「ミニベロ」と「ロードバイク」は、ホイールの大きさがまったく違います。
まあ、当然、そうなのですが・・・
この「ホイールサイズの違い」が、乗るときのコツとか、乗り味とかを、
まったくの別物レベルにまで、変えてしまいます。
例えば一般的な700c・27インチのロードバイクと、
18インチの、ブロンプトン・Birdyといった折りたたみ自転車ですと、
ホイール面積に換算して、2倍を超える差があります。
そしてホイールは、面積が大きければ大きいほど、
回転することで自転車を安定させる効果・・・「フライホイール効果」が大きくなります。
なのでロードバイクだと、スピードを出せば出すほどこのフライホイール効果によって、
車体が勝手にしっかりと、安定してくれます。
そのためロードバイクの乗り方は、特に高速で走るときには、
このフライホイール効果を利用し、フライホイール効果の邪魔をしないような走り方になると思います。
ロードバイクでは自分で、必死にバランスをとろうとしなくても、
フライホイール効果が勝手にバランスをとってくれます。
そして自分で無理な力を入れると、その力みが「ノイズ」となって、
むしろ自転車がスムーズに走るための、邪魔になると思います。
なのでロードバイクでは、下手に力んだり、無理に自転車を安定させよう!などとはせずに、
自転車が「自分で、安定して走ろうとする力」に身体を預けてしまっていいと思います。
しかし・・・折りたたみ自転車などのミニベロだと、このフライホイール効果が極端に弱いです。
ホイールサイズにもよるのですが・・・
20インチとかの、ミニベロとしては比較的にホイールが大きいものでも、
フライホイール効果は体感で、半分以下になると思います。
ましてや14インチとか、8インチとかの小さいホイールだと、
フライホイール効果はほとんど、あてにできないほど小さくなってしまいます。
なのでロードバイクと比べて、
自分の力で自転車を安定させる、という要素が強くなると思います。
ロードバイクだと、体を完全に脱力させて、
ロードバイクの動きに任せるように、走ればいいのですが・・・
ミニベロだと、自分の体でしっかりと自転車を捉え、
安定させてあげなければいけない、といった感じですね。
そしてもちろん自転車には、前輪・後輪のふたつがあるわけですが・・・
しっかりと安定させなければいけないのは、「前輪」のほうです。
後輪のほうは、大きなフレームにつながっているので、
フライホイール効果が弱かったとしても、そう簡単にブレたりまではしないのですが・・・
前輪のほうにつながっているのは、フォーク・ステム・ハンドルくらいしかありませんので、
重さとしても、大きさとしても、後輪部分よりずっと小さいです。
なのでミニベロだと、ロードバイクと比べて、
ハンドルを自分の力でしっかり安定させるのが、なにより重要になってきます。
ロードバイクだと、ハンドルは手を添えるだけ、と言う情報源も多いのですが・・・
ミニベロを「手を添えるだけ」の状態で乗ると、安定しにくいので疲れやすくなったり、
障害物にぶつかった時など・・場合によっては、危険になることもあると思います。
がちがちに握りしめる必要は、もちろん無いのですが、
ハンドルがブレたりしないように「しっかり握る」のは、重要になってくると思います。
まとめますと・・・
ミニベロはロードバイクに比べると、大幅に不安定になりますので、
進むのを自転車任せにはせず、自分の身体でしっかり安定させる、というのが重要になると思います。
そしてなかでも、ハンドルを自分の力でちゃんとまっすぐ向ける!というところに集中すると、
よりミニベロに向いた、安定性が高い乗り方が実現できるのではないか・・と、思います。