「サスペンション」は自転車を快適にする、重要パーツです。
しかし・・乗り方や環境によっては、無いほうがいい場合も、けっこうあります。
街中を見渡しても、サスペンションつきの自転車はけっこう、走っています。
そして・・オリンピックのマウンテンバイク競技などを見れば、当然ですが、基本的にすべての自転車がサス付きです。
私はときどきですが、マウンテンバイクコースなどのオフロードにも出かけますし、
自転車には速さより快適さを求めるタイプです。
そのためサスペンションつきの自転車は快適だろうな、サスペンションつきのマウンテンバイクを買おうかな・・と、検討していたのですが・・・
最終的には、サスペンション無し・・つまりフルリジッド状態の自転車のほうが良いな、と判断し、
その後、ずっとその仕様で乗り続けています。
もちろん、マウンテンバイクレースに出るような方や、
マウンテンバイクのプロといった方に、サスペンションは必要でしょう。
現実に、そういう方はほとんどハードテイル・・つまりフロントサスペンションつきの自転車か、
フルサス・・フロント・リアともにサスペンションつきの自転車に乗っていますので、
議論するまでもないと思います。
しかし・・私を含めた素人自転車乗りや、単に街中の移動に自転車を使う人であれば、
基本的に、サスペンションは無いほうがいいと思うのです。
サスペンションは重い、値段が高い・・というのも、もちろんあるのですが・・・
私がサスペンション導入を見送った、いちばんの理由は、
その整備性の悪さ、です。
自転車は基本的には、単純な構造なので、
簡単に整備ができます。
ハンドルバーやサドルなどなど、パーツ同士の固定は、
ボルトで、適正トルクで締め付けてあげるだけですし、
難しいと言われやすい変速調整も、方法さえわかってしまえば、さくっと完了してしまいます。
先日、私もロードバイクをフレームから一台組み上げる、いわゆる「バラ完」をやったのですが・・・
特に難しい!と思うような箇所は、ありませんでした。
(もちろん、自転車ショップのプロなどから見たらツッコミどころ満載の、素人仕事なんだろうとは思いますが・・笑)
しかし・・・サスペンションの整備は、
自転車パーツたちの中でも、「別格」と言えるくらい難しいと思います。
手順については、Google検索やYouTubeなどで検索すればでてくると思いますので、
ここでは割愛しますが・・・
そもそも、サスペンションはパーツ点数が多く、
また専用工具が必要だったりで、整備のハードルは高いです。
サスペンションには、スプリングで動くいわゆる「機械式」と、
封入されたオイルでショックを吸収する、いわゆる「油圧式」とがあるのですが、
油圧式のほうだと、手順など見てみた限りでは、とんでもなく難しいだろう・・と思います。
油圧式ディスクブレーキといったものもそうですが、
基本的に「油圧」を使うパーツは、専門技術や専用ツールが必要だったりするので、
自転車ショップに預けるのが一般的だったりするのです。
そして・・もちろん、整備が難しく、手間がかかるパーツは、
整備代も高くなりますよね。
そして・・・サスペンションは整備せずに放っておくと、まずいです。
こちらも、検索していただくとわかると思うので、多くを語りはしませんが・・・
整備せずにずっと放っておいたサスペンションが原因で、事故に・・
それもけっこう深刻な事故につながってしまう例が、あります。
やはり、一本の金属であるリジッドフォークに比べると、
可動部分があるサスペンションは、ちゃんと整備しておかないと、強度が下がったりしやすいんでしょう。
そのため、サスペンションを導入するのなら、
莫大な手間をかけて、自分自身で整備をするのか、
もしくは自転車ショップに、けっこうなお金を払って定期的にメンテナンスしてもらうのか・・・しか、無くなると思います。
そして・・サスペンションは、絶対に必要、というわけでもありません。
もちろん、オフロードでレースをして競い合う・・とう、ガチな人であれば絶対必要だと思いますが、
そうではないほとんどの人にとって、サスペンションは、「あれば便利」くらいのものだと思います。
マウンテンバイクのプロでも、あえてフルリジッドで乗っている人はけっこう居るようですし、
私もフルリジッド仕様でオフロードに出かけますが、ある程度の凹凸や段差くらい、まあ、なんとかなるものです。
場合によっては、腕をやわらかく使い衝撃を吸収する「腕サス」を使うなど、
サスペンションに頼らず、自分の身体で衝撃に対処することを、勧めている人もいます。
さらに言うと、たとえばホームセンターに売られているような、
マウンテンバイクやクロスバイクの「ルック車」と言われるようなものだと・・
「無いほうがまし」といったサスペンションも、たくさんあるようです。
衝撃を吸収したり、路面追従性を上げてくれたり・・に、役立ってくれないどころか、
単に壊れやすい、ウィークポイントになるような代物ですね。
・・・と、サスペンションは整備が難しく、整備コスト(手間、お金など)が高くなりがちで、
その割には、すくなくとも素人にとっては、絶対に必要!と言うものでもない・・ということから、
私はとりあえず当面は、サス無し自転車のみに乗ることにしています。
サス付きにも興味はありますし、実際、こんな記事を書いた割に、
数年後にはサスあり自転車を買っていたりするかもしれませんが・・笑
自転車にサスペンションは必要?不要?・・に対する、考え方のひとつと捉えていただければ・・と思います。