よし、用事も終わったし・・帰るか!
そう思って、駐輪しておいた自転車に近づいていくけど・・
ん?何かおかしい。。
ホイールが、無くなってる!!
「ホイールだけが盗まれる」ケースというのは、結構あるようです。
私自身、実際に街を歩いていても・・
ちゃんと施錠されているけど、ホイールだけ消えているロードバイクといったものを、たまに見かけます。。
そしてこのホイール盗難にきわめて効果的なのが、「スキュワーロック」です。
ホイールの施錠といった面倒なことをせずとも、スキュワーロックを装着しておくだけで・・
ホイールの盗難を常に、強力に防ぐことができます。
なのでこの記事では、スキュワーロックって何?具体的にどんなもの?
「ホイールを施錠する」といった防御法と比べた、スキュワーロックのメリットは?
スキュワーロックのおすすめ製品を知りたい!
こんな疑問に答えていきます。
目次
スキュワーロックとは?
スキュワーロックって、そもそも何?
ロードバイクといった自転車のホイールは、通常「クイックリリース」という仕組みで固定されています。
こんな感じの、レバー式の機構ですね。
クイックリリースはレバーをぐいっと開くだけで、ホイールがぽんと外れます。
(前輪はちょっと違いますが)
なので素早いホイール交換が必要な「レース」において、圧倒的なアドバンテージを持つのですが・・
日常生活だと「ホイールが盗まれやすい」という、なかなかに痛いデメリットがあります。。
そしてこのデメリットを解消するのが、スキュワーロックへの交換です。
例えば、
これは「Pinhead(ピンヘッド)」という、スキュワーロックの一種なのですが・・
明らかに、クイックリリースとは見た目が違いますよね。
クイックリリースを外して、これに入れ替えるわけです。
そしてスキュワーロックは基本的に、付属してくる「専用の鍵」でしか開きません。
自分のスキュワーロックにしか使えない、固有の鍵がついてくるわけですね。
例えばこのPinheadだと、
こんな感じの「鍵」があって、その差し込み部分には固有のパターンが刻まれています。
この固有パターンは、
Pinhead本体側の、鍵と「対になるパターン」が刻まれた部分に・・
こんな感じで差し込んで、ガチッ!と固定することができます。
そしてこの状態で、ゆるむ方向にくるくる回すとシャフト部分が緩み・・
その状態でホイールを引っ張ると、ホイールは外れます。
それ以外の方法では、基本的に外すことができません。
という感じで、誰でもレバーぐいっ!で簡単に外せていたホイールを、「専用鍵」仕様に変える!
これがスキュワーロックの効果です。
スキュワーロックのメリットは?
スキュワーロックに変更する得られる、一番のメリットは・・
「ホイールを盗まれる確率」が激減することです。
これはまあ、当然ですね。
クイックリリースは、レバーぐいっ!ホイールぽん!の数秒で盗めてしまいます。
なので高価なホイールのロードバイクを、ホイール無施錠で停めていたりすると・・
ちょっと目を話したすきに、ホイールだけささっと盗られかねません。
しかしスキュワーロックなら、「固有の鍵」が無ければ開きませんので・・
盗むこと自体が、ほぼ無理になります。
「六角レンチ」タイプのスキュワーロックもあって、それだとレンチさえあれば開きますし・・
固有鍵タイプでも「ドリルで破壊」なんてことまでされれば、外されてしまうようです。
なのでスキュワーロックなら絶対大丈夫!とまでは言えませんが・・
ホイールを盗まれる可能性はほぼ無い!ホイールのことは気にしなくて大丈夫!
スキュワーロックを使えば、そのくらいの安心感は得ることができます。
スキュワーロックに交換すると、もうひとつのメリットが生まれます。
「ホイールの施錠」をしなくて良くなる、ということです。
クイックリリースを使っていて、ホイールを盗ませたくない!
そう思うならホイール施錠が必要です。
そしてホイールを施錠するなら基本的に、メインのロックとは別に「2つめのロック」を使います。
これを前輪や後輪に通し、ホイールを守るわけですね。
しかし施錠のたびにこれをやるのは、正直、なかなかに面倒です。。
「とても長いロック」を使えば、1つでフレーム・ホイール2個、をすべて守れる場合はあります。
しかし自転車の鍵は、長ければ長いほど防御力が下がるので・・
それをやるなら「破壊されて、ホイールどころか自転車丸ごと持っていかれる」可能性が上がってしまいます。
という感じで「ホイール施錠」というのは、なかなか厄介なものなのですが・・
スキュワーロックを使えばもちろん、この手間から完全に解放されます。
なので例えばこのU字ロックのような「頑丈な鍵」をひとつ使って、フレームをガチャン!と地球ロックすれば・・
それで終わりで、それでフレームもホイールもがっちり守られた状態になります。
さらに、ホイール施錠をするならもちろん、そのためのロックも持ち歩くしかありませんが・・
スキュワーロックを使うのなら、その持ち運びも不要になります。
そして鍵はけっこう重くてかさばるので、これをひとつ省略できるのはかなり大きいのです。
この「1ロックだけでOK!」という快適さは、とても大きいです。
私自身、昔はホイール施錠をしていましたが、もう戻れませんね・・笑
そしてこの快適さは、スキュワーロックの圧倒的なメリットになると感じます。
スキュワーロックには「デメリット」もある
スキュワーロックへの換装は、良いことばかりでもなく・・
「デメリット」と言えるような要素もあります。
ひとつめは、ホイールを外すのに手間がかかることです。
普通のクイックリリースなら、ほんの数秒で外せるホイールですが・・
スキュワーロックなら荷物から鍵を取り出し、差し込んでくるくる回し、鍵を収納するという手間が必要です。
まあ、とは言っても何分も掛かる手間ではないですし・・
ホイールを外す機会というのは「パンク修理」「輪行」くらいになってきます。
なので日常の中で、手間が増える!という感じにはならないと思います。
ホイールを外す「鍵」の管理が大変、というデメリットもあります。
スキュワーロックだともちろん、鍵を持ち歩く必要がでてきます。
クイックリリースだと鍵不要ですので、これはシンプルに「持ち物点数」を増やしてしまいます。
特にロングライドとかだと、持ち物の数は少ないほど良いので、ここはデメリットですね。
そして鍵を「無くさないように管理する」のも、意外に面倒です。
ホイールを外すタイミングは、「パンク修理」や「輪行」なわけですが・・
そのどちらであっても、工具やアイテムをたくさん使って作業することになります。
そしてその中で「スキュワーロックの鍵も」管理することになるのは、けっこう大きいのです。。
スキュワーロックの鍵をなくしてしまうと、ホイールを外せなくなる!というのも、心理的にちょっとした負担ですね。
クイックリリースなら鍵なんて無くても、いつでもさくっと外せるわけなので・・
ここに不安要素がひとつ入るというのも、デメリットになってきます。
と、スキュワーロックの「デメリット」はこんな感じです。
選択肢①:Pinhead(ピンヘッド)
じゃあ、スキュワーロックの具体的な製品って、どんなものがあるの?
以下、ここを解説していきます。
※ この記事では「クイックリリース」に対応したスキュワーロックを紹介しています。
もしお持ちの自転車が「スルーアクスル」タイプである場合は、こちらの記事をご覧ください。
スキュワーロックのひとつめの選択肢は、「Pinhead(ピンヘッド)」です。
ここまでの流れで、何度か解説してきた製品で・・
私自身、現在これを使っています。
Pinhead公式サイトもありますので、そこから情報を集めることもできます。
Pinheadは、
クイックリリースを、こんな感じの専用シャフトと入れ替えます。
このシャフトは、ステンレス製とのことで・・
もとから使われていたクイックリリースと比べても、強度に遜色は無いように感じました。
そして、
こんな感じの「ヘッド」部分を・・
こう、シャフトに締め込むことで施錠します。
そしてこのヘッドを、
この「鍵」を使って・・
こう、くるくる回すことで緩めたり締めたりするわけですね。
緩めたり締めたりの強さは「ホイールが固定される強さ」なので、かなり強めですが・・
まあ、慣れれば問題ないレベルです。
このヘッド部分は1製品ごとに固有で、「他の製品の鍵」を使っても開けることはできませんし・・
Pinheadは表面がつるつるしていて、「ペンチでつまんで無理やり回す」といった荒技も使いにくいでしょう。
なのでPinheadのホイール防御力は、非常に高いと思われます。
さらにPinheadには、
こんな感じの「トップキャップ」や「シートポスト」に対応した製品もあります。
セット購入すると、これらの部位もホイール用と同じ鍵で開けられますので、便利かもしれません。
(何らかの方法で「セット入手」しないと、同じ鍵ですべて開けられるようにはなりませんのでご注意ください)
Pinheadは、上記の公式サイトから購入することもできますし・・
こんな感じでAmazonや楽天でも取り扱われている場合がありますので、こっちから入手してもいいでしょう。
(値段がやたら割高になっていることがあるので、そのあたりはご注意ください)
選択肢②:PitLock(ピットロック)
「PitLock(ピットロック)」も、選択肢のひとつとなります。
PitLock公式サイトの該当ページより画像を引用
モノとしては、こんな感じですね。
(映っているもので「前輪用と後輪用」です)
そしてこれを開けるための「鍵」は、
PitLock公式サイトの該当ページより画像を引用
こんな感じで、これを使ってロックを回すことでホイールを緩めたり締めたりします。
PitLockももちろん、専用鍵がないと開きませんし・・
構造的に、ペンチなどでの攻撃も難しいと思います。
さらにPitLockも、
PitLock公式サイトの該当ページより画像を引用
こんな感じで前輪・後輪以外にも、さまざまなパーツに対応できます。
このセットだと「前輪後輪・トップキャップ・シートポスト・ブレーキ」のすべてに対応できるようですね。
PitLockは、上記公式サイトからも購入できますし・・
Amazonや楽天で売られていることもあるので、値段などの条件が良ければそっちから買うのもアリでしょう。
選択肢③:HEXLOX(ヘックスロックス)
「HEXLOX(ヘックスロックス)」も、有力な選択肢となります。
HEXLOX公式サイトの該当ページより画像を引用
シャフト本体はこんな感じです。
HEXLOXは、PinheadやPitLockとは仕組みが違って・・
「六角レンチの穴」を直接防御するタイプのロックです。
HEXLOXのシャフトは、通常の六角レンチタイプになっていて・・
その六角穴の中に、
HEXLOX公式サイトの該当ページより画像を引用
この六角形パーツをガチッ!と固定されるようにはめ込みます。
そしてこのパーツは普通の方法では外せないので、それでロックは外せないようになります。
そしてこの六角形パーツは、
HEXLOX公式サイトの該当ページより画像を引用
この特殊なキーによってのみ外すことができ、外せば普通に六角レンチで回せるようになります。
PinheadやPitLockといった「専用鍵で直接回す」タイプと、どっちが良いか?
ここはいろいろと人それぞれなので、一概に言えないのですが・・
もしHEXLOXタイプが自分に合う!と思われる場合は、アリな選択肢になります。
HEXLOXは、上記した公式サイトから購入することができます。
選択肢④:六角レンチタイプ
スキュワーロックは基本的に、専用の鍵で開けるものですが・・
シンプルに「六角レンチ」で開けるタイプのものもあります。
例えばAmazonや楽天で買えるものだと、
こんな感じのものですね。
この六角レンチタイプは、六角レンチさえあれば誰にでも開けられます。
なので専用鍵タイプのスキュワーロックと比べると、防御力は圧倒的に下がります。
しかし・・
- 最低限の防御力は確保できる
- 安い
- 「鍵を無くして取り返しがつかない」が起きない
といった、六角レンチタイプならではのメリットもあります。
単純な、六角レンチタイプとは言っても・・
開けるためには当然、六角レンチを持っていなければいけません。
なので「手だけで開く」クイックリリースに比べ、盗まれる可能性をある程度下げることはできます。
シンプルな構造だからか、「値段」も専用鍵タイプより圧倒的に安いです。
そして専用鍵タイプは、例えば出先で「鍵を無くした」場合に、どうしてもホイールを外せなくなるのですが・・
六角レンチタイプなら、その心配もありません。
そのへんのホームセンターで六角レンチを買ってくれば、それで解決です。
と、こういったメリットもありますので・・
専用鍵タイプほどの強い守りはいらないけど、最低限のホイール防御力だけは欲しい!
そんな場合は、この六角レンチタイプも選択肢になるかもしれません。
今回は「スキュワーロック」をテーマにお話ししました。