ロードバイクで砂利道などのオフロードを走ると、どうなる?

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砂浜に横たわる自転車

ロードバイクでオフロードを走ると、どうなるの?

 

ロードバイクは舗装路・・オンロードを走るためのものです。

しかし砂利道、林道、ガレ場、草原、砂地、・・

そういった「オフロード(未舗装路)」に入っていくことも、出来ることは出来ます。

 

そして・・ロードバイクでオフロードに入ると、具体的にどうなるの?

というのは、気になるところのようです。

 

入った途端、すぐパンクしてしまうものなの?

それなりに走っても、意外と大丈夫なの?

壊れるとして・・具体的にどんな理由で、どんなふうに?

 

なのでこの記事では、ロードバイクでオフロードに入ると、どうなる?

ここを詳しく解説していきます。

「パンクのリスク」が高くなる

ロードバイクで砂利道といった、オフロードを走ると・・

「パンクするリスク」が高くなります。

 

もちろんオフロードに入った瞬間、パン!とパンクするとか、そういうことでは無いです。

しかしフラットな、オンロードを走っているときと比べると・・

パンクする確率は跳ね上がる!と思われます。

 

もちろんパンクすれば走れなくなりますし、修理もかなり面倒で・・

できれば起きてほしくないイベントでしょう。

 

なぜ、ロードバイクでオフロードに入るとパンクしやすいの?

①:「空気圧が高い」から

②:「タイヤが薄い」から

③:「タイヤパターンがオフロードに向かない」から

このあたりが理由です。

①:空気圧が高い

「空気圧が高い」タイヤでオフロードに入ると、パンクしやすくなります。

 

そしてロードバイクはほとんどの場合で、空気圧が高いです。

7気圧とか10気圧とか・・

指でタイヤを押してもぜんぜんへこまないくらい、カンカンに入れることが多いですよね。

 

もちろん舗装路、オンロードだと・・

空気圧が高いと「転がり抵抗」が下がるので、それでいいです。

しかしオフロードだとこれが、不利に働くのです。。

 

なぜ、空気圧が高いとパンクしやすくなるの?

小石などパンクを起こす物の、刺さる圧力が強くなるから、です。

 

たとえば小石をタイヤで踏んでしまったとき・・

空気圧が低いと、小石がやわらかくタイヤに沈み込みます。

なのでタイヤへのダメージは、小さめになります。

 

対して、空気圧が高いと・・

カチカチに張ったタイヤ表面に、ものすごい圧力で小石が食い込むことになります。

なのでタイヤへのダメージが大きくなりやすいのです。

 

タイヤへの突き刺さり方、それによるダメージが大きければ大きいほど・・

もちろんパンクのリスクは大きくなります。

 

こういった事情もあって・・

オフロードではたとえば2気圧とか3気圧とかの、低い空気圧で乗る!

というのが常識になっているのです。

 

 

ロードバイクでも、空気圧を下げればいいのでは?と思われるかもしれませんが・・

ロードバイクはタイヤが細く、空気の量が少ないです。

なので、あまりに空気圧を下げると「自転車を支える力」が弱すぎになってしまいます。

 

乗り心地はふにゃふにゃになりますし・・

段差を越える衝撃に耐えられず、今度は「リム打ちパンク」を起こしたりします。

スピードもまともに出せなくなってしまいますね。

 

低い空気圧は、太いタイヤだからこそ実現できるものなのです。

実際にタイヤの推奨空気圧を見ても、細いタイヤは高圧にしか対応していないのがわかると思います。

 

という感じで・・

ロードバイクは空気圧が高いので、オフロードでパンクしやすい!というのがあります。

②:タイヤが薄い

ロードバイクのタイヤは、薄いです。

 

これはもう、自転車パーツショップにでも行って、実際に触り比べてみればわかります。

「ロードバイク用!」と銘打ってあるタイヤは、ぺらっぺらなことが多いですし・・

クロスバイク用とか、ましてやマウンテンバイク用とかで売ってあるタイヤのほうが、
ずっと分厚く、頑丈な印象を受けるのでは・・と思います。

 

ロードバイクはスピードを上げるため、あらゆるものを軽量化しますので・・

タイヤももちろん薄いほうが軽いので、そういった理由で薄く作られるのでは、と思います。

 

薄いロードバイクタイヤでも「舗装路を走る限りにおいては」、強度不足なんて起きないはずです。

想定される使い方の中では、じゅうぶんな強度があるように作られるはずですので・・

 

しかしその薄いタイヤで「オフロード」を走ってしまうと・・

ダメージ大きすぎ!パンク・・!となる可能性は上がるでしょう。

 

ロードバイク用タイヤはもちろん、砂利道などをガンガン走ることを想定されていませんので・・

それはまあ、仕方がないことだと思います。

 

と・・タイヤが「薄い」ことも、パンクしやすくなる原因のひとつです。

③:タイヤパターンがオフロードに向かない

ロードバイクは「タイヤパターン」も、オフロードには向きません。

 

通常、ロードバイクのタイヤは・・

スリックタイヤ

こんな感じの、平らな「スリックタイヤ」です。

平坦な舗装路を、速く走るためのタイプですね。

 

対してマウンテンバイクなど、オフロードをメインとする自転車は・・

ブロックタイヤ

こんな感じの「ブロックタイヤ」を装備しています。

 

そしてブロックタイヤのパターンは、オフロードでのパンクを防いでくれる場合があります。

凹凸パターンの「凸」部分が、小石などパンクを起こす危険物への「防壁」となるから、ですね。

 

さすがに細い釘とかの、このパターンで対応しにくいモノには効果が薄いでしょうが・・

鈍い小石がゴツゴツ当たり続ける・・みたいな状況だと、ブロックパターンは相応の防御力を発揮してくれるはずです。

 

しかしもちろんスリックタイヤには、こういった「防壁」にあたる構造が無いです。

なのでゴツゴツした路面とか、小石とかは、すべてダイレクトにタイヤ面・チューブを直撃するので・・

パンクのリスクは比較的、高くなるでしょう。

 

と、ロードバイクは「タイヤパターン」の面からみても、パンクリスクは高くなると思われます。

 

 

・・と、舗装路を走るのが普通のロードバイクでオフロードに入れば、パンクしやすい!

というのはイメージ的にも、自然かもしれませんが・・

 

理屈で考えてもやっぱり、ロードバイクでオフロードはパンクしやすい!

ということになると思います。

「車体へのダメージ」も大きくなる

ロードバイクでオフロードを走ると・・

「車体へのダメージ」も大きくなります。

 

理由は、ロードバイクは・・

①:「衝撃吸収性」が低めだから

②:「フレームの頑丈さ」が低めだから

の、ふたつです。

①:「衝撃吸収性」が低め

ロードバイクは衝撃吸収において、「クロスバイク」「マウンテンバイク」といった自転車よりも、不利です。

理由は「空気圧が高い」「フレームジオメトリが、衝撃吸収に向いていない」あたりですね。

 

空気圧については、上でも書きましたが・・

ロードバイクは空気圧が高いので、衝撃は吸収されずカン!と車体に響きます。

 

対して、例えばマウンテンバイクだと空気圧は、ロードバイクの半分以下と低く・・

衝撃はぼよん、とやわらかく吸収され、車体まではあまり届きません。

 

そしてロードバイクは、フレームジオメトリー・・

つまり「フレームの形」が衝撃吸収向けではなく、スピード向けに作られていることが多いです。

 

ちょっと複雑になりすぎるので、ここで多くはお話しませんが・・

クロスバイクやマウンテンバイクのほうがより、衝撃吸収に向いた「フレームの形」をしています。

 

と、ロードバイクはこういった理由で「衝撃吸収性」が低めになっていて・・

なので、オフロードでダメージを受けやすい!という面があります。

②:「フレームの頑丈さ」が低め

そしてロードバイクは「フレームの頑丈さ」が、低めです。

理由は・・これはもう「軽量化」のためですね。

 

ロードバイクはレース用に速くするため、軽さを追求しますので・・

フレームももちろん、できるだけ軽く!となるのは自然なことです。

 

もちろん、ふつうに走っていていきなり壊れる!とかでは無いです。

軽いとはいっても、想定された使い方の中でなら、じゅうぶんな強度があるよう設計されているはずですので。

 

しかし「オフロードを走る」はロードバイクでは想定されていないはずなので・・

あまり何度も繰り返していると、ダメージが限界を越えて、たとえば破断したり・・となるリスクは上がってくるでしょう。

 

逆にオフロード専用の「マウンテンバイク」だと、フレームの重厚さ・重さは明らかにロードバイクを上回ります。

そして当然、ガタガタのオフロードを心ゆくまで乗り回しても、普通は壊れないようにできています。

マウンテンバイクだと、オフロードを走り回るのは「想定された用途」ですので、そうですね。

 

と、ロードバイクはオフロードにおいては、少なくとも「オフロード専用自転車」よりは耐久性が低い!

なのであまりハードに乗り回していると、ダメージが問題になってしまうかも?

と言えると思います。

 

 

という感じで、ロードバイクでオフロードを走りまくると「車体へのダメージ」も大きくなるので・・

やっぱり、できるだけ控えたほうがいいでしょう。

「グラベルタイヤ」なら、大丈夫

と、「ロードバイクでオフロード」は基本的にダメなわけですが・・

「グラベルタイヤ」を装備するなら、軽いオフロードくらいならいけるようになります。

 

ロードバイクでもグラベル用のタイヤを履けば、「タイヤがオフロードに向かない」を解消できますので・・

ガレ場とかのガチなオフロードは無理としても、ちょっとした砂利道、林道くらいなら問題なく走れるようになります。

 

しかし、ここで注意点があります。

「タイヤクリアランス」が問題ないタイヤを選ぶ、ということです。

 

ロードバイクは通常、細いタイヤを使うことしか想定されていないため・・

太めのタイヤは、フレームが狭すぎて装着できないことが多いです。

フレームに当たってしまい、入らないわけですね。

 

そしてグラベルタイヤは通常、太いものが多いです。

なので太いグラベルタイヤの中で、ロードバイクになんとか入るくらい細いものを探す!が必要なんですね。

 

私自身、いろいろ見てみたのですが・・

ロードバイクに装着できる(可能性がある)ブロックタイヤ

この記事を書いている時点では、上の「パナレーサー グラベルキングSK 26C」が、本格的なグラベルタイヤの中ではいちばん細いのでは・・と思いました。

そしてこれより太いと、ロードバイクには基本的に装着できませんので・・

執筆時点においては、これがロードバイクに装着できる唯一のグラベルタイヤなのかも、と思います。

 

ちなみに本格的なブロックパターンのグラベルタイヤは「グラベルキングSK」で・・

「グラベルキング」だと一般的なスリックタイヤに近いものになるようなので、ご注意ください。

 

そして・・この太さであっても、狭すぎて装着できないロードバイクはあると思います。

そのくらいロードバイクのタイアクリアランスというのは、シビアなのです。

 

しかし少しクリアランスが広めのロードバイクなら、問題なく装着できるレベルだと思います。

装着できるか?できないか?については事前に、ご自身でご検討ください。

 

こういうグラベルタイヤを履かせれば、もちろんマウンテンバイクのようなガチ走りは無理なものの・・

ちょっとしたオフロードくらいなら、ロードバイクでも楽しめるようになるでしょう。

走りまくるなら「グラベルロード」を

ちょっとしたオフロードだけ・・なんて、やだ!

ロードバイクで、森林内とか石が積もった砂利場とかの、本格的オフロードも走りたい!

もしかしたら、そう思われるかもしれません。

 

そしてその場合はもう、「オフロードにちゃんと対応した自転車」を使うしかないです。

 

もちろんマウンテンバイクとかでも良いのですが・・

もし、あくまで「ロードバイクでオフロード」にこだわるのであれば・・

「グラベルロード」という選択肢もあります。

 

グラベルロードについての詳しいことは、

悪路も走れるロードバイクの「グラベルロード」は、おすすめ?他の車種と比べるとどう?詳しく解説しています。

上の記事で解説しているのですが・・

つまりは「グラベルも走れる能力を持たせたロードバイク」といったタイプの自転車ですね。

 

これは、ぱっと見ではロードバイクとあまり変わらない見た目をしながらも・・

中身はロードバイクとはぜんぜん違い、しっかりとオフロードに対応されています。

ロードバイクよりずっと太いタイヤ、頑丈なフレーム、オフロードに向いたフレームジオメトリーなど・・

 

そしてグラベルロードはドロップハンドルなど、「ロードバイクとしての特徴」も残っています。

なのでオフロードを走る能力を手に入れつつも・・

ドロップハンドルを活かしたロングライド、といった「ロードバイクならではの走り」もちゃんと可能です。

 

なのでもし、「オフロードも走れるロードバイク」がどうしても欲しい!

そうであればグラベルロードは、もしかしたら良い選択肢になるかもしれません。

 

 

今回はロードバイクでオフロード、をテーマにお話ししてみました。

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自転車通勤から自転車にハマった、いち自転車マニアです。

【年齢・性別】30歳台、男性

【よく乗るエリア】福岡まわり

【自転車趣味歴】9年くらい

【職業】
現在:企業の産業医
元:総合病院の内科医・研究員

【自転車乗りとしての特徴】
◇貧脚・ゆるポタ勢
◇折りたたみ自転車・輪行大好き
◇フラットペダル派
◇好きな素材はクロモリ
◇全部自分で整備するマン
◇いつかオランダに住んでみたい
 
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