自動車メーカーの自転車って、あれ何?この記事で理解できます

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プジョーの自転車

世の中には「自動車メーカーの自転車」が、たくさんあります。

たとえばフェラーリの自転車なんて、その典型ですし・・

上の画像に挙げているのは、プジョーの自転車ですね。

 

他にも、メルセデスベンツ、アウディ、ボルボ・・

フィアット、ジープ、ハマー・・

シボレー、ランボルギーニ、ポルシェ・・

これらはすべて自動車メーカーでありながら、自転車も作っています。

もちろん、そういうメーカーは他にも山ほどありますね。

 

そして、自動車メーカーの自転車を見たとき・・

  • クルマのメーカーって、自転車も作る能力があるの?
  • 自動車メーカーの自転車って、買う価値はあるの?
  • どういう事情があって、自転車も作ろう!と思うの?

こういった疑問を持つのは、とても自然なことだと思います。

 

なのでこの記事では、自動車メーカーの自転車をテーマに・・

知っていることや調べたことを、できる限り解説していこうと思います。

ロゴだけ提供しているケース

自動車メーカーの自転車って、その自動車メーカーが作っているの?

ここには、3通りの可能性があります。

  • ロゴだけを提供している
  • 製造だけ依頼している
  • 工場を所有し、自社で直接作っている

この3つのケースですね。

 

そして中でも一番よくあるのが、ロゴだけを提供しているケースです。

自転車に「A」という自動車メーカー名が刻まれているけれど・・

A社はその自転車の生産には関わっておらず、別のメーカーが自分たちの作った自転車にA社ロゴを貼っている状況ですね。

 

しかしこの場合「A」というメーカー名を、A社に無断で勝手に使うことはできません。

なのでこういったケースでは「ライセンス契約」が関わっていることが多いです。

ライセンス契約とは、

ライセンス契約とは、特許(ライセンス)などの知的財産の使用について、所有者と結ぶ契約を意味します。

また特許だけでなく、商標権や著作権、または技術・設計などのノウハウも知的財産の対象となります。

電子印鑑GMOサインの該当ページより引用

こうあるように、自社の知的財産(この場合はロゴ)の使用を許可するという契約ですね。

 

自転車を作る別のメーカーが、A社にお金を払って「ロゴを使ってもいいよ」という許諾を得て・・

自分たちの作った自転車に、Aというロゴを貼りつけるわけです。

そしてこの場合A社は「自転車の製作」については、何も手を出していないことになります。

 

なぜ、わざわざお金を払ってまでロゴを使うの?

作った自転車のイメージを上げるため、がいちばんの理由でしょう。

 

自転車に、

  • 有名な外車メーカーのロゴがついている
  • よく知らないメーカー名がついている

この2つの場合・・

有名外車メーカーロゴのほうが、良いイメージを持たれやすいはずです。

 

例えばロードバイクに、フェラーリのロゴが燦然と輝いていれば・・

「おっ、あのフェラーリの自転車か!欲しい!」

特にフェラーリ社に良いイメージを持っている人ほど、そう思うものでしょう。

 

そしてお金を払ってまでロゴを使うのは、その効果を狙っているからです。

良いイメージを持たれたほうがもちろん、購入率は上がりますし、高い値段もつけやすくなりますので・・

自動車メーカーに払うライセンス料以上の価値を、そこに感じているわけですね。

 

特に格安自転車に自動車メーカーのロゴがついている場合、ほとんどがこのタイプでしょう。

ホームセンターとかで、よく見るやつですね。

一括でライセンスを取得し、大量生産した自転車にロゴを載せているということです。

安い自転車を自動車メーカーがいちいち監督するとは考えにくいので、消去法的にそうなってきます。

 

もちろん下に書いていくように、これ以外の場合もいろいろあるのですが・・

実はロゴだけ提供パターンで、自転車本体にはまったく関わっていない!

これが自動車メーカーの自転車の、よくあるケースになってきます。

製造だけ依頼しているケース

自動車メーカーは、その自転車の「製造」には関わってはいないけれど・・

  • 設計
  • 品質管理
  • 販売

こういったほとんどのことを自社でやっている、というケースがあります。

つまり製造だけ他社に任せているわけですね。

 

この場合に関わってくるのが、「OEM契約」です。

OEM契約とは、

「OEM」とは、「Original Equipment Manufacturing」の略称で、委託者のブランドで商品を生産することを意味します。

このように自社ブランドの商品の製造を他社(受託者)に委託する契約をOEM契約といいます。

電子印鑑GMOサインの該当ページより引用

こうあるように「製造」を他社に依頼する契約のことです。

この場合は自動車メーカーが、他社に自転車の製造を依頼している、ということですね。

 

なぜ、製造を他社に依頼するの?

製造を自社で行うのは、とても難しいことだからです。

 

自転車を製造するためには、工場が必要です。

そして工場というものは、そう簡単に持てるものではありません。

高度な機械が揃う工場は、建てるにも維持するにも莫大な費用が掛かるからですね。

 

さらには自社の立地が、製造業に向いていない土地だ・・といった事情もあります。

製造業は広大な土地がある、人件費の安い国やエリアが一手に引き受けていることも多く・・

自社がそういう場所ではないなら、製造はそういう場所にある工場に任せてしまうほうが合理的となります。

 

この場合、「ロゴだけ提供」のケースと比べると・・

自動車メーカーははるかに深く、その自転車に関わっています。

その自転車を設計し、品質を保証し、販売ルートを開拓し・・としているので当然ですね。

 

そしてこのケースは一般的に、ロゴだけ提供ケースより品質・値段ともに高めになっていきます。

有名な自動車メーカーは、乗り物に関する高いノウハウを持つことも多いですし・・

それが本腰を入れて設計開発すれば、それ相応の高い品質となっていくわけです。

しかし当然、手間のぶん値段も上がっていくわけです。

 

ちなみに自「転」車メーカーであっても、OEM製造をしているところは多かったりします。

やはり、自社で工場を持つというのはハードルの高いことのようで・・

私が知る限りでは一部を除き、大半の自転車メーカーがOEMに頼っているはずです。

なのでOEM製造自体は、手抜きでもなんでもない、ありふれたやり方ということですね。

 

という感じで設計・マーケティングといったものは、自動車メーカー本体がやっているけれど・・

「製造」だけはOEMで、製造専門の会社に任せている!

これも自動車メーカーの自転車はどう作られるか?の、よくあるケースのひとつです。

自社工場で直接作っているケース

自動車メーカーが製造まですべて自社でやっている・・

というのも自動車メーカーの自転車に、あり得るケースとなります。

つまり他社の手を借りず、全工程を自社だけで完結させているわけです。

 

自動車メーカーのロゴを見たときの、これがいちばん素直なイメージにはなるでしょう。

例えば自転車に「フェラーリ」のロゴが、でかでかと飾られているなら・・

それはフェラーリ社が作ったんだ!と思うのが、まず自然な流れだからですね。

 

しかしながら、製造まですべて自社で・・というのはかなり稀なケースだと言えます。

理由は、上にも書いたように自社で製造するのはハードルが高いからです。

自「転」車メーカーであっても、自社工場で生産するのはジャイアントといった一部メーカーに限られます。

 

なので自社製造するケースは、高額なハイエンド品に限られることがほとんどです。

メーカーも製作工程をすべて公開しているわけではないので、「どれがそうだ」とはっきり言えない面はあるのですが・・

とある自転車業界の関係者から、自社工場で製造されている製品もある・・と以前に聞いたことはあります。

 

という感じで・・自社工場で、製品を直接作っている!

自動車メーカーの自転車が作られる流れの、これもあり得るパターンだと言えます。

ロゴが無断使用されているケース

そもそも刻まれた自動車メーカーのロゴが、無断使用されたものである・・

というのも無いとは言えないパターンなので、これもいちおう書いておきます。

 

ロゴといった商標は、無断使用されることがあり得ます。

もちろん法律上はNGで、訴訟となれば間違いなく敗訴するような行いですが・・

残念ながら現実には、起きてしまうものですよね。

そういった事例も、探せば山ほど出てきます。

 

そして無断使用する理由としても、

  • 単に許諾料をケチるため
  • 許諾を断られたけど、どうしても使いたかったから
  • 最初は許諾されていたけど利用停止を求められ、しかしそれに従わない

こんな感じで、いろいろなパターンがあり得るでしょう。

 

もちろん無断使用されているケースというのは、そう多くはないでしょう。

狭く法律の目が行き届きやすい日本で、そこまで分かりやすい不正はなかなか出来ないもので・・

たとえやった人が居たとしても、すぐに取り締まられるはずだからですね。

 

しかし商標侵害への申し立ては、侵害された本人がしなければならないのが原則です。

そして自動車メーカーは大企業が多いので、あからさまな無断使用には断固として対処するとは思いますが・・

中にはコストなどを考え「泳がせる」ケースも、あるのではないかと思います。

 

という感じで・・ロゴが無断使用されていて、しかもそれが取り締まられず野放しになっている!

これも自動車メーカーのロゴがついた自転車の、あり得る事情となってきます。

自動車メーカーが自転車も作る理由とは

自動車メーカーはもちろん、自動車を作るのが仕事です。

なのになぜ、自転車も作るの?

これも自然に湧く疑問かもしれませんので、ここも解説していきます。

 

自動車メーカーが自転車を作る理由を、まずまとめてみると・・

  • 自社ブランドの拡大
  • 健康や環境への配慮アピール
  • 新たなビジネスモデルの検討

こういったものがあると思います。

自社ブランドの拡大

自社ブランドの拡大は、自動車メーカーが自転車も作る、いちばん大きな理由でしょう。

自動車だけを作っていると当然、自社のブランド名といったものは「クルマに興味がある人」にしか映りませんが・・

自転車にブランド名を表示すれば、「自転車に興味がある人」の目にも映ることになります。

 

さらには自動車メーカーのロゴを冠した自転車が、十分に増えた場合・・

街中を走り回るそれら自転車が自動車メーカーの宣伝役になってくれます。

「とにかく認知してもらう」のはビジネスにおいて大事なことなので、ここにおいても自動車メーカーはメリットを得ることになります。

健康や環境への配慮アピール

自転車も作ることで、健康や環境への配慮アピールができる!

これも自動車メーカーが自転車も作る、大きな理由でしょう。

 

クルマは基本的に、健康にも環境にも悪いものです。

クルマに乗ってばかりだと体力が落ち、病気になりやすくなる可能性もありますし・・

クルマが排気ガスを出し環境を害するというのは、これも当然の知識でしょう。

 

対して自転車は適度な運動になり、排気ガスも出しません。

なので我が社では、そんなクリーンな移動手段も作っている!

そう公表することで、どうしても生まれやすいマイナスイメージを払拭する狙いはあり得るでしょう。

新たなビジネスモデルの検討

自動車販売以外に、新しいビジネスモデルを検討したい!

というのも自転車を作ろうと思う、理由のひとつだと思います。

 

企業というのものは、さまざまなビジネスモデルを検討し続けているものです。

たとえばウーバーイーツでおなじみのUber社は、最初はライドシェアリングサービスだけ提供していましたし・・

ゲーム会社の任天堂は、最初はトランプ製造をやっていたことで有名ですね。

 

そしてビジネスモデルを検討するには、新しい業態にチャレンジしてみるのが有効です。

なのでそのチャレンジの一環として、自転車も作ってみてデータを得る!

というのも自動車メーカーが自転車を作るときの、あり得る動機なのではと思います。

 

 

この記事では自動車メーカーの自転車をテーマに、知っていること・考えたことを書いてみました。

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自転車通勤から自転車にハマった、いち自転車マニアです。

【年齢・性別】30歳台、男性

【生息地】九州のどこか

【自転車趣味歴】7年程度

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇ナビデバイスはガーミンウォッチ
◇全部自分で整備するマン
 
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