痩せると聞いて、自転車を買った。
そして数ヶ月のあいだ、乗り回してみたけど・・
ぜんっぜん、痩せない!
自転車に乗れば痩せる!というイメージは、よく持たれるものだと思います。
ネットや雑誌でも、実際に痩せた!という情報は出回っていますね。
なので、自転車に乗ってダイエットしたい!と思われるのは自然なことだと思います。
しかしロードバイクやクロスバイクといった自転車を買って、実際に乗ってみたけど・・
体重減らない!お腹の脂肪も落ちない!
痩せない!!何で?・・となるケースはとても多いようです。
自転車で痩せないのには、実はいくつかの「原因」があります。
そしてその原因に気づかず、原因が残ったままで走っている場合・・
頑張って走ってるのになぜか痩せない!という状況になりやすいものです。
なのでこの記事では、自転車で痩せない原因は何?
自転車で痩せるためには、どんなことに気をつければいいの?
ここを解説していきます。
目次
ゆっくり走りすぎ
せっかく自転車で走っても、スピードが遅すぎる場合・・
自転車で痩せない!となってしまう可能性があります。
自転車はある程度速く走るほうが、たくさんカロリーを消費します。
例えば「keisan」の自転車消費カロリー計算ページで、自転車の消費カロリーを調べてみると・・
- 時速8.9km:257Kcal
- 時速16.1-19.2km:500Kcal
- 時速25.7-30.6km:882Kcal
「keisan」の自転車消費カロリー計算ページより計算結果を引用
1時間走った場合(体重は70kgとする)で、上のような結果になりました。
まあ比べるまでもなく、速いほうが圧倒的に多くカロリーを消費しますよね。
一般的なママチャリくらいのスピードと、一般的なロードバイクくらいのスピードだと、消費エネルギーは3倍くらい違ってくるわけです。
もしくは理屈で計算はせずとも、例えば「歩く」くらいの負荷でゆっくり進むだけでは・・
汗もほとんどかきませんし、痩せる効果はほとんど無いのでは?
というのは、イメージしやすいのではと思います。
なので、痩せるために思い立って自転車を買い、乗るようにしてみたものの・・
走るスピードが遅すぎて、脂肪燃焼の役には立っていない。。
こういったケースがとても多いと感じます。
そして・・じゃあ、もっとスピードを出して痩せよう!
そう考えたとしても、そう簡単にはいかないものです。
なぜなら日本には、自転車が安心してスピードを出せる道が少ないからです。
たとえば自転車通勤で職場まで、混雑した街中を通る場合・・
速いスピードでずーっと飛ばす、なんて無理ですよね。
歩行者にもクルマにも信号にも、スピードを落とされてしまいますので。。
なのでスピードを出すには「スピードを出せる道」を探し、選ぶのがいちばん大事で・・
ここが十分でない場合、スピードを出そうにも出せない環境ばかり。。
自転車乗ってるのに痩せない。。となってしまいがちなのです。
じゃあ、快適に走れる道はどう探せばいいの?といったところは、
上の記事で解説しているのですが・・
せっかく自転車を買ったのに、混雑した街中しか知らなくて速度を出しようがない!
そしてスピード不足で、痩せない。。となるケースはとても多いと感じます。
なので自転車で痩せるには、ある程度のスピードが出せる「道選び」が大事だと思います。
走る強度が高すぎる
遅いスピードでまったり走りすぎると、痩せないわけですが・・
逆に走るときの「強度が高すぎる」のも、痩せられない原因となってしまいます。
ハードすぎる乗り方をしてしまう、ということですね。
つまりは競輪選手ばりに、ものすごいスピードで幹線道路をぶっ飛ばしたり・・
心臓破りの激坂みたいなコースを好んで走ったり、ということです。
強度が高ければ高いほど痩せるのでは?と思われるかもしれませんが・・
今度は、運動が「有酸素運動」にならないというデメリットが発生してしまいます。
脂肪をたくさん燃焼するには、有酸素運動が有効!というのは有名でしょう。
有酸素運動とは何か?についての解説を、以下に引用します。
(少しごちゃっとしますので、ここはざっと流しても大丈夫です)
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング、エアロビクス、サイクリング、水泳など、長時間継続して行う運動を指します。これらの運動は、運動中に筋を収縮させるためのエネルギー「アデノシン三リン酸(ATP)」を、体内の糖や脂肪が酸素とともに作り出すことから、有酸素運動と呼ばれます。
食事で摂取したエネルギー源のうち、グリコーゲン(糖質)は主に肝臓や骨格筋に貯蔵され、余った分は中性脂肪として貯蔵されます。そして、私たちは運動時に貯蔵されたグリコーゲンを二酸化炭素と水に分解し、その過程で産生されたATPをエネルギー源として使います。しかし、体内に貯蔵されているグリコーゲン量には限界があるため、グリコーゲンのみでは長時間運動を続けることができません。そこで、体脂肪を分解してエネルギー源にする方法に切り替えます。体脂肪を分解するには大量の酸素が必要となるため、酸素を取り入れながらエネルギー源を産生するシステムを繰り返します。これが有酸素運動です。
体内に貯蔵された体脂肪は、リパーゼという酵素によって遊離脂肪酸という物質に分解されます。遊離脂肪酸は血液にのって筋に運ばれ、ミトコンドリアで分解されATPを産生します。体脂肪は一定量以上体内に貯蔵されているため、酸素が供給され続ける限り、エネルギーを産生し続けることが可能となります。また、体脂肪を分解するリパーゼは、体温が高くなると活性が高めるため、運動で体温が上昇し血流が多くなると、ますます体脂肪を燃焼するようになります。一度体脂肪の燃焼が始まると、その後も脂肪を燃焼しやすい状態を数時間継続することができます。
健康長寿ネットの該当記事より引用
上記をまとめると、有酸素運動は・・
長時間の運動によって、体を「脂肪燃焼モード」にしてたくさん燃やす
こういった運動という捉え方で、大きな間違いにはならないでしょう。
なので有酸素運動には、ジョギングや水泳などがよく挙げられますし・・
そして自転車で走る「サイクリング」も基本的には、有酸素運動のひとつとなってきます。
しかしハードすぎる自転車ライドは、有酸素運動にはならないと考えられます。
走る強度を高めすぎると、どうしても続けられる時間は短くなり・・
有酸素運動に必要な「継続時間」が得られなくなるからですね。
たとえば平坦な道を1時間走り続けるのは、特に鍛えていなくてもたやすいことですが・・
「ハードな激坂」を1時間登り続ける!なんてのは、プロであっても難しいことでしょう。
なので結局、5分間頑張って疲れ果ててしまう・・みたいになって、有酸素運動にはならないのです。
自転車で、理想の有酸素運動をする方法を挙げてみると・・
長くて人が少ないサイクリングロードを延々、数時間走り続ける
これならスピードが遅すぎにもならず、長時間の運動ができますので脂肪が燃えるのではと思います。
もちろん現実には、理想的な環境はなかなか作れないかもしれませんが・・
頑張ってるけど痩せない場合は、ライドの強度を上げすぎて「無酸素運動」になっていないか?
ここもチェックポイントになるでしょう。
乗る「時間」が足りない
自転車に乗る「時間」が、ぜんぜん足りていない・・
その場合も痩せない!となってしまいます。
自転車は一般的に、そこまでキツい運動ではありません。
たとえば1時間の自転車ライドと、1時間の筋トレ・・
きついのは圧倒的に、筋トレのほうですよね。
なので自転車は、ある程度長い時間乗らないと・・
そもそもの「運動量」そのものが足りず、痩せる効果がまったく出ない!となりかねないです。
時間の長さとしては、例えば「10分以下」のライドだとほとんど効果が無いでしょう。
運動量として、微々たるものになってきますし・・
そのくらい短時間だと「有酸素運動」にならない、というのも痩せない理由ですね。
もしくは頻度として、乗るのが「月1回」とかだと、それもやっぱり効果が出ないはずです。
それなりの距離を走ったとしても、やはり乗った時間はたかが知れてしまいますし・・
それでダイエット効果が出るか?というと、ちょっと難しいのではと思います。
なので自転車で痩せるには、理想を言うなら・・
毎日に近い頻度で、1日1時間くらいは乗る
このくらいのことをすれば、さすがにまったく痩せない!とはならないのではと思います。
例えば私自身は以前、自転車通勤をしていて・・
そのときは往復1時間くらいのライドを、毎日のようにしていました。
そしてその時期はおそらくそのおかげで、だいぶ痩せていたと思います。
もちろん事情は人それぞれですし、どうしても時間が取れない!という場合もあるでしょう。
しかし自転車で痩せるには、ある程度のライド時間がどうしても必要になってくると思います。
食べすぎ
自転車で、たくさん走り回っているけど・・
それを帳消しにするくらいに、「食べすぎ」ている!
この場合は、自転車に乗っているのに痩せないことになります。
「走ったんだから、食べちゃってもいいか」
というのはサイクリストがよく陥りがちな思考回路です。
私自身、そう考えることがよくあります・・笑
今日はがんばってたくさん走った!たくさんエネルギーを消費した!と考え・・
それを免罪符に、脂っこいものや甘いものをドカ食いしてしまう感じですね。
そして確かに自転車で走れば、エネルギーは消費するのですが・・
痩せに対するインパクトは「食事 > 運動」である!
というのは、ダイエットの常識になっていると思います。
痩せたいならコントロールするべきは、まず食事のほうで・・
多少の運動は、食べすぎてしまうと簡単に台無しになるものです。
なので自転車に載っているのに痩せないときは、走っているかわりに食べすぎていないか?
ここのチェックも必須だと思います。
食べなさすぎ
自転車に乗るかわりに食べてしまうと、痩せないわけですが・・
逆に、極端に「食べない」のも痩せない原因となり得ます。
いやいや、食べなければ太らないのでは?と思われるかもしれません。
そして食事をほとんど摂らないければもちろん、痩せていくのですが・・
その後にリバウンドのように太ることが多いのです。
食事があまりに少ないと、必要なエネルギーが足りなくなります。
なので人間は、
- 糖
- 脂肪
- 筋肉
体にあるこういったものを片っ端から、エネルギーに変えようとします。
そして中でも「筋肉」がエネルギーに変えられてしまうのが、とてもまずいです。
筋肉は多いほど、常にエネルギーを消費する要素である「基礎代謝」を高めますので・・
筋肉が減ってしまうと基礎代謝が下がり、太りやすい体質になってしまいます。
世にある「リバウンド」の多くは、この筋肉の減少が原因だったりします。
そして食べなさすぎでエネルギーが足りていない状態で、「自転車にたくさん乗る」といった運動をすると・・
筋肉は特にエネルギーに変えられやすくなりますので、この「筋肉の減少」もより起きやすくなったりします。。
なのでロードバイクといった自転車に乗るなら特に、「食べなさすぎ」はご法度なのです。
せっかく自転車で走っているんだから、食事にも努力しないと!
そう思って極端な食事制限をしてしまう例が、ときどきあるようなのですが・・
最終的にはやっぱり、食べすぎでも食べなさすぎでもない「程よい食事」が一番!となってくると思います。
今回は自転車で痩せない原因を解説してみました。