クロモリフレーム「内部」の錆は、やばいです。
クロモリフレームは、錆びるものです。
それ自体は、鉄の宿命であり、仕方がないものです。
しかし、フレームの表面だけが錆びるのなら、
ちょっと茶色くなって、見た目が悪くなるくらいで済むのでいいのですが・・・
いつの間にか起きる、フレーム「内部」の錆こそが、問題です。
クロモリフレーム内部の錆は、見えないところで、サイレントに進行していきます。
パーツがついたフレームであれば、普通は覗き込むこともできませんので、
チェックすることも基本的に、できません。
なのである日、シートポストを交換するときに何気なく覗き込むと・・・
フレーム内部が、錆でボロボロ・・!
ということにも、なりかねません。
なので特にフレーム内部は、強力に、錆対策をしておくほうがいいです。
クロモリフレーム内部の、錆対策のやり方なのですが・・・
私としては錆止めスプレーを、フレーム内部にまんべんなく吹きまくっておく方法を、おすすめします。
例えば私は「RESPO セミウェットタイプ防錆スプレー」というものを愛用しています。
これは防錆スプレーとしては定番のもので、
「セミウェット」の名の通り、乾いてしまえばべとつくこともない優れものです。
使い方も簡単で、ただただ、防錆したい場所に吹き付けるだけです。
錆止め効果の持続期間についても、
【防錆効果持続時間は?】
直接泥水や雪と接触しない部分は、長期に渡り持続。苛酷な状況下でも効果を持続。商品パッケージより引用
と、長続きすることが商品に書いてありますし・・・
実際に私が使ってきた限りだと、3年ほど乗った段階のクロモリフレームでも、見える限りの範囲に錆はまったく浮いてきませんでしたので、
まあ、相当な持続期間があるのでは・・と思います。
場合によっては他のパーツについてしまって、劣化させてしまうかも・・と心配になるものですが、
【あらゆるパーツに使用できる安心設計!】
すべての金属・ゴム・樹脂・塗装面に安心してお使いください。商品パッケージより引用
とも書いてありますので、他のパーツに飛び散ったりしてもまあ、致命的な問題にはなりにくいのでは・・と思います。
そしてクロモリフレームの防錆処理は、できれば、
「組む前に、まとめてやってしまう」のを、私としてはおすすめします。
例えばこれは私が、現在使っているクロモリフレームの、
自転車として組む前の状態なのですが・・・
この状態で、組む前に防錆処理をしてしまうほうが、
圧倒的に、やりやすいです。
フレームだけの状態だと、防錆スプレーを吹き込める穴がたくさんありますので、
片っ端からたっぷりと、防錆スプレーを吹きまくりましょう。
例えば、このフレームですと・・・
ヘッドパーツ部分にこんな感じで、トップチューブとダウンチューブに吹き込める穴があったり・・・
シートポスト部分の穴から、吹き込むことができたり・・・
ボトムブラケット部分に、ダウンチューブ・シートチューブ・シートステーそれぞれに吹き込める穴があったり・・・
という、感じですね。
こういうところに、片っ端から、吹き込んでいきましょう。
できるだけ効果を高めるために、
フレーム内に、スプレーの液がかかっている部分が、まったく無くなるくらいに、
がっつりと吹きまくるのを、おすすめします。
私の場合は、2本のスプレーを使い切りました・・笑。
さらに、フレームを回転させることができるメンテナンススタンドを使って、
くるくると回転させながら吹き込んでいくと、さらに効率がいいです。
使い勝手がいいのは、こういったものですね。
私はこのメンテナンススタンドをもう5年ほど使い続けているのですが・・
日頃の整備に便利なだけでなく、フレーム防錆もこれを使うとやりやすかったです。
さらに効果を高めるために、私の場合は、
層を重ねていくために、3日間くらいに分けて少しずつ噴霧・・とかいうことも、やりました。
その後、このフレームの自転車は、3年間くらいは使っているのですが・・・
雨の日の長時間駐輪とかも、何度もやっているのですが、
パーツ交換のときに、フレーム内部を照らして見る範囲では、
錆はまったく、出ていません。
さすがに「スプレーを使わなかった場合」との比較とかは、できませんが・・・
まあ、大きな間違いは無い方法なのでは・・と、思います。
このスプレーで防錆する方法は、フレームを買ったとしても、自転車として「組み上げた後」だったり、
もしくは「完成車」だったりすると、なかなか難しいかもしれません。
その場合は一度、すべてのパーツを外してから防錆するのが理想ですが、相当な手間になってしまいますし・・・
シートポストなど、ひとつずつパーツを外して吹き込んでいく方法ですと、
なかなかフレーム内部全体をコーティングするのは難しいですし、
他のパーツにがっつりと、液が掛かってしまうでしょう。
なのでできれば、クロモリフレーム「単体」の状態で、
処理をやってしまうのが、理想です。
フレーム内部の防錆は、私としてはこの方法だけで十分なのでは・・と思います。
フレーム「表面」に関しては、塗装が剥げた部分にフレームプロテクターをぺたっと貼る方法が、私がいろいろ試してきた限りだと、ベストだと感じました。
まあ、もともとクロモリフレームには自転車素材の中でも、最高レベルの耐久性があるわけなのですが・・・
しかし・・フレーム内部の錆が、あまりにもひどくなるようなら、
その耐久性も台無しになってしまう・・・かもしれません。
クロモリフレームの錆止め、どうしよう・・?と悩む方の参考になれば、と思います。