この記事では、自転車のライトホルダーがおじぎをするように回ってしまったり、
横方向にずれていったりするのを防ぐための、具体的な方法をお伝えしていきます。
自転車のライトが、走るうちに、ずれていってしまうことはありませんか?
私はよくありました。
遠くの地面を照らすように固定していたはずのライトが、
いつのまにか真下を照らしていた・・というのも、よくあることでした。笑
特に雨の日なんかは、ライトホルダーも滑りやすくなっているので、
走るときの振動などで、もうどんどんすべって、ずれていってしまうんですよね。。
もちろん、ゆるい固定だとライトホルダーは、どんどんずれてしまいます。
それ以外にも、どんなライトホルダーを使うかや、自転車のどこに固定するかによっても、ずれやすさは変わってきます。
そして固定方法やホルダー選びを追求することで、かなり、ずれにくくはできるのですが・・
ハンドルバーにライトを固定するときは、丸いものに固定する関係上、
滑ってしまうのをちゃんと防ぐのは、なかなか、難しいです。
しかも通常、自転車のハンドルバーは真ん中だけが太く、手に近づくにつれて細くなっています。
上の画像のような感じですね。
画像のハンドルバーは、クロスバイクなどによく使われるようなタイプのハンドルバーなのですが、
真ん中の、ステムで固定する部分は直径31.8mmという太さで、
対していちばん端の、グリップを装着する部分では直径22.2mmと、大幅に細くなっていくのです。
そのためライトが「太いところから細いところにずれて」しまうと、いっきに緩んでしまうのですね。
ずれてしまうのを防ぐために、私もいろいろと試行錯誤はしたのですが・・・
結果、現在では、ずれてしまうライトに悩まされることはほとんどなくなりました。
この記事では、ライトホルダーがずれないように固定する方法を、
徹底的に紹介していこうと思います。
目次
ライトホルダーの「横ずれ」を防ぐ
ライトをハンドルバーに固定する場合、
「横ずれ」と「縦ずれ」の2種類のずれ方があります。
名前の通り、「横ずれ」はライトがハンドルバーに沿うように、横にずれていってしまうずれ方で、
「縦ずれ」は、ライトがおじぎをするように、回転していってしまうずれ方ですね。
そして自転車のライトが「横ずれ」してしまうと、
ハンドルバーの太いところから細いところにライト移動してしまうため、一気にゆるんでしまい、
一気に固定力がなくなってしまうのです。
そのためまずは、「横ずれ」の防ぎ方を解説していきます。
横ずれは、他のパーツを隣接させることで、防ぐことができます。
例えば、上の写真のような感じで、
ライトホルダーのすぐ横に、リフレクターを装着してしまう・・といった方法です。
この方法だと、リフレクターのほうがずれてしまわない限り、
ライトホルダーが横ずれしてしまうことは物理的に、なくなります。
隣接させるパーツの候補にはリフレクター以外にも、
たとえばベル、自転車用ナビのホルダー、サイクルコンピューター・・といったものがあると思いますが、
隣接させるパーツのほうがすぐズレてしまうのでは本末転倒ですので、
隣接させるパーツには、ベルクロやゴムではなくボルトで、がっちりと固定できるパーツがいいと思います。
今回挙げたようなネジ留めのリフレクターは、かなりずれにくいので、おすすめですね。
もちろんリフレクターとして、事故防止の役にも立ってくれますし。
横ずれを防ぐためには、パーツを隣接させる以外にも、下の画像のような方法もあります。
ライトホルダーから、ステムを一周するように細いロープが伸びているのが、おわかりいただけますでしょうか。
もしライトホルダーに、細いロープを通せるような構造がある場合は、
このように「細いロープでステムと繋いでしまう」方法はなかなか有効だと思います。
このような固定のしかたをすると、このロープが切れてしまわない限りは、
ライトがグリップ側に滑っていくことは、物理的になくなります。
ロープ以外にも、ゴムバンドやタイラップを使うのも有効かもしれません。
ハンドルの構造などにより、ライトホルダーに他のパーツを隣接させられない場合は、
この「細いロープを使う方法」もなかなか有効だと思います。
ライトホルダーの「縦ずれ」を防ぐ
「縦ずれ」とは、ライトがおじぎをするように、鉄棒で前回りをするように、
ずれてきてしまうことです。
ガタガタ道などで、振動によって起きてしまうことが多いですね。
「縦ずれ」を防ぐ方法としては・・どのようなライトホルダーを使うかにもよるのですが、
回転していかないよう、がっちりとホルダーを締めて、ぜったいに緩まないように固定する方法が、原始的ですが有効です。
たとえば、私がよく使うベルクロタイプのホルダーだと・・・
ベルクロをがっちがちに締めたうえで、
赤丸のところのように、ゴムロープで、固定したベルクロが緩まないようにさらに補強します。
たとえばベルクロテープだと、使っているうちにゆるんできてしまうことが多く、
ゆるむと、すぐにライトはずれてしまうのですが・・
この方法を使っておくと、ゴムロープが切れない限りはゆるまないので、
やたらとずれてしまうことはなくなります。
加えてこの方法は、ライトホルダーの盗難防止にも役立ちますので、なかなか良い方法なのではないかと思います。
(ライトホルダーなど盗む人がいるのか・・と思われるかもしれませんが、私はやられたことがあります。
ライトの装着ができなくなるので、けっこう困ります・・笑)
ベルクロではなく、ボルトで留めるタイプのライトホルダーの場合は、
振動ですこしずつ緩んでしまうので、ボルトを「定期的に増し締めする」習慣をつけると良いと思います。
こんな感じの、ボルト留めホルダーを使う場合ですね。
ライトホルダーとハンドルバーとの間に、「ゴム板などを挟みこみ摩擦力を上げる」方法も、場合によっては有効です。
こんな感じの、ゴムや薄いプラスチックの板を、
ライトホルダーとハンドルバーとの間に挟み込みます。
ゴム板などは、ホームセンターなどで買ってもいいのですが、
ライトやライトホルダー、リフレクターなどを買うとついてくることが多いので、
それらを捨てずに溜めておく、という方法をおすすめします。
ある程度の数がたまってくると、漁ればだいたい、使いたいライトホルダーに合うゴム板が見つかる・・という状態になります。
通常、ハンドルバーはアルミ製かカーボン製なのですが、
ライトホルダーが金属製やプラスチック製だった場合・・・
「金属 対 金属」もしくは「金属 対 プラスチック」になってしまうため、
あまり高い摩擦力にはならないです。
そのため、もし可能であれば、ゴム板などを挟んでから締め込むことで、
「金属 対 ゴム」もしくは「プラスチック 対 ゴム」という摩擦力の高い組み合わせにできますので、ずれにくくできる場合があります。
この方法はパーツとの相性によっては、逆効果になることもありますので、
実際にゴム板を挟んでみて、ずれにくさが上がるかどうかを実際に確かめてみることをおすすめします。
そして、ライトがフロントヘビーにならないようにバランスよく装着するのも重要です。
ちょっと、極端かもしれませんが・・・
上の画像のように、ライトのフロント側だけが重くなるようにバランス悪く装着すると、
当然、ライトはおじぎをするようにずれてきてしまいます。
上の画像のように、ライトのだいたい重心がくる部分をホルダーで固定すれば、
回転してしまう可能性は下がります。
ライトの重心位置は、たとえば、指の上に置いてバランスをとらせればわかると思います。
また、ライト自体があまりにもフロントヘビーなものですと、どうしても重心バランスが悪くなり、回転しやすくなってしまいますので、
バランスの良いライトを選び、バランス良く設置する・・ということが大事になってくると思います。
それ以外ですと、「パーツを隣接させ、物理的に回らないようにする」方法が使えます。
おじぎをしてきたライトがそのパーツに当たり、それ以上おじぎしないようにするわけですね。
こうすれば、隣接させたパーツがずれない限りは、縦ずれしてしまうことは物理的になくなります。
隣接させるパーツは、リフレクターあたりでもいいと思いますし、
それ以外だとたとえば「MINOURA」というメーカーが、アクセサリーホルダーなど発売していますので、
そういったものを工夫して装着するのもいいかもしれません。
・・・と、紹介させていただいた方法を駆使すれば、
「縦ずれ」はほとんど防ぎきることができるのではないかと思います。
ずれにくいライトホルダーを選ぶ
以上、ずれてしまうのを防ぐための、いろいろな工夫の方法を紹介したのですが・・・
そもそもまず「ずれにくいライトホルダー」を選んでおくというのも重要だったりします。
ずれにくいライトホルダーを使いライトを固定した上で、
上で紹介したような、ずれを防ぐテクニックを駆使すれば、
ライトがずれてしまうことはまず、なくなります。
ライトホルダーはAmazonなどを覗いてみても、ひじょうにたくさんの種類があり、
どれを選べばいいのかわからない・・と思われるかもしれませんので、
以下、個人的なおすすめを紹介していきたいと思います。
まず、「CATEYEのライトホルダー」はとても優秀です。
いくつかのタイプがあるのですが、基本的に手でダイヤルを回すだけで固定できるシンプルなつくりで、
ひじょうに高い固定力を出すことができます。
画像のようなものですね。
CATEYEのライトのみを固定できる専用品で、
CATEYEのライトを買えば通常、ついてくると思います。
CATEYEライトの、ポピュラーな製品は・・
上のような「VOLT」シリーズが、定番です。
CATEYEのライトはポピュラーで、品質も良いです。
加えて「ハイパーコンスタントモード」という、点灯と点滅が同時にできるモードが街乗りでとても優秀だったりもします。
そのためもしライト選びで迷ったら、とりあえずCATEYEライトを選んでおいてもいいと思いますし、
もしCATEYEのライトを使うのであれば、ふつうに純正のホルダーを使っておけば間違いないでしょう。
しかし、このホルダーはCATEYEのライトにしか使えません。
現在私は「18650バッテリーライト」というタイプのライトが気に入っていて、
これは単3電池タイプのように電池を入れ替えることができ、
しかも内蔵バッテリータイプのような大容量・大出力を誇る・・という、なかなかのスグレモノなのです。
それ以外にも自転車ライトには優秀な製品がいろいろあるのですが・・・
CATEYEのような、専用ホルダーを使わないタイプのライトを使うのであれば、
どんなライトでも固定できる、いわゆる「汎用ホルダー」を使うしかないです。
汎用ホルダーにもいろいろあるのですが、
大きく分けると「ベルクロタイプ」と「ネジタイプ」があります。
名前の通り、ベルクロタイプはベルクロで留めるタイプで、上の画像のようなものです。
ネジタイプは、プラスネジや六角ボルトなどのネジ系で留めるタイプで、
上の画像のようなものですね。
この2つのうちだと、私としては、「ベルクロタイプ」がおすすめです。
え?・・ネジで留めるタイプのほうが、がっちり固定できるし強度もあるから良いんじゃないの?・・と思われるかもしれません。
しかし、私がいろいろと使ってみた経験では、
ネジ留めタイプは強度があるぶん、衝撃をもろに受けてしまうので、
ネジが緩んだり本体が破損したり・・というトラブルが起きやすいです。
しかもネジ留めタイプは、がっちりと固定してしまうと、
万一、ズレてしまった場合に手では戻せなくなってしまいます。
対して、ゴムとベルクロだけでできたホルダーは強度はないのですが、
そのぶん柔軟で、繰り返す振動も吸収してしまうので、意外にも破損が起きにくいです。
緩みにくさにおいても、ネジタイプより優秀だと思います。
固定の強さについても、ベルクロが緩まないようにしっかり固定してしまえば、
ちょっとしたガタガタ道を走る振動くらいでずれたりはしないです。
加えて万一ずれてしまっても、手で簡単にもとの場所に戻すことができます。
そのためCATEYE製品ではないライトを、汎用ホルダーで装着する場合は、
ベルクロタイプのホルダーを、「横ずれ」「縦ずれ」が起きないよう工夫して装着するのが、
一番いいのではないか、と思います。
「ハンドル以外」への固定もアリ
ハンドルに装着したホルダーが、ずれてしまうのなら・・
いっそ「ハンドル以外」に固定してしまう、というのもアリです。
例えば、私自身の場合は・・
この「フロントフォークの穴に装着できるライトホルダー」を、
こんな感じで、装着することがあります。
主に「フロントバッグ」を使うとき、ライトとの干渉を避けるために、ここに装着する感じですね。
この方法だと構造上、「横ずれ」は完全に無くしてしまうことができます。
そしてホルダーは、ずれやすいハンドルバーに比べると、かなりホールド力が高い構造になっていますので、
「縦ずれ」もハンドルバーに比べるとはるかに、起きにくいです。
このアイテムを使った方法以外にも、「ハンドル以外」に固定する方法はいろいろあって、
つるつる滑りやすいハンドルよりずっと強力に、固定できることも多いです。
なので、ライトのずれを防ぎたい場合、それも選択肢のひとつになってくると思います。
まとめ
以上、走行中に自転車ライトがずれてしまう・・という問題の対処法を、いろいろと書いてみました。
この記事で書いたような方法でライトを固定し、
私は、ライトが走行中にずれてしまう・・ということは全くなくなりました。
もちろん、どういう自転車、どういうライトを使うか・・などは人それぞれですので、
この記事の内容ですべて解決するわけではないでしょうが・・
走行中にライトがどんどんずれてしまう・・というのは、
けっこうストレスになるものです。
真っ暗な中、ロングライドの最中、ライトがずれ始め・・
そのあと何度手で戻そうとも、またずり落ちて地面を照らし始めてしまう。。。
安全面にさえかかわってくる、けっこう、シビアな問題になってしまいますので、
しっかりと予防しておくと無駄なストレスを減らせると思います。
自転車で走っていて、ライトがどんどんずれてしまう・・という場合は、
この記事の内容も参考にしながらいろいろと試行錯誤されてみると、うまくいくかもしれません。