アルミフレームの寿命はどのくらい?

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GIANTのアルミフレーム

アルミフレームの自転車に、もう何年も乗ってるけど・・

アルミフレームの寿命って、いつ来るの?

そろそろ、いきなり壊れる!とか心配しないといけないの・・??

 

アルミフレームの、ロードバイクやクロスバイクに乗っている場合・・

その寿命はいつ来るのか?は大事です。

 

それによって今の自転車に、いつまで乗るのか?が変わってきますし・・

次の自転車の購入計画とかも、寿命がわかると立てやすくなりますよね。

 

さらに寿命を越えて乗ってしまうと、フレームの「破断」といったリスクも上がります。

なので寿命が来たら、おとなしく自転車を降りたほうが得策で・・

ここを判断するためにも、寿命はどのくらいの長さなのか?は大事なところです。

 

私は自転車趣味を始めたときにアルミフレームの自転車を買い、3-4年ほど乗り回しました。

そして自分でいろいろ経験したり、いろいろ調べたりして・・

アルミフレームの寿命はこんな感じなんだな、というところが分かってきました。

 

なのでこの記事では、アルミフレームの寿命って実際、どのくらいなの?

ここを解説していきます。

アルミの特徴は「硬いけど粘りが無い」

自転車に使われるアルミニウム合金(以下、アルミ)って、どんなタイプの金属なの?

寿命を考えていくにあたってもちろん、ここは大事です。

なので、まずはここを解説していきます。

 

アルミの特性を、ひとことで説明すると・・

硬いけど、粘りが無い金属です。

 

ガン!ガン!と打ち合わせたときの強さ、つまり「硬さ」は高いけど・・

強い力でぐいぐい曲げて、変形させる力ような力がかかると、意外にぽきっと折れてしまう!

イメージとしてはこんな感じですね。

 

「硬いけど粘りが無い」素材は、例えばダイヤモンドがイメージしやすいかもです。

ダイヤモンドは、あらゆる鉱物の中で最強レベルに硬いわけですが・・

実際にハンマーで叩いてみたりすると意外に脆く、簡単に割れることも知られています。

 

これはダイヤモンドは「ものすごく硬いけど、粘りが無い」からで・・

変形に対してものすごく弱いので、ほんのわずかでも変形させられると割れてしまう、ということです。

そしてダイヤモンドほどではありませんが、アルミにも似たような特性があるわけです。

 

逆に「鉄」は、粘りがある素材の代表です。

ポピュラーな自転車素材「クロモリ」と「アルミ」はどう違うのか?を、両方使ってきた経験から解説しています。

上の記事で、自転車素材としての「アルミと鉄の比較」をしているのですが・・

鉄は硬さに加えて「弾性率」も高く、強いパワーを加えても折れず、曲がるだけです。

なので鉄製の自転車は寿命に関して、そのあたりは有利なわけですね。

 

とはいえアルミは「硬さ」なら、基本的には鉄よりも優れます。

なのでアルミフレームの寿命を考えるときは、硬いけど粘りのないこの金属が・・

「自転車に乗る」という活動において、どんな環境にさらされるのか?を考えるといいはずです。

 

アルミフレームの自転車を乗り回すとき、フレームには具体的にどんなことが起きるの?

以下、詳しく解説してみます。

アルミフレームは「頑丈」

自転車に使われるアルミは、とても硬いです。

なので自転車フレームとしては、かなり「頑丈」なフレームになります。

 

強い衝撃を受けても、そうそう変形しませんし・・

たとえ変形したとしても、一部だけが小さくへこむとか、そんな感じになることが多いです。

 

なのでぶつけてしまったり、落車して地面に叩きつけたり・・

そういった出来事でいきなり壊れた!はい寿命!となる可能性は低めです。

 

これは、ダメージに対して脆くなりがちな「カーボンフレーム」と対象的ですね。

カーボンフレームの寿命については、

カーボンフレームの寿命ってどのくらい?金属フレームより長いの?短いの?どんなふうに壊れるの?そんな疑問に答えています。

上の記事で解説しているのですが・・

 

カーボンフレームは衝撃吸収といった性能は高く、大切に扱えば寿命は長いです。

しかしぶつけたり、地面に叩きつけたり・・といった「ダメージ」に弱いという特徴があります。

なのでカーボンはデリケート、とかよく言われているわけですね。

 

実際に、自転車のスクールを開いているプロの自転車乗りと話したことがあるのですが・・

その人は「スクールで使う自転車は、あえてアルミフレームにしている」とのことでした。

そしてその理由は「スクール生が転びそうな時、自転車をほっぽり出して助けに入れるように」とのことです。

カーボンだと放り投げると壊れてしまうので、そうしているわけですね。

 

と、いろいろな面からお話ししましたが・・

アルミフレームは硬く、頑丈!

なので大きな衝撃やダメージでも、そうそう壊れることは無い!

ここは寿命を考えていくうえで、すごく大事なポイントです。

アルミフレームはダメージが「蓄積」しやすい

アルミフレームは確かに硬く、頑丈なのですが・・

しかし小さなダメージが蓄積しやすいという面もあります。

 

これは上で挙げた「粘りが無い」という特徴からきているものですね。

粘りがあれば、小さな衝撃や振動は「しなり」によって逃がしてしまえるのですが・・

粘りが無いと、ダメージが逃がせず溜まってしまうのです。。

 

なので、たとえば日頃走るときの振動や衝撃も、少しずつ蓄積されてしまいますので・・

それが何年も続くと、いつの間にか強度が下がってしまいます。

なのでアルミフレームは時間が経てばたつほど、壊れやすくなりがちなのです。

 

ある程度の時間乗っていれば、どうしても衝撃や振動を受けてしまうもので・・

それら小さなダメージたちは、どう気をつけていても防げませんよね。

と、こういった理由でアルミフレームは「決まった期間での寿命」が来やすいのです。

アルミフレームは「剛性」が下がりやすい

アルミフレームは「剛性」が下がりやすい、という面もあります。

 

剛性というのは、脚の力を地面に伝える効率のようなもので・・

これが高いほど、パワーがダイレクトに自転車を進めてくれるようになります。

なので特にレース用自転車では、剛性が高いほうが良い!と言われるところですね。

 

そしてアルミフレームはもともと、剛性が高いものです。

しかし上に書いた「粘りが無く、ダメージが蓄積する」という特性によって・・

長いあいだ乗っていると、剛性が少しずつ削られていく感じになります。

 

なので買ったばかりの頃はシャキッとした、最高の乗り味なのですが・・

長く使っていくうちに「へたり」が来て、前より走らなくなってしまう。。

と、アルミフレームはよくこう言われているものなのです。

 

そして剛性も場合によっては、寿命にかかわってきます。

特にレースのような走りをする場合は、自転車に一定の剛性を求めるものですので・・

ちょっと低すぎるくらいに剛性が下がってしまったら、そこでそのフレームは寿命ということになるのです。

 

もちろん剛性なんて気にせず、乗れればOK!という考え方もありますので・・

このあたりは、人によるところですね。

 

と、フレームの寿命といえば普通は「壊れる」「折れる」といったイメージですが・・

「剛性の低下」も、寿命を考えるときのパラメーターに入れておきたいところです。

アルミフレームの寿命の目安は「5年から10年」くらい

と、アルミフレームの寿命に関わるいろいろな要素を考えてみましたが・・

それで結局、寿命は何年なの?

最終的には、ここが一番気になるところでしょう。

 

そしてここはもちろん、一概に言えるものではありません。

どのくらいの頻度で走る?荒れた道は走るの?体重はどのくらい?

こういった要素によって、いくらでも変わってくるからですね。

 

しかしここはあえて、一概に言い切ってみると・・

  • 5年以内なら、そうそう壊れる心配は無い
  • 5年を越えると、壊れる可能性が少しずつ出てくる
  • 10年を越えてしまうと、かなりリスキーになってくる

アルミフレームの寿命はざっくりですが、こんな感じになると思います。

 

ネットで検索すれば、フレームが壊れた例というのはいろいろ見られるのですが・・

アルミフレームの破損例を見るとやっぱり、5年は経っていることが多いです。

そして、そうであればさすがに10年を越えてくると、かなりヤバいのでは・・という感じですね。

 

もちろん書いたのはあくまで一般論で、現実にはいろいろなケースが考えられて・・

たとえば20年以上持っているアルミフレームなんてのも、普通にあるようですね。

 

そして上で書いたように、アルミフレームはダメージが蓄積するものなので・・

経過年数と比例して、壊れやすさがアップしていくと思われます。

なので長年乗った後のアルミフレームは、特に注意が必要です。

アルミフレームはどんな「壊れ方」をするの?

アルミフレームは寿命がきたら、どうなるの?

いきなり壊れてしまうの?予兆とかあるの?

 

どんな壊れ方をするか?を知っていれば、これ寿命かも?とあらかじめ分かるかもですし・・

もしかしたら予兆を察知し、壊れる前に対応できるかもしれません。

ここも大事なところです。

 

私自身は、自分のアルミフレームが壊れたことはありません。

しかし何年ものあいだ、アルミフレームの自転車を使っていましたので・・

アルミフレームってどう壊れるの?といったところは、いろいろ調べました。

 

そして分かったアルミフレームの壊れ方を、ざっくり書くと・・

  • あまり曲がらず、ぽっきりと折れる
  • 折れる前は、ミシミシと異音がすることがある
  • 折れる前に、乗り心地が変わることがある

という感じです。

 

アルミフレームはぐにゃりと曲がることなく、ぽきっと折れます。

これは曲がりやすい「鉄」とは対照的ですね。

上で解説したように「粘り」が無いので、そうなるのだと思います。

 

いきなりぽきっと折れてしまうのは、危険なのでは?と思われるかもしれません。

しかしアルミフレームは壊れる前に「予兆」があることが多いようで・・

そこは、さほど不利ではないと思われます。

 

アルミフレームを使っているときに、ネットや人からいろいろ情報収集しましたが・・

アルミフレームは壊れる前に、ミシミシとかギシギシとか異音がすることが多いようです。

 

しかも「乗り心地」も、ヘンな感じになることが多いようですね。

ペダルを回す感覚がやたらぐにゃぐにゃするとか、そういったことが起きるようです。

 

あとは、とある自転車のプロに直接伺ったのですが・・

「アルミは安全な壊れ方をするので、ハードな使い方をするのに向いている」

「逆にカーボンのほうが、より予兆なく折れる」とのことでした。

 

もちろん一概には言えないところで、何の予兆も無く折れることもあるのでしょうが・・

予兆を感じ取って、対応できる可能性が高い!というのは、なかなか良さそうなポイントだと思います。

 

 

今回はアルミフレームの寿命をテーマにお話ししてみました。

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自転車通勤から自転車にハマった、いち自転車マニアです。

【年齢・性別】30歳台、男性

【生息地】九州のどこか

【自転車趣味歴】7年程度

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇ナビデバイスはガーミンウォッチ
◇全部自分で整備するマン
 
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