ロードバイクのパンク修理や、タイヤ交換のとき・・・
さて、作業も終了。あとはタイヤをはめるだけ・・・
タイヤが、はまらない!!
あることだと思いますし、私自身、よく経験しました。
特に道ばたでパンクして、早くライドに復帰したくて、一生懸命作業しているとき・・・
そんなときこの「タイヤがはまらない!」状態になると、本当にイライラするものです。。笑
しかしタイヤは、力任せにはめようとしても全然、はまらないものです。
これはもう、タイヤをはめようとしたことがあれば体で、わかっていることだと思います。
とてつもなく固いので・・必死に力を掛けてもそれだけでは、ビクともしないですよね。
タイヤをさくっとはめるためには力任せよりも、「コツ」をおさえて作業するほうがずっと有効です。
なのでこの記事ではロードバイクのタイヤを楽にはめるコツをお話ししていきます。
「ビードを落とす」がなにより大事
まず、何よりいちばん大事なのは・・
全周にわたって、ビードを落とす
ということです。
ビードというのは、
タイヤのこの、「縁」の部分のことですね。
ホイールの断面図は、
こんな構造になっています。
そしてタイヤはホイールに、バチッとはめこんで使うわけですが・・
実際には、このビードがホイールの、
この、矢印の部分にはまりこむことで、固定されるわけです。
この「ビードがはまりこむ構造」によってタイヤは、ホイールにがっちがちに固定されます。
なので走行中にいきなりズレたり、外れたりとかはしないわけです。
それはいいのですが・・
このガチガチにはまりこんだ構造が、タイヤを外すのを難しくしている・・と、そういう面もあるのです。
じゃあ、どうするのか?
ビードは、
ホイールの矢印のライン部分に、はまりこんでいます。
そして、その部分の直径をもし「100」とするなら・・
ホイールの中央部・・矢印のラインの直径は「95」くらいに、少し小さくなるはずです。
少し凹んでいますので、それはそうですよね。
なので・・
はまっていたビードをこんなふうに、赤い矢印部分・・つまり「100」のラインから、
青い矢印のライン・・つまり「95」のラインに移すことができれば・・
そして、それを全周にわたって出来た状態を作れれば、タイヤはかなり着脱しやすくなります。
もともとビードというのは、ワイヤーとかの金属が入っていますで、ほとんど伸び縮みしないものです。
なので、はめる部分の直径を「100」とするなら、ビードの直径もまったく同じ「100」です。
そして100同士で、がっちりとはまりこんでいるものを外そうとするから・・タイヤレバーとかテコの原理とかを使いまくらないと、外れないのです。。
しかしここで、
こんな感じで直径「95」くらいの凹部分に、ビードを落とすことができれば・・・
ビードの直径「100」に対して、はまっている部分の直径が「95」になるわけですので、「5」ぶんの余裕ができます。
余裕ゼロから、余裕5の状態に・・・
こうなるとかなりの余裕ができて、タイヤレバーで必死にこじらないと無理だったところが、
意外にふわっと、簡単に動くようになります。
とはいえもちろん、一部分だけのビードを落としても効果が薄いですので、
ビードを落とすときには全周にわたって落としていく・・というのも、重要です。
というわけで・・なのでタイヤをはめる・外す前には一度、
「全周にわたって、ビードが凹部分に落ちた状態」をつくってから作業する
そうすればかなり、作業がラクになるのです。
具体的には、まずはバルブの逆側のほうのビードを、指で凹部分にしっかりと落として・・・
そしてそれが戻ってしまわないように気をつけながら、円に沿うように少しずつ、他の部分のビードも落としていき・・・
最終的には一周のほとんどのビードを落とすことができれば、OKですね。
その時点でタイヤに、かなりの余裕ができていると思います。
一周にわたって落としていこうとしても、すでに落としたところのビードがいつのまにか戻っていた・・というのはよくありますので、
例えば戻らないようにおなかで押さえつつも、両手を使って作業していく・・とかいった工夫は要るかもしれないです。
これをやると、おなかががっつり汚れますが・・笑
ちなみにコレがちゃんとできていると、タイヤにもよるのですが、
手だけでさくっと着脱する・・というのも、普通にできることがあります。
筋力はあるはずなのに、なぜかタイヤレバーを使ってもなかなかうまくいかない・・とか、
小柄で非力な人のはずなのになぜか、素手でうまくいく・・とかいうのは、違いがこのあたりにあるのかもしれません。
私自身は現在「グランプリ5000(GP5000)」という、クリンチャータイヤを使っています。
これのタイヤ交換をしようとしたときに、固い!はまらない!となることが、よくあったのですが・・
この記事に書いたことを気をつけるようにしてからは、わりと簡単に、さくっとはめられるようになりました。
この記事ではいろいろと、理屈を書いてはみましたが・・
結局は、自分の手を動かして「慣れる」しか無いところだと思いますので、
いろいろと試行錯誤を重ねてみては・・と思います。
今回は自転車のタイヤを着脱するときのコツについてお話ししてみました。