自転車整備には、トルクレンチが必要のようだ・・
よし、トルクレンチを手に入れよう!
そう、思い立ったけど・・
どのトルクレンチがいいのか、わからない・・!
私自身、トルクレンチを買おうかな?と考えていたとき、この状態になりました。
トルクレンチには対応トルクとか、ビットの差込角とか、使い方のタイプとか・・
いろいろな要素がありすぎて、一体どれを選べばええねん!?と、わからなくなるんですね。。
私自身は、これまで何本かのトルクレンチを使い比べてきて・・
どんなトルクレンチが自転車整備に向くのか?といったことが少しは、わかってきました。
なのでこの記事では、自転車整備に向いたトルクレンチの選び方を解説していきます。
目次
「対応トルク」が最重要
見るべきポイントが、山ほどあるけど・・
一体、どのパラメーターを見て選べばいいの?
まず第一に、
「対応トルク」が、最優先
です。
トルクレンチを見ると書いてある、「2 - 24 Nm」とか「6 - 30 Nm」とかいうやつですね。
トルクレンチは、正しいトルクで締める工具なわけですが・・
この対応トルクから外れたトルクには、もちろん、対応できません。
なので対応トルクが「自転車整備で使うトルク」から外れている場合・・
そもそも、締めること自体ができない
わけなのです。
なので、最重要ポイントなんですね。
自転車の整備に使うトルク・・
たとえば「ステムまわり」ですと、5.0 Nmとか、そのくらいです。
このあたりが必要なトルクの中では、いちばん低いですね。
そして「ボトムブラケットを締める」「スプロケットを締める」とかになると、50.0 Nmくらいになってきます。
このあたりが自転車整備に必要な、いちばん高いトルクです。
なので例えば、対応トルクが「6 - 30 Nm」のレンチだった場合(実際にあります)・・
「5.0 Nm」にも「50.0 Nm」にも、対応できない
ことになります。
・・と、「対応トルク」はトルクレンチを選ぶときの最重要要素ですので、
最低でもここだけは、じっくりと検討して選ぶほうがいいと思います。
自転車整備に最適なトルクレンチは、これ!
では・・そういったポイントをちゃんと踏まえた、自転車整備におすすめトルクレンチはどれ?
以下、紹介していきます。
SK11 SDT3-060
まず・・この「SK11 SDT3-060」は、個人的に一押しです。
いちばん重要な「トルク幅」が3.0 - 60.0 Nmと、自転車整備に必要なレンジをバッチリ、カバーしていますし・・
スプロケットやボトムブラケット、ペダルなどなど「特殊なパーツ」の整備にも、ちゃんと対応していたり・・
LEDランプや音でトルクを知らせてくれるので、作業がしやすかったりと、いろいろな面で優秀です。
CYCLISTS CT-T01
この「CYCLISTS CT-T01」も、良いと思います。
対応トルクが2.0 - 24.0 Nmと、自転車整備に向いた対応レンジですし・・
ビットも「3mm」から「10mm」までと、自転車整備に不足がないサイズが揃っています。
カチッ、カチッとすばやくボルトを締めていける「スプリングタイプ」のトルクレンチですので、そういう点で使いやすいのもポイントですね。
(上で紹介したSK11 SDT3-060は「ビームタイプ」で、狂いにくいのですが素早い整備にはすこし不向きです)
注意点としては・・このレンチはスプロケット・ボトムブラケット・ペダルなどの「特殊パーツ」には対応していませんので、
そのあたりにはトルクレンチを使わない方向けの製品となります。
というか、低トルクに対応しつつも、そのあたりの特殊パーツにまで対応している製品というのはなかなか無いですね・・
もし、スプロケットなども規定トルクで締めたいのであれば上で紹介した「SK11 SDT3-060」のほうが良いかもしれません。
とはいえ、そのあたりを含まない「一般的な自転車整備」にトルクレンチを導入したい!というのあれば、
この「CYCLISTS CT-T01」は価格もリーズナブルですし、良い選択肢になるのでは・・と思います。
トピーク ナノ トルクバー DX TOL37200
「トピーク ナノ トルクバー DX TOL37200」も、良い選択肢になると思います。
上のふたつとはちょっと違った、「小型トルクレンチ」タイプの製品ですね。
このトルクレンチはパーツの組み換えにより「4.0 Nm」「5.0 Nm」「6.0 Nm」の3トルクに対応できる製品です。
そしてこの3トルクは、自転車整備において、最重要の3トルクです。
ハンドルバー固定とか、ステム固定とか、シートポスト固定とか、STIレバーの取り付けとか、ブレーキのワイヤー取り付けとか、ブレーキシュー取り付けとか・・・
この3つのトルクに対応できれば、ロードバイクなどの自転車の多くのパーツに対応できることになります。
そして、このアイテムのいちばんのメリットは「小さいこと」です。
普通の六角レンチとあまり変わらないくらいのサイズ感ですので、さっと持ち出して、さくっと快適に使えますし・・
狭いところにもバッチリ、対応してくれます。
そして「携帯性」も、高いです。
ツールボトルや小型バッグにも、さくっと入るサイズですので・・
トルクレンチを「携帯工具」として持ち出すが、可能となります。
特にデリケートなカーボンパーツとかだと、出先でもトルクレンチを使いたくなるものですので・・
そういう場合は代わりのない、優秀アイテムになり得ますね。
とはいえ・・この1本だけだと、スプロケットなどのハイトルク部分はもとより、
例えば「リアディレイラーをフレームに締め込む」「ブレーキ本体をフレームに取り付け」など対応しきれない部分も出てきますので・・
もし、自転車全体をがっつりトルク管理したい!というのであれば、
コレ1本!だけではなく、例えば上で紹介した「SK11 SDT3-060」をいっしょに入手しておく・・というのも選択肢になると思います。
今回は「自転車整備におすすめのトルクレンチ」をテーマにお話ししてみました。