ミニベロで長距離って、走れる?
例えばロードバイクは、ロングライドに向いた自転車の王様です。
対してミニベロは、ロングライドにあまり向かない自転車だと思われがちです。
ミニベロは、ホイールが小さく慣性が働きにくいですので・・
ロードバイクよりずっと疲れやすくて、長距離は走っていられなくなるのでは?
そう思われることも多いようですね。
でも、ミニベロでも意外と長距離を走れてしまう!なんてことはない?
実際に走ったことがある人は、ミニベロで長距離・・をどう感じているの?
というのは、ミニベロを買ってみようかな?など考えている場合、気になるところだと思います。
なのでこの記事では、ミニベロで長距離って実際、どんな感じ?
ここを解説していきます。
目次
「消費エネルギーが20%ほど増える」感じ
私自身はこれまでに、18インチや20インチのミニベロで・・
100km程度の距離を走ったことが、何度もあります。
そして27インチ・・フルサイズホイールのロードバイクでも、同じくらい走ったことがあります。
その経験から、ミニベロはロードバイクと比べてロングライドはどのくらい大変になるのか?
ここの率直な感想を言うなら・・
消費エネルギーが、20%ほど増える
という感じです。
自転車で走ると、エネルギーを消費します。
エネルギーは例えば「体力」とか「筋力」とか、「カロリー」とか、「気力」とか・・そういったものですね。
そしてエネルギーが尽きると、めちゃくちゃ遅くなったり、走れなくなってしまったりします。
これは限界近いレベルまで走ってみたことがある方なら、お分かりいただけるところだと思います。
なので距離が長くなればなるほど、このエネルギーを切らさないように工夫したりとか・・
もしくは食事でエネルギーを補給したりとか、そんな感じになるはずです。
もしくは長距離を走る経験を積んでいくと、体のエネルギー量とか、エネルギー効率とかがアップしていき・・
そういったレベルアップによって、もっと長い距離も走れるようになる!といった要素もあるはずです。
そして例えば20インチくらいのミニベロで言うと、ロードバイクより消費エネルギーが20%くらい増えるなぁ・・
というのが、実際によく走った経験から思ったことです。
ホイールが小さいから、2倍のエネルギーを使ってしまう!
半分の距離しか、走れなくなる!
少なくとも、そんなことは無いです。
そして逆に、消費するエネルギー量が「まったく変わらない」ということも無いと思います。
ミニベロだと明らかに、ロードバイクよりたくさん力を入れて回さないと巡航してくれませんし・・
エネルギーの消費量もそのぶん明らかに、多くなります。
と、あくまで個人的な感想にはなりますが・・
ミニベロはロードバイクと比べて、長距離はどのくらい大変になるの?と聞かれた場合は、
感覚的には2割程度、キツくなる・・というのが、私としての答えになります。
「慣性を無駄にしない走り」が、より重要になる
ミニベロはそんな感じでロードバイクより、すこし、長距離がキツくなります。
ですが・・そのキツさをある程度やわらげるミニベロならではのコツなんてものもあったりします。
一番は、慣性を無駄にしないよう走ること、です。
ミニベロはホイールが小さいですので、ロードバイクより慣性が消えやすいです。
なのでロードバイクなら慣性だけで、スーッと進んでしまえるくらいの距離も・・
ミニベロだとすぐ失速してしまって、あまり進めない・・となります。
ここがロードバイクとミニベロの、いちばんの違いかもしれません。
慣性力が落ちやすいのは、それ自体はもうしょうがないです。
なので例えば、スピードが落ちそうになったら・・
- ペダリングのパワーを上げて、慣性が落ちるのをフォローする
- ロードバイクの時よりもっとスムーズに、慣性の力をムダにしないようにペダリングする
そういったところを重視して走ると、ミニベロであっても「スピードの落ち方」がかなりマイルドになると感じました。
さらには「体重を推進力に変える」コツもプラスすると、使えるパワーをさらに割増することができます。
体重をエネルギーに変えて進む方法は、
上の記事で解説していますが・・
上で書いたように、ミニベロはロードバイクと比べると、エネルギー的に不利です。
なので脚力だけではなく体重も使い、エネルギーをできる限り無駄にせず使うことで・・
「ミニベロで長距離、キツすぎる!」となるのを防げるようになると思います。
ロングライドにおける「ミニベロのメリット」は?
ミニベロは走りのエネルギー効率においては、フルサイズの自転車より不利です。
なのでロングライドも一般的に、不利になりがちなものです。
しかし・・じゃあ、ロングライドにおけるミニベロならではの「メリット」って、何かないの?
メリットがあれば、それを活かすよう工夫できますので、ここは大事なところです。
そしてミニベロの、ロングライドにおけるメリットは・・
- 「発進」がラク
- 「機動性」が高い
こんな感じになってきます。
まず、ミニベロは「発進」がラクです。
ホイールが小さく慣性が弱いミニベロは、「走り続ける」のに不利なわけですが・・
止まっているホイールを動き出させる「発進」においては、小さく軽いホイールは逆に有利なのです。
実際、フルサイズのロードバイクは漕ぎ出しのとき「ぐーっ・・」という抵抗がありますが・・
ミニベロだと「ふわっ」と軽く発進できる感じが、体感としてもあります。
もちろん、ギア比はだいたい同じにした状態でですね。
発進がラクだと、特に「ストップアンドゴーが多い」環境での負担が減らせます。
たとえば信号が多い、混雑した街中とかですね。
なので特にロングライドの中、街エリアをたくさん挟むような場合、ミニベロは有利になってきます。
「機動性が高い」も、ミニベロのメリットです。
ホイールが小さく、機敏なハンドリングができるので・・
すばやく方向転換したり、障害をひらひら躱したり、に有利なのです。
そしてこの特徴も、ごみごみした街中といった環境で有利です。
歩行者やクルマが多いところでは、すばやく動けるメリットが大きいからですね。
という感じで、ロングライドにおいて・・
「混雑した街中」といったエリアが多い場合に、ミニベロは特に有利になってきます。
ロングライドに向いた「車種」は?
ミニベロにも、いろいろな車種がありますが・・
ロングライドに向いた車種って、どんなものがあるの?
どんな特徴のミニベロを選べば、長距離で有利になるの?
このあたりも解説してみます。
まず、長距離に有利なミニベロの条件を挙げてみると・・
- ドロップハンドル
- タイヤが細い
- 細やかな変速ができる
といったタイプになってきます。
ドロップハンドルはいろいろな握り方が可能で、それだけ負荷を分散させられますし・・
細いタイヤは走行抵抗が少なく、脚の負担を減らしてくれます。
そして高い変速性能は、脚への負荷を一定にして、これもまた脚へのダメージを小さくします。
ひとことで言うと「ミニベロロード」タイプ、ということですね。
上のような特徴はまさに、ロードバイクの特徴なのですが・・
それのホイールが小さいバージョンが、ミニベロロードと呼ばれます。
フルサイズ自転車の世界では、ロングライドといえばロードバイクは王様で・・
ミニベロの世界でも、やっぱりそこは変わりません。
ミニベロでありながらも、ロードバイクの特徴を持つような自転車が一番なわけですね。
そしてロードバイクの中でも、いちばんロングライドに向くカテゴリーに「エンデュランスロード」というものがあります。
エンデュランスロードについての詳しいことは、
上の記事に書いているのですが・・
つまりは長距離・長時間走り続けることに、特化したようなロードバイクのことですね。
そしてミニベロの世界でも、ロードバイクと同様に・・
ミニベロロードの中でも、エンデュランスロードとしての特徴を持つものが最強になってきます。
なのでミニベロで長距離ライドを楽しみたい!という場合は、そういったところから探すと大きな間違いは無いと思います。
今回はミニベロで長距離って、どう?といったテーマでお話ししてみました。