自転車において、軽さは正義です!
・・・と、よく言われます。
ロードバイクにおいては、みんな軽さを優先しますし、
それでいいとは思うのですが・・・
こと、「折りたたみ自転車」においては、
ちょっと違ってくると思います。
折りたたみ自転車では・・・
軽さよりも、どのくらい「小さくなる」かが、いちばん重要だと思うからです。
自転車が「軽い」と、何がいいのか?
・・・軽いと自転車は、楽に進んでくれますし、
特に登りにおいては、軽さの影響は、劇的になります。
さらに、折りたたみ自転車であれば、
折りたたんで電車に持ち込み、自転車といっしょに遠くまで行く・・・
いわゆる「輪行」においても、すごく有利になります。
輪行をするときには、長時間、自転車を持って歩く必要がありますので、
ここで自転車が1kg、もしくは2kgほども軽いと、
持ち運びがすごく楽になるのです。
逆に、あまりに重い折りたたみ自転車は、ろくに持ち運ぶことができません。
輪行するたびに、キツい思いをすることになってしまうため、
そのうち、輪行自体をしなくなり、「折りたたみ」自転車を買った意味が、なくなってしまうかもしれません。
・・・と、折りたたみ自転車は、「走行」・「輪行」と、軽さのメリットをダブルで受けることができ、
軽ければ軽いほど有利ではあります。
そのため私も最初は、できるだけ軽く・・できるだけ軽く・・と、
軽さを最優先して折りたたみ自転車を探し、
完成車で「8kg台」という、なかなかに軽い折りたたみ自転車を選びました。
しかしながら・・・
これは失敗だったと、後になって思いました。
この折りたたみ自転車は、軽いのは良いのですが、
「折りたたんだときのサイズ」が、あまり小さくはありませんでした。
日本の電車は、地域にもよるのですが、かなり混みます。
たとえば東京都内であれば、人が少ない場所・時間帯であっても、電車はかなりの人口密度となります。
多少大きいくらい大丈夫だろう・・・と、最初は思っていたのですが、
折りたたみサイズが大きいと、混んだ電車に持ち込むとき、
想像以上のストレスを、抱えることになってしまいました。
私が最初に買った折りたたみ自転車は、折りたたんだときの横幅が、人間3人分くらいと、かなり大きめの幅になってしまい、
座席の脇に置くと、大きくはみ出してしまいました。
空いている電車なら別にいいのですが、
混みやすい日本で、輪行を繰り返すうちに、「折りたたみサイズが、あと10cm小さければ・・」と、
何度も思うことになります。
そして・・・この経験を活かして、
2台目の折りたたみ自転車として、「ブロンプトン」という自転車を購入しました。
ブロンプトンは、軽い自転車ではありません。
装備にもよるのですが、完成車重量で最低10kg台、重いタイプだと12kg台にもなります。
しかし、折りたたむととても小さくなります。
ホイールサイズが同じくらいの他の折りたたみ自転車より、折りたたんだときの幅が、10cm以上小さくなってくれます。
感覚的には、立った人間2人ぶん程度になるでしょうか。
折りたたみサイズを最優先して、折りたたみ自転車を選んだ結果・・
とても、快適になりました。
ブロンプトンのサイズだと、
人が多い電車内に置いても、人が多い駅構内を歩いても、
ほとんどストレスになりません。
座席の脇に置いても、はみ出すことは基本的にないです。
さらに、エスカレーターに置いても、エスカレーター幅の半分をはみ出さないです。
(日本だと急ぐ人のために、エスカレーターに乗るときは半分を開ける暗黙の了解があると思うので、これはなかなかのメリットでした)
重さも、輪行で駅構内を持ち歩くくらいであれば、ぜんぜん問題ありません。
折りたたみ自転車を持ち運ぶときには、軽さそのものよりも「持ち運びやすい形になるか」「しっかりと掴める場所があるか」といったことのほうが重要だ、ということにも気づけました。
さらに、これは嬉しい誤算だったのですが・・・
詳しくは、上のリンク先記事に書いているのですが・・・
折りたたみ自転車は基本的に、ホイールサイズが小さいため、不安定です。
軽い自転車は不安定なので、「折りたたみ自転車を軽く」してしまうと、
ホイールの小ささ・軽さのダブルパンチで、とても不安定になってしまいます。
そのため、あまりに軽くするより、
むしろ適度な重さがあるもののほうが、有利な場合があるのです。
折りたたみ自転車を買うときは、
「軽く・・より軽く・・」という方向性で探すよりは、
軽さはほどほどでもいいので、折りたたんだときに「小さくなる」を最優先して選ぶといいかもしれません。