ロードバイクでは、軽いホイールのほうがいい・・というのは、常識です!
・・・と、あちこちで言われているため、
私もできるだけ軽いホイールが欲しくて、いろいろと探していたことはあるのですが・・・
・・・いま乗っているロードバイクがもう一台買える値段がするので、とても買えず、
すっぱりとあきらめました・・笑
軽いホイールのほうが、レースで有利だ・・というのは、
ツール・ド・フランスなどレースで、ほぼすべての選手が最軽量クラスのホイールを使っていることから、
明らかでしょう。
すくなくとも、プロのロードレースで、2kgもあるいわゆる「鉄下駄」で参加する人は居ないと思います。
この記事を読まれているあなたが、もしプロのロードレーサーであれば、
もちろん、選択肢は最軽量クラスのホイール一択なのだと思いますが・・
それでは、自転車乗りのほとんどを占めると思われる、
日常生活でロードバイクやクロスバイクを便利に使っている人や、
一週間に一回程度、ロングライドを楽しむ人・・といった、
私を含めた、いわゆる「一般サイクリスト」にとっても・・・
本当に、軽量ホイールが「良い」のでしょうか??
いろいろと、議論されるところではありますが・・・
私としては、本気で順位を競うようなレース走行をしないのであれば、
重いホイールと軽いホイールのあいだに、性能そのものの「優劣はない」と考えて、
安いぶんだけ有利な、シマノの、2.0kgくらいある1万円ホイールを常用しています。
重いものほど頑丈・・というのは、自転車に限らず、
工業製品の常識です。
同じくらいの工業技術でつくられた、重さに1.5倍ほどの差がある物であれば、
重いもののほうが、まず間違いなく頑丈でしょう。
昔は、安価なホイールは雑に作られており、精度が低く、
すぐにフレたりと耐久性が低い・・と言われていたようですが、
現代で、特にシマノ製品であれば、1万円くらいの安価なホイールでも、
高価なホイールと変わらないほどの組み上げ精度がある・・と思います。
速度への影響についても、大したことはないと考えます。
たとえば、シマノのデュラエースグレードのホイールは、前後で1.3kg程度、
シマノの1万円ホイールであれば前後で2.0kg程度で、
その差は700g程度です。
そして回転部分の重さによる影響は、1.3-1.6倍程度になってきます。
(書籍「ロードバイクの科学」より)
そのため、ざっくりとした計算にはなりますが、
ハイエンドクラスのホイールは、ローエンドクラスのホイールに対して、
車体重量に換算し、1.0kg程度ぶん程度有利・・と言えると思います。
たった1kg・・レースをするなら、コンマ数秒の差につながりかねないので重要だとは思いますが、
日常ライドがメインだと・・まあ、そのぶん痩せればいいのでは?と重うような差だと思います。
そして、日常ライドでは、重さがもっとも関係する「上り」を走ることが、
レースに比べて、圧倒的に少ないと思います。
プロのロードレースでは、山をいくつも越えるようなコースを走ることが多いのですが・・
日常の移動や、ちょっとしたロングライドでは、
意図して山道を選ばない限り、そうそう上りばっかりを走ることはないでしょう。
そういった面でも、「重さ」によるデメリットは、レースをしないなら小さい・・と言えると思います。
総じて、いわゆる「軽量ホイール」は、
レースをせず、日常ライドメインで使うのであれば、
すくなくとも、価格ほどのメリットは無い・・と考えます。
もちろん、高価な軽量ホイールには、「ブランドもの」のような特別な価値があるため、
そういった価値を含めて検討しても、いいかもしれません。
世間一般では、ホイールは「軽いほど正義」のように言われており、
私も自転車趣味を始めたばかりの頃、その常識に触れたことにより、
ホイールの軽さを追求したりもしたのですが・・・
レースをしないのであれば、大枚をはたいてまで追求するほどのものではないな・・というのが、
私が、最終的に感じたことでした。
ひと昔前であれば、まともな精度を持つホイールは、高価な価格帯にしか無く、
質のいいホイールが欲しければお金を払うしか無い・・ということもあったようですが、
現代であれば、工業技術がものすごく進んできているので、
少なくともシマノなどから探せば、安価で高品質な製品が、いくらでも手に入ると思います。
軽いホイールを追い求めすぎず、
むしろ重くても、品質のいいホイールであればじゅうぶん・・くらいの感覚のほうが、
日常ライドがメインの乗り方であれば、向いているのかもしれません。