ブルックスの革サドルは、「調整」が必要です。
革はずっと使っていると、だるだるに伸びて、体重を支えきれなくなりますので・・・
そこで革を引っ張ることで、ぴん!と張った状態に戻してあげるわけですね。
そしてブルックスのサドルには、この機能がついています。
しかし・・革を「どのくらい」張ればいいのか?については、けっこう迷われるところのようです。
あまりパツパツに張りすぎても、革が傷んだりしますし・・・
ゆるすぎるとお尻が沈んでまともに乗れなくなりますので、「ちょうどいい」張りを追求しないといけないのです。
私はブルックスの革サドルを5年ほど前に購入し、調整を繰り返しながらずっと使い続けています。
なのでこの記事では「ブルックスのサドル、ちょうどいい張りはどう実現する?」
そんな疑問に答えていきます。
目次
張り具合調整の、基本的な方法
まず最初に、そもそも、どう張りを調整するか?からなのですが・・・
サドルを買うと、
こんな感じの、付属のレンチがついてきます。
なので、これで・・・
サドルの先端のほうについている、ここのナットを、
こんな感じでくるくると回すことで、調整できます。
方向は「時計回り:締め」「反時計回り:緩め」、ですね。
ここのボルトを締めると、たるんでいた革が伸びてふたたび、体重をちゃんと支えてくれるようになる・・わけですね。
どう、張りが強くなっていくの?をもうちょっと詳しく解説してみます。
革が張っていく・・ということはつまり、どこかの長さが、伸びているということです。
それによって、ぴーんと張っていくわけですね。
じゃあ、どこの長さが伸びているのか?
まず・・締め込むナットまわりは、こんな感じになっています。
そして、もうちょっと後ろのほうを見てみると、
こっちの、黒い「サドルレール」は、伸びようがないです。
一体になった金属ですので、それはまあ、そうですよね。
そして実際に、ナットを締めると伸びていくのは・・ここになります。
ナットを締めると、赤丸で囲んだ部分のパーツが、矢印のほうに移動していくわけですね。
ここが矢印のほうに伸びていけば、サドル全体が少しずつ、前後に伸びていくことになります。
そうなれば当然、サドルの革はぴん!と張られていきます。
こういう仕組みでナットを回せば、革が張られるわけですね。
こちらは先ほどのサドルよりもやや日が浅い、別のブルックスサドルなのですが・・・
まだナットの締めによる、サドルの伸びが少ない・・というのが、おわかりいただけるのではと思います。
とはいえ・・革サドルには「ちょうどいい」張り具合があります。
張りが甘いと当然、おしりがめりこんで、まともに走れないです。
とはいえ張りすぎると、革が硬くなりすぎておしりが痛くなりますし、革に負担もかかってしまいます。
では・・何を基準に張り具合を調節すればいいの?
以下、解説していきます。
張り具合のベストバランスは、こう実現する!
ちょうどいい張り具合に、どう調整すればいいのか?なのですが・・・
まず結論から言うと、
お尻が沈みこまない、ぎりぎりの張り
に調整するのが一番だと思います。
まず・・張りが弱すぎておしりが、革にがっつりめり込むような状態だと、まともに乗ることもできません。
そうなるとむしろ革に乗るというよりは、鉄製のフレーム部分に乗るような感じになるので、
まあ、長時間乗り続ける・・とかは無理になります。
そんなことするくらいなら、プラスチック製サドルのほうがマシですね・・笑
そして・・沈み込みさえしなければ、革の張りは弱いほうが快適です。
革の張りが弱めだと、革がやわらかくおしり・・坐骨といった部分を支えてくれるようになりますので、
長時間乗っていてもおしりが痛くなったり、圧迫されてしびれたりしなくなるのです。
革は使っていると、勝手に伸びてくるものです。
なので使っていく中で、革が伸びて、おしりが沈み込んでしまう・・!
そうなってきたらナットを、体重をちゃんと支えてくれるぎりぎりまで締める・・といった調整でいいと思います。
具体的には、ナットを1/4回転締めて、乗ってみて、足りなければまた1/4回転締めて、乗って・・といった感じですね。
一度にぐいぐい締めすぎてしまうと、伸ばしすぎて革に負担をかけてしまいますので、
明らかにたわみすぎている!とかでもない限りは、すこしずつ締めたほうがいいと思います。
今回はブルックスサドルの、張り具合の調整方法をお話ししました。