ブルックスの革サドルは、おしりが痛くなりにくいサドルです。
・・・と、よく言われます。
実際、世界一周をするようなライダーの多くが、
致命的なおしりのトラブルなく、ブルックスサドルを使っているわけですし、
私自身も現在は、ブルックスのサドル使っていて、おしりが痛くなることはありません。
しかし・・・ブルックスサドルを買ったばかりのころは、
かなり、おしりが痛かったです。。
ブルックサドルが、おしりのトラブルを起こしにくい優秀サドルだ・・というのは、
間違いないことなのですが、
実際には、ただ買って乗ればおしりの痛みなく走れる・・というわけではなく、
いくつかの「コツ」を掴み、それを実践することで、
おしりの痛みなく使えるようになる・・というものだったりするのです。
実際私は、ただ漫然とこのサドルに乗っているあいだは、おしりが痛く、
「あんまり優秀なサドルじゃないのか?」などと考えたりしたものですが・・
「コツ」を意識するようになってから、徐々に、痛みなく乗れるようになってきました。
ブルックスサドルというと具体的には、
上の記事で紹介する「B17スタンダード」といったものがポピュラーですね。
私はこのサドルを愛用して、すでに5年くらいが経つのですが・・
現在では、何時間乗っていてもほとんどおしりの痛みなく乗れるようになり、
もはや、ブルックスの革サドル以外は使う気が起きないくらい、良い物だと思うようになりました。
以下、ブルックスサドルで、おしりの痛みなく自転車に乗るための「コツ」を、
できるだけ語ってみたいと思います。
目次
「革部分のいちばん広いところ」に乗る
ブルックスサドルは、鉄のフレームに、
革がハンモックのように張られた構造になっています。
そのため乗る場所の、いちばん前といちばん後ろにあたる部分は、
鉄製なのですが・・ここは、体重を乗せるべき部分ではないと思います。
ブルックスのサドルで、体重を乗せるべき場所は、
鉄・革のうち、あくまで「革」部分です。
鉄でできた部分はあくまで、革をしっかりと張るための部分であり、
ここに体重を乗せてしまうと、硬すぎますので、おしりにダメージがきてしまいます。
そのためこのサドルの、「いちばん前」と「いちばん後ろ」のエリアには体重を乗せず、
あくまで革でできた部分に体重を乗せるべきなんですね。
上の写真で、だいたい、赤でお示ししたくらいのエリアが「革エリア」で、
それより前・後ろにずれると、金属に当たってしまうエリアになります。
「金属部分におしりが触れることがあるサドル」というのは、なかなか、無いと思います。
いわゆる普通のプラスチック製のサドルも、骨格は金属なのですが、
おしりが当たる部分はすべてプラスチックで覆われているので、おしりが直接金属に当たることはないはずです。
金属部分はやっぱり、おしりが痛みなしで乗るには、硬すぎる場所なのですね。
そして、痛みを防ぐためには、革のなかでもできるだけ広いところに座るべきだと思います。
赤丸でお示ししたあたりの、後ろのほうの、広い場所ですね。
狭い部分で体重を支えるのと、広い部分で体重を支えるのとで、
どちらがおしりへの圧力が少なくなるかは、言うまでもないと思います。
対して、狭いところに座ってしまうと、会陰などのやわらかい部分にサドルが突き刺さるようになってしまい、
ダメージを受けやすくなってしまいます。
というわけで、サドルの「革部分の、いちばん広いところ」に座るのが、
おしりの痛みを防ぐためには一番いいと思います。
「坐骨」で座る
おしりの痛みを防ぐためには、サドルに「坐骨」で座りましょう。
おしりの中で、サドルに触れることがある部分は、主なところですと、
会陰・・つまり男性だと尿道があるような部分と、坐骨の、ふたつになると思うのですが・・・
会陰は、やわらかい部分で、
坐骨という骨と、どちらが体重を支えるのに向くのかは、言うまでもないと思います。
①でお話しした、「革部分のいちばん広いところ」に、坐骨で正確に座るのが、
いちばんおしりへのダメージが少ない座り方になってくると思います。
おしりの痛みを防ぐレーパン、もしくは肌着を使う
おしりの痛みを防ぐには、サドルにどのように乗るか・・の追求も大事なのですが、
どんなレーパンや肌着を使うのかが、同じくらい大事です。
レーパンや肌着は、肌に直接触れ、こすれるので、
ここが原因のトラブルは、とても起きやすいです。
私はレーパンを使わず、ふつうの肌着とズボンで自転車に乗るタイプなのですが・・・
「無縫製タイプ」という、股間部分に縫い目が無いタイプの肌着を使うようにすると、
縫い目と股間がこすれることによるダメージほとんどなくなりますので、
ここが原因のトラブルをなくすことができます。
「無縫製タイプ」の肌着の選択などについては、この記事で詳しく書いていますので、
もしよければご覧ください。
以上、「この方法を実践したら、ブルックスサドルにおしりの痛みなく乗れるようになった!」という、
私なりの方法やコツをまとめてみました。
ブルックスのサドルはうまく使いこなすことができれば、おしりの痛みを防げる最強サドルだと思うのですが・・
意外と、使いこなすのにコツが必要で、
慣れないうちはこのサドルを使っていても、どうしても、おしりが痛くなってしまうことも多いのです。
コツをつかんで座ることさえできれば、ほんとうに良いサドルだと思いますので、
このサドルを選んでみたけどおしりが痛い。。という場合には、買い替えてしまう前に、
ぜひ、いろいろと試行錯誤をしてみては・・と思います。