ロードバイクなどの自転車を、トルクレンチで整備したい!
でも・・トルクの「範囲」って、どう選んだらいいの?
トルクレンチには、トルクの「対応範囲」があります。
例えば「10.0 - 60.0 N・m(ニュートンメートル)」とか、「1.0 - 25.0 N・m」とかですね。
Amazonで「トルクレンチ」とでも検索すれば多くの製品に、こういう表記があると思います。
そしてこの対応する幅は、すごく大事です。
10.0 - 60.0 N・mのトルクレンチだと、例えば「3.0 N・m」で締めたい部分があった場合は、
範囲外ですのでもちろん、対応することはできません。
なのでロードバイクに使うのなら、ロードバイクのパーツにちゃんと対応する対応範囲のレンチを選ぶほうがいいわけです。
とはいっても・・その対応範囲って、どのくらいと考えればいいの?
対応範囲をちゃんと満たす、ロードバイク向きトルクレンチってあるの?
この記事では、そんなところを解説していきます。
目次
必要な範囲は「3.0 - 60.0 N・m」です
どのくらいのトルクがいいのか?
結論から言ってしまうと・・「3.0 - 60.0 N・m」です。
なぜ、この範囲なのか?
ロードバイクで使うほぼすべてのパーツを、過不足なく締められる
という、ベストな範囲だからですね。
ロードバイクのパーツのなかで、いちばん「弱い」力で締める場所は、どこ?
「ステムのボルト」「ハンドルの固定ボルト」あたりですね。
このへんは「4.0 N・m」とか「5.0 N・m」とか、そのあたりが規定トルクになっているはずです。
じゃあ、いちばん「強い」力で締める場所は、どこ?
「スプロケット」「ボトムブラケット」「ペダル」あたりですね。
こういったパーツは「40.0 N・m」とか「50.0 N・m」くらいの、強い力が必要になります。
そしてあとは、これらの中間くらいのトルクを必要とするパーツが、たくさんあります。
たとえば「ディレイラーのインナーワイヤー装着:7.0 N・m」「STIレバーのハンドルへの取り付け:6.0 N・m」とか、そんな感じですね。
そしてトルクレンチのトルク範囲は、あまりに広いと、「精度」が犠牲になってきます。
なので挙げました必要なトルク幅を、過不足なくカバーするのが一番です。
そしてそう考えると、ベストなトルク幅は「3.0 - 60.0 N・m」くらいになってくるのです。
ジャストがいいのなら「4.0 - 50.0 N・m」じゃないの?と、もしかしたら思われるかもしれません。
しかしトルクレンチは、その対応範囲の「範囲外ギリギリ」までいくと、精度が落ちがちです。
なので少しだけ余裕をもたせた範囲だと、挙げた範囲くらいが一番かな、となってきます。
と、いうわけで・・
ロードバイクの整備にトルクレンチを用意したいのなら、
その対応範囲は「3.0 - 60.0 N・m」くらいにしておけばいい、ということになります。
対応範囲を満たすトルクレンチは、これです
では・・この対応範囲をしっかり満たす、おすすめトルクレンチはあるの?
上の「SDT3-060」が個人的には、一番だと思います。
このトルクレンチは製品名どおり、対応範囲が「3.0 - 60.0 N・m」ちょうどです。
・・このレンチに合わせて、対応範囲を紹介してない?と思われるかもしれませんが・・・
・・・・そこは、まあ、気のせいです・・・笑
実際、このトルクレンチはロードバイクに求められるトルクを、ジャストでカバーしています。
例えばステムボルトでも、サドルのボルトでも、ブレーキシューの取り付けでも、問題なく対応します。
そしてこのトルクレンチは、別売の「特殊ビット」が豊富です。
そしてその特殊ビットの中には、スプロケットの締め付けに対応するもの、
ペダルに対応するもの、ボトムブラケット(ホローテック2、カードリッジ式それぞれ)に対応するもの・・と、様々なものがあります。
なので、十分な対応トルク範囲とあいまって、
ロードバイクで締められない場所は無いくらいの、汎用性の高いレンチ
になってくれます。
トルクレンチの「対応トルク」は、例えば上が100 N・m以上のクルマ用トルクレンチもあったり、
もしくは最小限のトルクだけに対応する小型レンチもあったりと、わけがわからなくなるものですが・・・
自転車に必要な範囲は「3.0 - 60.0 N・m」くらいと見ておけば、大きな間違いはないと思います。