CYCLISTSの「CT-K01」という自転車工具セットに、興味があるけど・・
何の工具が入っているの?すべて知りたい!
これひとつ買えば、他の工具はいらないの?
工具はそれぞれ、ちゃんとした品質なの・・?
自転車工具セットは特に、自転車趣味を始めたばかりの人にとって・・
ひとつ買うだけでひととおりの自転車工具が手に入るという、神アイテムです。
一般的に工具セットは、工具をひとつひとつ買うよりも安いですし・・
特に初心者からすると「どの工具が必要かわからない。。」も解消できます。
そして「CYCLISTSのCT-K01」は、工具セットの中でも・・
とりあえず、これを選んでおけばOK!と言えるような定番品です。
私自身、工具セットにこれを選びました。
なのでこの記事では、CYCLISTSのCT-K01が気になる方向けに・・
この工具がどんな製品なのか?を、徹底解説していきます。
目次
工具セット「全体」は、こんな感じ!
CYCLISTSのCT-K01工具セットは・・
外観としてはこんな感じの、小さくて持ち運びやすいケース型です。
(自転車ヘルメットは、サイズ比較用です)
重さは、
実測で「2,818g」でした。
持ちやすい取っ手もあいまって、持ち運びはかなりラクだと感じました。
小型のビジネス用ハードケースみたいな感覚で、ひょいひょい運べます。
ケースが開かないよう固定する金具は、
こんな感じです。
これを、
こう、いちど前に動かしてから・・
こう後ろ側に動かすと、開く構造になっています。
ここはしっかりした構造で、持ち運ぶ中で勝手に開いたり・・は、まず起きないだろうと思いました。
そしてふたつの金具を開くと、本体をがばっと開くことができ、中の工具と対面できます。
商品紹介ページによると、工具が「23点」入っているとのことですね。
どんな工具が入っているのか?
以下、よく使いそうな工具から順に、解説していきます。
工具1:六角レンチ
「六角レンチ」は、自転車整備で一番よく使う工具です。
特にロードバイクやクロスバイクだと、多くの場所をこれで整備しますね。
もちろんこれは、工具セットに入っています。
まず、こんな感じの6本セットがあります。
サイズは「2mm、2.5mm、3mm、4mm、5mm、6mm」ですね。
そしてこれとは別に、
この「8mm」の、大型六角レンチもあります。
六角レンチはハンドル、ステム、サドル、変速機、駆動系などなど、自転車のおよそあらゆるパーツに使いますが・・
このラインナップがあれば、自転車整備にまったく不足はないと思います。
工具2:プラスマイナスドライバー
「プラス・マイナスのドライバー」も入っています。
まず工具セットには、
こんな感じの、工具がパックになったものがあります。
この中には、
この、小さいサイズのマイナスドライバーが1本と・・
こういった、組み立て式タイプのドライバーがあります。
これは差し込むことで、
こんな感じで、大きめのプラス・マイナスドライバーとして使うことができます。
工具3:トルクスレンチ
「トルクスレンチ」という、ちょっと特殊なレンチセットも入っています。
こういった、星型みたいな先端のレンチですね。
サイズは、
付属マニュアルに載っていましたが、「T20/T25/T30」の3サイズですね。
トルクスレンチは、自転車整備で使う頻度は多くないですが・・
ちょっと特殊なパーツなどで、使う場合はあったりします。
そんなときトルクスレンチが無いと、あたらしく手に入れるしかありませんので・・
これも入っているのは、けっこう有り難かったりします。
工具4:スパナ
さまざまなサイズの「スパナ」も備えられています。
まず・・
こんなかんじの、小型・薄型スパナ3本があります。
1本につき2サイズに対応し、「13mm・14mm・15mm・16mm・17mm・18mm」の6サイズに適合しますね。
このタイプの薄型スパナは、ホイールのハブナットを締めたりなど、意外と使いどころがあります。
もうひとつ、大型タイプのスパナもあります。
これですね。
このスパナには、
10mm・15mmの2サイズの通常スパナと・・
14mm・15mmの2サイズの、メガネタイプのスパナがついています。
特に15mmサイズの通常スパナは、ペダルの着脱に使えて便利ですね。
と、六角レンチだけではなく「スパナ」も、意外と使うところには使うものですので・・
これが充実しているのも、嬉しいところです。
工具5:スプロケット工具
スプロケットを着脱する工具もあります。
この、なんか変わった形の工具と・・
この、なんかチェーンがついた工具がそうですね。
あとは、同梱されている、
このアダプターも使います。
まずアダプターを、
こんなかんじで、変わった形の工具のほうに装着します。
そして上で解説した、
この「8mmの六角レンチ」を・・
こんな感じで装着できるようになりますので、この形で使います。
これを、
こんなふうにスプロケットに挿し込めば、締めることができるわけですね。
締めるときは、この工具だけで締められるのですが・・
ゆるめるときはスプロケットが「共回り」してしまうので、これだけではゆるめられません。
ここで先程の、チェーンがついた工具を使います。
こんな感じでチェーンをスプロケットに引っ掛けて、スプロケットを固定することで・・
スプロケットをゆるめ、外すことができるわけですね。
というように、この工具セットは「スプロケットの着脱」にも対応できる工具が揃っています。
工具6:クランク・ボトムブラケット着脱工具
自転車の、駆動系の心臓部とも言える・・
クランク・ボトムブラケットの着脱工具も、入っています。
現代だとこれらの部位には、「ホローテック2」と「カードリッジ式」の2タイプがあるのですが・・
CYCLISTSのCT-K01には、両方に対応できる工具が揃っています。
ホローテック2は、現代の多くのロードバイクやクロスバイクに使われていて・・
カードリッジ式はちょっと古いタイプの自転車とか、ママチャリとかによく使われていますね。
「ホローテック2」の着脱工具
まず「ホローテック2」に対応するのは・・
この2工具ですね。
この、小さなプラスチック工具は・・
ホローテック2タイプのクランクの、この部分に、
こう装着し、ゆるめたり締めたりできます。
ここを外せばあとは六角レンチだけで、ホローテック2のクランクは外せます。
クランクを外したら、さらにボトムブラケットを外すこともできます。
この大きいほうの工具を、
この、ボトムブラケットの切り欠け部分にはめ込むわけですね。
ここまでで、ホローテック2のクランク・ボトムブラケットを自転車から外せますし・・
逆に自転車に装着することもできます。
「カードリッジ式」の着脱工具
「カードリッジ式」タイプのクランク・ボトムブラケットも、着脱できます。
カードリッジ式というのは、
こんな感じの、六角穴がついたタイプですね。
まず、この六角穴のついたキャップを、六角レンチで外して・・
このコッタレスクランク抜きという工具で、クランクを外します。
こんな感じの、六角になっているほうを・・
さきほど紹介した大型レンチの「15mm」を使って、こう締めて使うようなものですね。
コッタレスクランク抜きの使い方は、ちょっと一言では説明しづらいですが・・
Youtubeで「コッタレスクランク抜き 使い方」と検索すれば、使い方は分かると思います。
クランクを外せば、ボトムブラケットを外せます。
ボトムブラケットを外すには、
このタイプの工具を使います。
この工具は、上で説明した「スプロケット外し工具」と同じように、
こう、8mm六角レンチ・アダプターと組み合わせて使います。
カードリッジ式ボトムブラケットは、
こんな形をしていますので、ここにはめ込んでゆるめたり締めたりできるわけですね。
と、CYCLISTS CT-K01を買えば・・
「クランク・ボトムブラケットの着脱」にも、バッチリ対応することができます。
工具7:パンク修理キット
「パンク修理キット」も、セットに入っています。
まず、
こんな感じの、タイヤレバーが2本入っています。
両側の先端がレバーになっていて、
片側はこんな感じの、プラスチックレバーで・・
もう片方はこんな感じで、金属製レバーになっています。
通常はプラスチックレバーのほうで、タイヤを外し・・
どうしても外れない場合だけ、頑丈な金属製レバーを使う!
というふうに使い分けができると思います。
さらに、
こんな感じでパンク修理パッチとやすりも入っています。
ここまでの内容で、パンク修理はふつうに可能なはずです。
工具8:チェーンカッター
「チェーンカッター」も入っています。
これですね。
これは、チェーンの接続ピンを・・
こう押し出して、チェーンを外すためのものです。
逆にコネクティングピンを使って、チェーンを繋ぐこともできますね。
「ミッシングリンク」のリムーバーも入っています。
これです。
ミッシングリンクというのは、
この、チェーン着脱を簡単にするアイテムのことですね。
これは、手で外せる場合もあるのですが・・実際にはなかなか難しいです。
なので外すときは、リムーバーが必要になることが多いです。
リムーバーは、
こんなふうに、ミッシングリンクを挟み込むように使うものですね。
(画像に写っているのは、ミッシングリンクではないですが)
これで挟み込めば、ミッシングリンクは簡単に外せます。
工具9:スポークレンチ
工具セットには、ホイール整備のための「スポークレンチ」もあります。
これですね。
これは、切り欠け部分を・・
こんなふうに、スポークの「ニップル」部分にあわせて回すものです。
この作業によって、スポークテンションを調整し「振れ取り」が可能になります。
(実際に振れ取りするためには「振れ取り台」などが必要にはなりますが)
工具10:ペグスパナ
意外に大事な工具、「ペグスパナ」もこの工具セットはカバーしています。
これですね。
これはチェーンリングのボルトを外すときに使うものです。
チェーンリングを外すときは、このボルトを外さなければいけないのですが・・
これは六角レンチで緩めるのですが、六角レンチだけだと共回りしてしまって、うまく緩められないところです。
なので共回りしないように押さえるために、ペグスパナを使います。
この、山型になっている部分を・・
こう、ミゾ部分にかちっと合わせるわけですね。
こうやって押さえた状態で六角レンチで回せば、ボルトはちゃんと外せます。
ペグスパナも無いと、チェーンリング整備がうまくできませんので・・
このマニアックなところもちゃんとカバーしてくれているのは、嬉しいところです。
自転車整備に、じゅうぶんな工具は揃っている?
と、各工具について解説してみましたが・・
結局、自転車整備に必要な工具は、ちゃんと揃っているの?
私自身は、もう何年も自転車ショップに通わず、自分の自転車はすべて自分で整備している・・
一般人としてはそこそこの、自転車整備マニアだったりします。
そして、CYCLISTS CT-K01は・・
一般人レベルの整備ならこれひとつ買えばOK!レベルの充実度があると思いました。
このセットに入っているものだけでも・・
「自転車で、いじれない場所は無い」となれるくらいの工具は、手に入りますね。
整備の初心者であっても、とりあえずこれひとつ買っておけば・・
今後「この工具が無い!」となって、あわててAmazonで注文!
なんてことは、まずなくなると思います。
工具の「品質」は大丈夫?
工具セットとは言うけれど・・
実は工具ひとつひとつの「品質」が低いとか、無い?
というのは、心配になるところかもしれません。
とはいえ結論から言うと、ここも心配ないと思います。
ひとつひとつの工具を実際に使って、頑丈さや使いやすさをチェックしてみましたが・・
「これは品質が低くて、整備にまともに使えない。。」みたいな工具は、ひとつもありませんでした。
もちろん、私が購入したものがたまたま良かっただけかもしれませんし・・
もしかしたら、不具合のあるバージョンが有ったりはするかもしれません。
そもそも「CYCLISTSの工具」というのは、品質が高いものとして知られています。
そしてこの工具セットに含まれているのは、ほとんど、もしくはすべてがCYCLISTS製ですので・・
「工具の品質」に関しては、そう心配いらないところなのでは、と思います。
「価格」は、本当にリーズナブル?
いろいろな工具が入った、工具セットだけど・・
価格としては、リーズナブルなの?
工具をひとつひとつ買うより、お得なの?
結論から言いますと・・かなりお得だと言えます。
この工具セットに入っている工具を、バラでひとつひとつ揃えたらいくらになるのか?
自分なりにざっくり計算してみると・・
ケースの価格抜きで、12,000円くらいになりました。
(どの工具で計算するか?でも変わってきますので、あくまで目安です)
対してCYCLISTS CT-K01の価格は、時期にもよるでしょうが・・
おそらく10,000円を越えることはないのでは、と思います。
なのでひとつひとつ買うよりも、数割安く買えて・・
しかも持ち運びに便利な、キャリングケースもついてくる!
と考えると、値段的にはかなりお得と言えるのでは、と思います。
このセットで「カバーできない」工具もある
たいていの工具が揃っている、CYCLISTS CT-K01なのですが・・
これで自転車整備に必要な、すべてのアイテムが手に入るわけではない
というのは、付け加えておきます。
具体的には・・
②:メンテナンススタンド
③:トルクレンチ
④:ワイヤーカッター
あたりは、この工具セットを買っても手に入りません。
上に挙げた①から④までは、本格的に自転車整備をやっていこうとするなら・・
手に入れておいたほうがいいものばかりです。
なので、これらについても解説してみます。
①:振れ取り台
「振れ取り台」は、ホイール整備のための必須アイテムです。
CYCLISTS CT-K01には、スポークテンションを調整する「スポークレンチ」は入っているわけですが・・
実際に振れ取り作業をするためには、ホイールを固定するための振れ取り台も必要です。
なのでホイール整備までを、自分でやりたい!
そう思われるのであれば、振れ取り台はCYCLISTS CT-K01に加えて、買っておいたほうがいいものになります。
振れ取り台にも高価なものから安いものまで、いろいろありますが・・
私が実際に使っていて、安いのにじゅうぶんな性能がある!と思うのは、
この「ミノウラ FT-1」という振れ取り台です。
この振れ取り台は、見た目にちょっとチープな感じはありますが・・
そのかわりホイール整備にじゅうぶんな性能があり、値段がかなり安い!というものです。
なので振れ取り台を手に入れておきたいのであれば、大きな間違いにはならないと思います。
②:メンテナンススタンド
「メンテナンススタンド」も、有ったほうがいいものの筆頭です。
自転車をメンテナンスするときは、自転車を立てておく必要があるわけですが・・
しっかりしたメンテナンススタンドがあると、圧倒的に作業がしやすくなります。
メンテナンススタンドには私自身は、
この「サンワダイレクトの800-BYWST」を、もう5年ほど使い続けています。
このメンテナンススタンドについては、上の記事で詳しく解説していますが・・
安いわりに頑丈で、使い勝手も良いですので、選んでもいい製品となるのではと思います。
③:トルクレンチ
「トルクレンチ」も出来れば、有ったほうがいいのものです。
トルクレンチはボルトなどを、ちょうどいい強さで締めるための特殊な工具で・・
締めすぎでバキッ!とか、もしくは乗っているうちに緩んでくる。。とかを防ぐためのものです。
CYCLISTS CT-K01には、トルク管理機能がついたアイテムは含まれていませんので・・
トルク管理までをしっかりやりたい!と思うのであれば、トルクレンチは必須です。
トルクレンチとして私自身は、
この「SK11 SDT3-060 デジタルトルクレンチ」というものを愛用しています。
このトルクレンチは、対応トルクの幅がちょうどよく・・
精度も高く、さまざまなパーツに対応する、という優れものです。
なのでトルクレンチも入手しておきたい場合は、これがおすすめです。
④:ワイヤーカッター
「ワイヤーカッター」も、CYCLISTS CT-K01に含まれてはいません。
自転車を整備していると、ブレーキワイヤー・シフトワイヤーの2種類のワイヤーを「カット」することがあります。
ワイヤーは一応、ペンチなどでも切れるのですが・・
ペンチなどは切断能力が低めなため、切ったあとのワイヤーがばらけやすいという弱点があります。
そして専用のワイヤーカッターだと、そういうことはとても起きにくいので・・
ワイヤーカッターもCYCLISTS CT-K01に追加で、買っておいたほうがいいものとなります。
ワイヤーカッターにもいろいろありますが・・私自身は、
この「ホーザン(HOZAN)」製をワイヤーカッターを使っています。
ホーザンの工具は、高品質で知られていて・・
このワイヤーカッターも自転車ワイヤーを、とてもきれいにカットする切断能力があります。
おすすめの自転車専用工具セットです!
CYCLISTS CT-K01は自転車専用工具セットとして評判のいい、ド定番の品です。
そして実際に使ってみても、ひとつひとつの工具を詳しく見ていっても・・
自転車整備をしていくにあたって、不足のない品質・工具ラインナップになっていると思います。
なのでもしあなたが、自転車趣味を始めたばかりであれば・・
これをひとつ買うだけで、今後必要になる工具がぽん、と手に入ります。
もし、すでに自転車整備を身につけられている方であっても・・
必要なほとんどの工具が、持ち運びやすいケース入りで手に入る!
というのは魅力的なのでは、と思います。
今回はCYCLISTSの自転車工具セット、CT-K01を解説してみました。