チェーンリングボルトを緩めたり、締めたりするときに使う工具・・・
その王道は、「ペグスパナ」です。
しかし・・ペグスパナは使いにくいものです。
しかも使い方がまずいと怪我につながることもある、意外にハードルが高いアイテムだったりします。
しかしこの「ペグスパナが使いにくい」問題は、アイテム選びだったりを工夫し、かなり解消できるところでもあります。
なのでこの記事では、ペグスパナが使いにくいのは、どう解決する?
そんなところをお話していきます。
目次
ペグスパナって、使いにくいけど・・
まず、ペグスパナといえば、
こんな感じの、小さな工具です。
そして、
こんな感じの、ヘッド部分を使って・・・
こんな感じで、リングのボルトを押さえこんで固定し、
この状態でレンチなどを使って、ボルトを回すわけです。
うまく使えば、ちゃんとボルトを緩めたり締めたりできますし、
これが無いと緩めも締めもなかなかできない、必須工具なのですが・・・
このペグスパナの「使いにくさ」は、
自転車工具の中でも、かなりのレベルだと思います。
チェーンリングボルトを締めるときは、鉄製ボルトの場合、
15 N・mとかいう、かなり強いパワーが必要です。
腕力などにもよるでしょうが・・・
たいてい、かなりの力を込めて、ぐいっと締める感じになると思います。
そしてペグスパナの固定力は、弱いです。
なのでそんな強いパワーを掛けようとすると、すぐにズレてしまい、締めることができない・・・
というのを経験したことがある方も、多いのではないでしょうか。
私がぐぐってみた限りでも、同じような経験をした方は、多いようです・・・
何で、こんなアイテムを設計したのか疑問に思うことさえあります・・笑
単にズレるだけならいいのですが・・・
チェーンリングボルトの近くには、チェーンリングの「刃」があります。
そんなところで、しっかりパワーを掛けようとしていて、ズルっと滑ったりするとどうなるか・・・
私のように、手にケガをしてしまったりするわけです・・・
(手袋はしていたのですが、それでも出血してしまいました・・・)
この世にペグスパナしか無いのなら、なんとかして使い方に習熟し、
スムーズに使えるようになるしかないのですが・・・
しかしペグスパナとはちょっと違う、ペグスパナよりずっと使いやすい工具が有ったりします。
「TL-FC22」が、ペグスパナより使いやすい!
シマノの工具に「TL-FC22」というものがあり、
これを使うと、普通のペグスパナよりはずっと強力に、ボルトを固定できるようになります。
モノとしては、こんな感じで・・・
こんな感じの、チェーンリングボルトを固定できるような、ヘッドの形をしています。
そして形状が、ペグスパナに比べるとはるかに握りやすく、力を掛けやすい形ですので、
ペグスパナよりずっと、締めやすいのです。
チェーンリングボルトの、ペグスパナで締める部分は、こんな感じなのですが・・・
こんな感じで、ボルトをがっちりと固定することができ、
逆側からレンチなどを使って、しっかりトルクを掛けることができます。
私自身はこのツールを使うようにしてからは、
チェーンリングボルトがなかなか締められない・緩められない・・!と、悩むことはほとんどなくなりました。
こんな部分に、フラストレーションを溜め続けるくらいなら、
入手してしまってもいいのではないか・・と思います。
ちなみに、六角レンチと「TL-FC22」のふたつを持って締めるだけでも、ちゃんと締められる場合はあるのですが・・・
締め込むパワーでクランクが回ってしまい、うまく締められない・・!となることは、多いものです。
腕は2本しかありませんので、クランクを固定するには手が足りなくて、
もう1本腕が欲しい・・!と、なるわけですね。笑
そんな時はブレーキレバーを、ベルクロなどでがちがちに固定してしまい、
ブレーキの力でクランクを固定してしまうのもおすすめです。
こんな感じでベルクロでがっちりと、レバーを固定するわけですね。
(ここまでぐるぐる巻きにしなくてもいいですが・・笑)
と、「TL-FC22」を入手したうえでいろいろ工夫していくと、チェーンリングボルトが緩め・締めにくい。。。というのは、かなり解消できるところです。
ぜひ、いろいろ試行錯誤してみては・・と思います。
そもそも「トルクレンチ」を使っていないと、キツくなる
と、より緩めたり締めたりをしやすい工具を使う!というのも、重要なのですが・・・
そもそもチェーンリングボルトを「トルクレンチ」を使って締める!というのも有効だったりします。
チェーンリングボルトはそもそも、どのくらいの強さで締めればいいのか?が決まっています。
ボルトの材質にもよるのですが・・だいたい7.0 N・m(ニュートンメートル)とか、高いと15.0 N・mとか、そのくらいの規模感だと思います。
そしてトルクレンチを使わない場合、その決まった強さより強く締めすぎてしまう・・ということが、よくあります。
強く締めすぎてしまえばもちろん、緩めるのはずっと大変になり・・
しかもペグスパナのような使いにくい工具を使っていると、無理。。外れない。。となりがちなのです。
なので例えば、
こういったトルクレンチがあると、便利です。
このトルクレンチは「トルクの幅が、自転車整備にちょうどいい」「さまざまな自転車パーツに対応できる」など、優秀で・・
もちろんチェーンリングボルトを締めるのにも問題なく、使うことができます。
そしてこういったトルクレンチを使ってちゃんとした強さで締めておけば、緩めることができない。。なんてことは、起きにくくなります。
チェーンリングボルトは、締めたり緩めたりにコツが必要な、意外とデリケートな部分です。
しかし特殊工具「TL-FC22」といったアイテムを使ったり、そもそもちゃんとトルクレンチを使って締めたり・・と、
いろいろと工夫をしていけば整備のハードルを大きく、下げられるかもしれないです。