スマホのコンパスが狂う原因と、起きにくい「コンパスの種類」を解説!

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地図とコンパス

自転車で走るとき、スマホをハンドルに固定してマップを表示すると、かなり便利なのですが・・・

コンパスが指し示す「方角」がやたら狂う!・・というのは、けっこう、よくある現象です。

 

私も長年、それはそういうもので仕方がないことだ・・と思っていたのですが・・・

実は、スマホのコンパスにはいくつかの種類があり、
その中でも「GPSコンパス」という種類のコンパスを使うようにすると、
自転車ナビ中にコンパスが、圧倒的に狂いにくくなります。

「GPSコンパス」が自転車ナビで最強!と思う理由

コンパスには、大きく分けると、

①:方位磁石

②:電子コンパス

③:GPSコンパス

の3種類があります。

 

「①」はいわゆる「単なる方位磁石」です。

 

「②」は、スマートフォンのGoogle Mapなどでよく使われるタイプのコンパスです。

方位磁石と比べ、「周囲の磁気の影響を受けにくい」というメリットがあるのですが、
起動してすぐには正しい方角を示してくれなかったり、突然狂ってしまったり・・ということが結構あります。

 

そして「③」が、自転車ナビに最も優秀な「GPSコンパス」です。

 

「①」「②」タイプのコンパスが、磁気を読み取って方角を示すのに対して・・・

GPSコンパスは「位置情報の変化」を読み取って方角を示します。

例えば自分の位置が、北東から南西に向かって移動している場合、コンパスはその移動を読み取って、南西を示す・・・というわけです。

 

このタイプのコンパスが、自転車で走っている最中などの「高速移動中」であれば、
上記3タイプのコンパスの中で最も正確で、最も狂いにくいのです。

 

自転車のように高速で移動しているときは、位置情報も大きく変わり続けているので、
このタイプのコンパスはその位置情報の変化を読み取り、
正確に方位を示し続けてくれます。

 

また、「①」「②」のコンパスは、周囲の磁気に影響されて狂ってしまうことがけっこうあるのですが・・・

GPSコンパスなら、そもそも磁気を読んでいないので、それよる方角の狂いは一切ありません。

 

GPSコンパスのデメリットとして、
「停止」時や、徒歩のような「低速」での移動時には、ちゃんと方位を示せないです。

しかし、自転車走行中であればそこは問題ないです。

 

ちなみに、自動車のカーナビには基本的に、「②」ではなく「③」のGPSコンパスが採用されています。

高速で移動し、平行移動やその場での旋回をすることがない自動車には、
自転車以上にこのタイプのコンパスが適切だからでしょう。

 

以上より自転車生活の中では、基本的に「③」のGPSコンパスを使い
停車時や自転車を停めての徒歩移動時に「①」や「②」を併用する、という方法が良いと考えられます。

GPSコンパスは、こんなアプリや機器に搭載されています

以上のように、「GPSコンパス」は、自転車との相性が抜群なのですが・・・

搭載されているアプリやデバイスは、それなりに限られるので、
実際に使うためには、対応した機器やアプリケーションをちゃんと選ぶ必要があります。

 

iPhoneやAndroidなどのスマートフォンをナビとして使う場合、私が使いやすいと思ったアプリは、
Galileo Map」や「maps.me」といったものです。

それぞれ、主にオフラインにダウンロードしたマップデータ(日本全国の地図を一括でダウンロードできます)を使うため、
使用中のバッテリー消費量やデータ通信量が少なく、
自転車ナビとして使うのに適していると思います。

 

Google MapやApple Map、Yahoo Mapといった有名どころのマップアプリでは、
軒並みGPSコンパスではなく、「電子コンパス」のほうだけが採用されています。

これはGPSコンパスでは対応しにくい「徒歩」に対応するためと思われるのですが・・

GPSコンパスに比べると狂いやすいため、自転車走行にはGPSコンパスほど向きません。

実際、私は以前にこれらのアプリで自転車ナビをしていたのですが、
コンパスが狂ってしまうことが多く、とても使いにくいと感じました。

 

スマートフォンではなく、ナビ専用機を見てみると・・

たとえばGARMIN社のナビ専用機であれば、ほとんどの製品が、GPSコンパスを搭載しています。

 

例えば、

ガーミンウォッチをロードバイク用ナビに使う方法を、「マップを入れる」「ルート作成」といった基本からじっくり書いています。

私自身がよく使っているデバイスに「ガーミンウォッチ」があり、
上の記事で詳しく解説しているのですが・・

ガーミンウォッチはバッチリ、この「GPSコンパス」に対応していて、
狂いなく方角を示してくれるので、重宝しています。
(機種などにより変わる可能性はありますので、最終的にはご自身でお調べください)

 

もしくはスマホのような「携帯端末タイプ」ですと、
「eTrex 20」や「eTrex 30」、もしくは「Edge」シリーズ、といった機種が有名です。

 

GARMIN社の製品は、GPSの精度がとても良く、耐久性にも優れるものが多いので、
自転車乗りのあいだでも定番になっています。

なのでこういう専用デバイスを導入する・・というのも、アリですね。

電子・GPSの「ハイブリッド型」が一番

GPSコンパスは自転車ナビに強い!と言ってきたわけですが・・

「GPSコンパス」と「電子コンパス」のハイブリッドタイプ

現代はこのタイプもけっこう多く、最終的には、これが最強だったりします。

 

GPSコンパスは言ってきた通り、「高速移動中」は圧倒的に狂いにくいのですが・・

低速だと位置情報の変化が小さすぎて、うまく向いている方向を示せません。

 

なのでGPSコンパスだけの搭載デバイスだと、自転車で止まった時とか、徒歩の時とかに・・

あらぬ方向を向いてしまって、あれ?どっちに進んでたんだっけ?となります。

私自身、よく経験しましたが・・けっこうストレスフルだったりします。汗

 

そして、この弱点をカバーするために・・

「電子コンパス」も併用されている、ハイブリッドタイプのデバイスも多いのです。

 

ハイブリッドタイプだと「低速時は電子コンパス」「高速時はGPSコンパス」という使い分けが、自動的にされます。

なので高速で動いているときは、GPSコンパスの磁力の影響を受けない、正確な方角が示されて・・

スピードが遅いときは、たとえ静止していても有効な電子コンパスが、方角を示してくれる!

という感じですね。

 

上で紹介した「ガーミンウォッチ」なんかも、現代だとほとんどの機種が、このハイブリッドタイプなのですが・・

気づかれないくらいシームレスに、状況に応じて、この2タイプのコンパスを使い分けてくれます。

2タイプが切り替わって使われている・・ということに、気づかれない場合もありそうですね。笑

 

2タイプが切り替わっていることは、ちょっとしたテストで確認できます。

電子コンパスは「機器を向けている方向」に依存するので、機器をいろいろな方向に向けると、方角もぐりぐり動くのですが・・

GPSコンパスは「進んでいる方向」に依存するので、たとえば北から南に向かっていれば、機器をどちらに向けても南を示し続けます。

なので「進行スピードに応じて、タイプが変わっているなぁ」といったことは、かんたんに確認できたりします。

 

と、自転車ナビには「GPSコンパス」が強いわけですが・・

これをさらに補強した「ハイブリッドタイプ」は、さらなる最強タイプとなります。

なのでナビデバイスを選ぶときは、このハイブリッドタイプを狙って選ぶと、快適なナビが実現できるかもしれません。

スマホのコンパスが「狂う原因」を、掘り下げて解説

GPSコンパスは磁力で狂わないのですが・・

電子コンパスも、ふつうの方位磁石も、磁力で狂います。

 

そしてもちろん、これら磁力を読むタイプのコンパスを使うことはあります。

スマホでは挙げたような特別なアプリ以外だと、たいてい、磁力コンパスなので・・

 

なので磁力コンパスはなぜ、どんな時に狂うのか?

ここを解説してみます。

 

磁力コンパスが狂うのは・・

①:「周囲の磁場」が狂っているとき

②:コンパス自体の「精度」が悪いとき

基本的には、この2パターンです。

 

まず①、「周囲の磁場」の問題ですが・・

これはたとえば「鉄に近づけたとき」とかに起きますよね。

 

大きな鉄柱とか、冷蔵庫とかテレビとかの、磁石を引きつけるものに近づけたとき・・

コンパスはあさっての方向を向いてしまい、使い物にならなくなるはずです。

 

もともと地球には、南極側にN極、北極側にS極がくるような形の、巨大な磁場があります。

そしてコンパスはその磁場を読み取るので、北を指し示せるわけですが・・

その地球の磁場よりもより強い、別の磁場があればもちろん、コンパスは狂ってしまうわけですね。

 

鉄に近づける!みたいなわかりやすい状況じゃなくても、街中で、磁場が狂っていることはよくあります。

街中は鉄の建材とか、クルマとか、道路標識とか、磁場を狂わせるものは山ほどありますので・・

なので特に街中だと、なぜかコンパスが狂う。。は当然、起きてくるものなのです。

 

建物の中でも、磁場は狂いやすいですね。

建材は鉄筋コンクリートですし、金属製の家具なんていくらでもありますし・・

 

それ以外にも例えば「方位磁石自体」が、変な磁力を帯びてしまって・・

それが原因で変な磁場ができて、変な方向を指してしまう、という場合もあります。

 

ちなみにこの「磁場の狂い」に強いのは、「普通の方位磁石 VS 電子コンパス」だと、電子コンパスのほうだったりします。

スマホとかに入っている電子コンパスには、ソフトウェア的に、磁場の狂いを補正する機能がありますので・・

 

実際に冷蔵庫とかに、普通の方位磁石とスマホとを近づけて、比べてみると面白いかもしれません。

もちろんスマホのコンパスのほうも、狂うことは狂うわけですが。。

 

 

次に②・・コンパス自体の「精度」が悪くても、狂います。

たとえば単純に「N極が、北東方向に描かれている」ような、狂った方位磁石があれば・・

それはもちろん、正しい方角は示せませんよね。

 

まあ、普通の方位磁石にはそこまでの粗悪品は、そうそう無くて・・

これが問題になりやすいのは、スマホとかに搭載された「電子コンパス」のほうだったりします。

 

そもそも・・スマホのコンパス機能は常に、磁場を「補正」しながら読んでいます。

 

スマホというのはもともと電子機器で、磁力の塊なので・・

その中にあるコンパスモジュールで、磁場の影響を受けずに測定する!は不可能です。

なのでスマホのコンパスは常に、スマホ自体がつくる磁場を補正しながら働いているのです。

 

この、基本的な補正のことを「キャリブレーション」と言ったりしますが・・

このキャリブレーションが狂っているときも、指す方角は狂います。

 

「スマホを8の字に動かして、キャリブレーションしてください」みたいな表示が、出たことがあるかもしれません。

あれがキャリブレーションが狂っている状態で・・

スマホをいろいろな方角に向けることで「地球の磁場」を参照し、正しくキャリブレーションし直そうとしているわけですね。

 

そして、この「キャリブレーション機能」はもともと狂っていたり・・

使っている最中に、いきなり狂ってしまうこともあります。

その場合はもちろん、コンパスが狂った!となります。

 

と、こういう事情がありますので・・

「普通の方位磁石」や「電子コンパス」は状況によって、狂いやすいものなのです。。

磁力コンパスが狂うのを「防ぐ」「直す」方法は?

それでは・・この「コンパスの狂い」を防ぐには、どうすれば?

①:狂いにくい場所で使う

②:狂ったら、しっかり補正する

③:高品質なコンパスを使う

④:GPSコンパスを使う

方法は、このあたりになってくるかなと思います。

①:狂いにくい場所で使う

そもそも「狂いにくい場所」で使えば、コンパスが狂う可能性は下がります。

磁場の影響があまり無いような場所で、使うわけですね。

 

たとえば街中で使うとしても、近くに鉄製の大きな街灯があったりしたら・・

そこからすこし離れて使えば、磁場の影響を減らすことはできます。

 

理想的なことを言うなら、人工物がまったく無い原っぱみたいなところだと、狂う可能性は激減しますね。

もちろん、それは難しい場合が多いでしょうが。。

②:狂ったら、しっかり補正する

「コンパス自体」が明らかに、狂ってしまっている場合は・・

「補正」して、正しく動く状態にする!が一番です。

 

たとえば「一般的な方位磁石」の指す方向が、狂ってしまった場合は・・

狂った方位磁石の直し方

デジタル理科室「狂った方位磁石の直し方」より引用
(PDFが開きます)

こんな感じの「他の方位磁石を使って補正する方法」が有効です。

これはずっと昔から使われている、定番の方法ですね。

 

スマホタイプの電子コンパスなら、「キャリブレーション作業」をすればOKです。

作業画面の入り方は、機種・アプリによって違うのでここでは割愛しますが・・

ちゃんとキャリブレーションすれば、機器自体の狂いはちゃんと補正されるはずです。

③:高品質なコンパスを使う

「品質」が高いコンパスを、ちゃんと選んで使う!というのも大事です。

 

コンパスの品質にも、ピンからキリまであるわけですが・・

たとえば100均に売っているような低品質なコンパスは、あきらかに狂いやすいと感じます。

 

私はこういった製品の専門家ではないので、詳しいところはわからないですが・・

おそらく高い製品のほうがコストをかけて、ちゃんと狂いにくく作ってあるのでしょう。

 

高品質な方位磁石には、定番があって・・

今、どっちに進んでる?と迷わないための、自転車で使う方位磁石(コンパス)の選び方を解説します。

たとえば私自身は、上の記事で解説している「SUNNTO」のコンパスをよく使っていたりします。

SUNNTOはスポーツウォッチなどの有名メーカーですが、コンパスも品質が良く・・

狂いにくく、また方位を指すのも明らかに速いですので、気に入ってもうずっと使っています。

 

 

スマホに搭載された電子コンパスのほうにも、「品質レベル」はあるようですね。

一般的に、1万円とかの格安スマホには、格安のコンパスモジュールが搭載されることが多く・・

高価なスマホにはそれ相応の、品質が高いモジュールが積まれる傾向はあるようです。

 

なので、狂いにくい電子コンパスが欲しい場合は・・

そこそこの値段がして、「コンパスが狂いやすい」といったレビューが無い!

そういったところからスマホを探すと、良いのかもしれません。

④:GPSコンパスを使う

もう、何度も書いたことではありますが・・

やっぱり「GPSコンパスを使う」が、コンパスの狂いに対する、根本的な対策ですね。

 

GPSコンパスを使うだけで、上で書いたような磁場の狂いとか、機器の精度とか・・

そういった面倒な事情が、すべて問題なくなるわけですから。

本当に快適ですよ。笑

 

そして「低速での方角測定」も考えると、やっぱり・・

「電子コンパスとGPSコンパスのハイブリッド」タイプが最終的に、最強!となってくるのではと思います。

 

 

今回はスマホのコンパスが狂う原因と、起きにくい「コンパスの種類」をテーマにお話ししてみました。

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【年齢・性別】30歳台、男性

【生息地】九州のどこか

【自転車趣味歴】7年程度

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇ナビデバイスはガーミンウォッチ
◇全部自分で整備するマン
 
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