乗り物にエンジンは、重要です。
そして、ロードバイクなど自転車のエンジンは、人間です。
なので自転車のエンジン性能は、乗っている人が「剛脚」なのか?それとも「貧脚」なのか?・・
基本的にそれだけによって、変わってくるものです。
「剛脚」「貧脚」という言葉は、自転車趣味をしていると、
まあ、よく聞きますよね。
自分って、剛脚?それとも貧脚・・?
いつも一緒に走るあの人は、どうなんだろう・・?
意外に「剛脚なのか?貧脚なのか?」というのは、わかりにくいものです。
ロードレースで競い合いでもすれば、もちろん、わかるのでしょうが・・・
ふつう、自転車で走るといえば、一般公道ですよね。
そして一般公道・・特に街中では、
限界までスピードを出して走る!!・・ということは、まずありません。
信号とか、他の車とか、歩行者とかがたくさんの街中で、
そんなことしたら、ただただ危ないだけですよね。
そしてもちろん、「下り」で限界まで回す・・なんてことも、無いはずです。
初心者でも下りでブレーキを離せば、それだけでも、70km/hとか80km/hとか出るはずですが・・・
それをやってしまうのは、単なる命知らずなだけですよね。笑
(一応書いておくと、技術のあるプロがやるのは、問題ないと思います)
しかも、本当の意味で「上手い」人であればあるほど、
自転車で、必要以上のスピードを出したりはしません。
むしろ、「ここでスピードを出しすぎたら、飛び出しとかに対応できないな・・」
「この下りでスピードを出し過ぎたら、吹っ飛ぶかもな・・」とかいったことを、正しく判断し、
正しくスピードを緩める・・というのが、ほんとうに上手い人の行動だと思います。
そのあたりをミスったり、判断が甘かったりする人が、
「スピードの出しすぎによる事故」とか、そんなものを起こすわけだと思います。
(どうしても防げない事故というものも、もちろんあると思います。一応)
そういった事情がありますので・・・
ロードバイクなどの自転車で普通に、自分で、もしくは何人かで一緒に走っただけでは、
その人が剛脚なのか?貧脚なのか?は判断できないのです。
街中の環境で、びゅーんと、速いスピードで走っていたとしても、
それは単に、スピードをそんなに出さないほうがいい状況で、「イキっている」だけの可能性がありますので・・・
そしてゆっくり走っているのは、上手い人が、単にスピードをセーブしているだけのこともありますので、
ふつうの場所をふつうに走っているときには、その人のポテンシャルというのはぜんぜん、わからないわけですね。
しかし・・・
自分自身や、一緒に走る人が「剛脚」なのか?「貧脚」?なのか?を、
簡単に、かなりの正確さで見極められる「場」があります。
それは・・・「登り」、です。
登りだと当然ですが、「スピードを出しすぎて危ない」なんて気にする必要はありませんよね。
(カンチェラーラでもない限りは・・笑)
基本的にフルパワーか、それに近いパワーを出しながら、登り続けるはずです。
そして登りだと基本的に、複数で走るときも「隊列を組む」必要がありませんので、
剛脚の人はすいすい登り、貧脚の人はなかなか登れない・・と、
脚力による差がはっきりと、浮き彫りになります。
さらに言うと、登りはキツさとかそういうものが、顔に出ますよね。
激坂を速く登りつつも、息も切らさず、涼しい顔をしている人であれば・・
その人は間違いなく、剛脚でしょう。
逆に、街中などの飛ばすべきではない場所で、調子に乗って、飛ばしているだけの人の場合は・・
登りに入るとすぐに、ボロが出ます。
すこし登っただけでゼエゼエと、息切れしている場合は、剛脚ということはまず無いでしょう。
なので・・自分自身やこの人が、剛脚なのか?貧脚なのか?を判断したいのなら、
一緒に、登ってみればいいのです。
いちおう言っておきますと、べつに貧脚だから悪い・・とか、そういうことはもちろん、無いです。
そもそも私自身、別に鍛えまくっているわけでも無いですし、
剛脚貧脚度でいえば、まあ、並程度なんじゃないかなと思います。
そして別に、プロのロードレーサーでもない限りは「速く走る義務」なんてものは無いですので、
好きなスピードで、好きなように走ればいいわけですので。
そして・・本物の剛脚は、「自転車のプロ」にしか居ないはずです。
どんな分野でもそうですが、生きている時間の多くをその分野に捧げる「プロ」に、
趣味でやってるだけの「アマチュア」が勝る・・ということはまず、ありませんよね。
少なくとも、大きいプロ・ロードレースで上位を取るような選手は、ほんとうに化け物みたいな脚力をしていますので、
私のような素人が剛脚!貧脚!とか言ったところで、井の中の・・とか、どんぐりの・・とか、そんな感じでしょう。
最近だと脚力を測るためには、「パワーメーター」といったものもありますので、
そういうものを使うのも、アリだと思うのですが・・・
自分が貧脚なのか?剛脚なのか?とか、この人はどうなのかな?とか、
もし、気になったとしたら・・・
ふつうの街中で一緒に走っても、わかりませんので、
「一緒に登ってみる」と、いろいろと、わかることがあるかもしれません。