使うような泥除けを、ファットバイクに付けることもできますが・・

ファットサイズのタイヤは泥跳ねもファットなので、はみ出た水しぶきがあなたの背中に襲いかかるでしょう。

 

逆にサドルやハンドル、変速機まわりといったものに関しては・・

基本的にはファットバイク専用品ではなく、マウンテンバイクなどの汎用品を使うはずです。

なのでこれらのパーツの入手性に関しては、あまり問題にはならないでしょう。

 

という感じで・・通販やショップにおける、パーツの入手が難しいことがある!

ここもファットバイクの、見逃してはいけないデメリットです。

タイヤの掃除が大変

タイヤの掃除」が、かなり大変。。

というのも実際にファットバイクを使って気づいた、意外なデメリットです。

 

ファットバイクのタイヤは、ロードバイク・クロスバイクの数倍の幅があります。

さらに溝や凹凸が多いというのも特徴的です。

なので走るとタイヤに、普通の自転車とは比較にならないほど大量の汚れを蓄えてしまうものなのです。

 

泥道といったオフロードを走ると、特にヤバいことになります。

幅広タイヤにびっしりこびり付いた汚れを、何とかしてこそぎ落とす感じになるわけですね。

しかもリム(ホイールの金属部分)も広いので、そっちの拭き掃除も大変です。

 

確かにファットバイクを室内保管しないなら、毎回掃除する必要はありませんが・・

しかしキレイにしたい!と思ったときにはやはり、大きな手間を掛けることになります。

という感じで・・掃除が大変!というのも、ファットバイクのデメリットに挙げられます。

駐輪場に停めにくい

駐輪場に停めにくいという点も、見逃せません。

 

街中やマンションにある駐輪機というのは、

タイヤをはめるタイプの駐輪機

こんな感じで前輪をはめ込んで固定するタイプのものが多いです。

 

しかし見ての通り、そこまでぶっといタイヤを想定されて作られてはいませんので・・

ファットバイクの極太タイヤは、この機械にハマらないのです。

おそらく、ファットバイクが使える前輪固定式の駐輪機は存在しないと思います。

 

そして駐輪機というのは、前輪をはめ込むことで料金カウンターが作動しますので・・

それができないファットバイクは使用自体が不可能ということになります。。

 

確かに前輪をはめ込むタイプではない駐輪機もありますので、それなら使えます。

もしくは撤去などのリスクを承知で路上駐輪することも、可能は可能です。

しかし前輪をはめ込む駐輪機は多く、それがまったく使えない!というのはそれなりの影響があるはずです。

 

という感じで・・駐輪するために、前輪をはめ込むタイプ以外の駐輪所を探さなければならない!

これもファットバイクの、見逃してはならないデメリットです。

サスペンションのデメリットもある

この項目は、サスペンション装備モデルに限りますが・・

サスペンションならではのデメリット」も、ファットバイクにあり得るデメリットです。

 

自転車のサスペンションには、デメリットが意外に多いものです。

詳しいところは、

サスペンションは衝撃吸収に役立つけど・・「デメリット」はどのくらいある?サス無しとどっちがいい?といったところを解説しています。

上の記事に書いたのですが・・

自転車サスペンションは快適さを増してくれるかわりに、

  • 漕いだパワーを吸収してしまう
  • 重い
  • 整備性が悪い

こういった、さまざまなデメリットがあるものです。

 

そしてサスペンションを装備したファットバイクに、これらのデメリットはダブルパンチで効いてきます。

ファットバイクはただでさえ遅く・重くなりがちなのに・・

サスペンションのパワー吸収や重さが、それに拍車をかけてしまうわけですね。

 

もちろんサスペンション無しのリジット・ファットバイクなら、ここは関係ありません。

しかしファットバイクは、サスペンションが標準装備のモデルが多く・・

もしそういったタイプを選ぶのなら、ここもデメリットになってきます。


以上、思いついたものを片っ端から挙げてみましたが・・

ファットバイクのデメリットは、そんな感じになります。

思ったよりも多く、挙げることになってしまいました。

 

とはいえ・・だからと言ってファットバイクはダメな自転車!なんて言いたいわけではありません。

ファットバイクには当然、

  • 乗り心地がきわめて快適
  • 雪道や砂浜といった、特殊な条件にめっぽう強い
  • 乗り味や見た目に、唯一無二の「楽しさ」がある

これらをはじめとした多くの「メリット」もあります。

なのでこれらメリットに強く心惹かれるなら、挙げてきたデメリットなんて些細なものとなるでしょう。

 

しかしこの記事のテーマは「ファットバイクのデメリット」ですので・・

辛口になるのを承知で、あえてがっつりと書きまくってみました。

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自転車通勤から自転車にハマった、いち自転車マニアです。

【年齢・性別】30歳台、男性

【生息地】九州のどこか

【自転車趣味歴】7年程度

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇ナビデバイスはガーミンウォッチ
◇全部自分で整備するマン
 
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