クロモリで7kg台を、実現したい!
現代のロードバイクフレームは、カーボンが全盛です。
そしてカーボンフレームは軽いので、7kg台はわりと余裕で達成できるものですが・・
「クロモリで」7kg台となると、話が違ってきます。
そしてクロモリは、ロマンのある素材ですし・・
しなやかで衝撃を吸収しやすいといった、クロモリならではのメリットもあります。
なのであくまで「クロモリの」軽い自転車が欲しい!
そう思われるのも自然なことだと思います。
なのでこの記事では、クロモリで7kg台は達成できる?
難易度はどのくらい?お金はいくらかかるの?
といったところを解説していきます。
目次
まず「クロモリ以外」で7kg台は?
クロモリで7kg台はできるか?を考えるために・・
まずはクロモリ「以外」、例えばカーボンで7kg台は達成できるか?
ここから考えてみます。
現代ではクロモリよりカーボンのほうが、軽量化情報ははるかに多いですので・・
こっちを軸にして、じゃあ「クロモリなら」どうなってくるか?
こういった方向でいくと、スムーズに考えられると思うからですね。
じゃあまず、「カーボンフレームの軽いロードバイク」ってどんな感じ?
例えば、超定番メーカー「ジャイアント」の中でいちばん軽い完成車だと・・
こんな感じになっています。
重量はカタログ値ではありますが、実に「6.5kg」となり、7kg台どころか6kg台です。
そしてコンポーネントは、ほんどがシマノ最高グレードの「デュラエース」になっていて・・
価格は150万円程度と、まあやっぱり値段もハイエンドですね。笑
同じく定番メーカー「トレック」「キャノンデール」あたりも調べてみましたが・・
ハイエンドロードバイクの重さはだいたい、似たような感じでした。
完成車に限らず最軽量を探していくと、6kg台どころか2kg台(!)のロードバイクなんてものもあるらしいです。
とはいえそういった自転車は、軽量化のためだけにパーツを1点ごとにオーダーメイドしていたりするようで・・
自分も実現可能か?という目線で見ると、なかなか厳しいところがあるでしょう。
なのでひとまずは上の「6.5kg」のロードバイクを、最軽量クラスとしてみます。
じゃあ、カーボンがクロモリに変わったとしても、7kg台は維持できるの?
以下、ここを検討してみます。
クロモリロードの違いは「フレームセット重量」のみ
カーボン自転車とクロモリ自転車とで、重さを比較する場合・・
違いが出るポイントは「フレームセット重量」だけとなってきます。
自転車はクロモリのフレーム・フォークさえ使っていれば、「クロモリ自転車」と呼べるはずです。
ハンドル周りやシートポストなんかもクロモリにすることは出来ますが、必須ではありませんよね。
なのでカーボンロードのフレーム・フォークをそのままクロモリに交換すれば、そういうクロモリロードが出来上がることになります。
なので、例えば上で挙げた「6.5kg」のカーボンロードのフレームセットを、そのままクロモリフレームセットに交換したとします。
それで7kg台、つまり「8kg未満」に収めることができるなら・・
「7kg台のクロモリロードは普通に実現できる」、ということになるでしょう。
そしてそのために必要な条件は、
カーボンフレームセットとクロモリフレームセットの重量差が1.5kg以内
となるはずです。
上の6.5kgロードバイクを軸として、重量差がそれ以上になると、自転車重量は8.0kgを越えてしまいますね。
じゃあ、カーボンとクロモリの実際のフレーム重量を比べると、差はどのくらいになってくるの?
まず、上で挙げた「TCR ADVANCED SL 0 DISC」という6.5kgロードバイクの、フレームセット単品を見てみると・・
公式サイトのスペック表では、こんな感じになっています。
フレームが770g、フォークが340gとなっていますので・・
フレームセット重量は1,110gということになります。
一方の、クロモリフレームセットの重量はどのくらいなの?
まずは、軽量クロモリフレームとしてド定番の・・
この「ANCHOR RNC7」を見てみます。
公式サイトの情報を見ていくと、
こうあるように、フレームセット情報は2,670gとなっています。
なので単純計算すると、差は1,560gということになります。
1.5kgを、ほんのちょっとだけ越えてしまいましたね・・笑
しかしこの程度の重量差であれば、超軽量パーツをひとつ導入するだけでも覆せそうではあります。
もしくは「もっと軽いクロモリフレーム」も有るにはありますので、それを使えばそのままのパーツ構成でも達成できるでしょう。
ここまで考えてきたことをまとめると、「クロモリで7kg台」は・・
- 最高峰完成車の仕様を踏襲した場合で、「ギリギリ達成できるかできないか」くらいになる
- オーダー品などの「超軽量クロモリフレーム」を使えば、余裕で達成できそう
- 「超軽量パーツ」といったものを導入すれば、一般的なフレームでも達成できそう
こんな感じの結果となってきます。
可能か不可能か?で言うなら、そこまでトリッキーなことをせずとも十分に達成可能となるわけですね。
なのでクロモリで7kg台というのは決して、夢物語でもなんでもないと思います。
さすがにクロモリで「6kg台」「5kg台」なんてレベルになってくると、達成が危ぶまれてくるでしょうが・・笑
「7kg台のクロモリ完成車」がもし有れば、こんな面倒な考え方をせずとも、それを紹介するだけで良かったのですが・・
しかしこの記事を書いている時点では、そういった完成車は私が調べた限りでは見つかりませんでした。
そもそも「クロモリ完成車」自体の扱いが、どんどん減っているようですね・・泣
上で紹介した、軽量と言われるクロモリ完成車の「ANCHOR RNC7」であっても、
重さはこうあるように、7kg台どころか「9kg台」です。
この完成車はパーツが低めのグレードの「105」になっていて、軽量パーツもそんなに使われていないようなので、そのあたりが重い理由でしょう。
と、いろいろ書いてはみましたが・・
クロモリで7kg台を達成できるか?の結論は以上となります。
7kg台のクロモリは、何円で手に入る?
クロモリ自転車で7kg台を達成したい!と思ったとして・・
それを実現するためには、どのくらいお金がかかるの?
ここも検討してみます。
「7kg台のクロモリロード完成車」というのは、私が探した限りではありませんでしたので・・
欲しい場合は1から組み上げるか、オーダーメイドで作ってもらうことになります。
そしてオーダーメイドはものすごく高価になりがちですので、以下「組み上げる」前提でお話ししてみます。
そしてまず、結論を言ってしまうと・・
だいたい「100万円」くらいのお金が掛かるのでは、という感じになりました。
まず、クロモリで7kg台を達成するには「フルデュラエース」が必要になりそうです。
デュラエースはシマノ社の、最高グレードのパーツシリーズで・・
一般的に売られているパーツの中では、トップクラスの軽さを誇るシリーズです。
そしてデュラエースパーツを自転車1台ぶん集めると、だいたい50万円くらい掛かるようです。
もちろんパーツ選びとか、電動か否か?油圧ディスクブレーキか否か?とかで変わってくるので、あくまで概算ですね。
加えて軽量自転車を作るには、「軽量ホイール」が必要になります。
そしてハイエンドクラスの軽量ホイールを前後セットで買うと、だいたい20万円くらいになってきます。
これもあくまで、ざっくりこのくらいという概算です。
そして最後に「軽量クロモリフレームセット」が必要になります。
クロモリ自転車の屋台骨となる、最重要パーツですね。
そして価格は、上で挙げた「ANCHOR RNC7」のフレームセットの場合で・・
こうあるように、税抜で18万円くらいとなります。
税込だと、だいたい20万円くらいですね。
他にもサドルとかペダルとかバーテープとか、こまごましたお金が掛かりますので・・
これらを合計していくと、7kg台クロモリ自転車の価格は「100万円」くらいが目安になるかな、と思います。
まあやっぱり、一般的なハイエンドロードバイクくらいのお金が掛かるわけですね。
もちろんパーツの選び方などによって変わってくる場合があるのは、言うまでもないでしょう。
今回はクロモリで7kg台、は実現できるか?をテーマにお話ししてみました。