グラベルロードを買ってみようかな?と思っているけど・・
もしくはすでに手に入れて、乗っているけど・・
グラベルロードとフロントシングルって、相性いいの?
グラベルロードは、ロードバイクでありながら荒れ道まで走れる、便利な自転車カテゴリーです。
そしてフロントシングルは、チェーンリング1枚だけ・フロント変速機無しの、シンプルな仕様です。
そしてグラベルロードにフロントシングルというのは、よく使われる組み合わせです。
なので、その仕様の自転車を買おうとしたり、カスタムでその仕様にしようとしたりする場合・・
この組み合わせって、有利なの?不利なの?というのは気になるところだと思います。
なのでこの記事では、グラベルロードとフロントシングルの相性って実際どう?
ここを解説していきます。
目次
「かっ飛ばさない」自転車で、フロントシングルは有利
まず、グラベルロードは「かっ飛ばさない」自転車です。
そしてこの点において、フロントシングルは有利です。
グラベルロードとはどんな特徴の自転車か?については、
上の記事で解説したのですが・・
グラベルロードで、レース用ロードバイクほどかっ飛ばすことは少ないです。
レース用ロードバイクは、40km/h、50km/hを出して走り続けることを想定されていますが・・
グラベルロードで、そこまでレーシーな走りはそうそうしないですよね。
そしてレースレベルのスピードを出すなら、「それに対応したギア」が必要です。
50km/hとかのスピードを維持したり、さらに加速したりしていくには・・
日常のライドではまず使わないような、相当重いギアが最適になってくるんですね。
実際、レース用ロードバイクの「いちばん重いギア」はそういう重さになっています。
そして、そのくらいの重さを実現しつつも、登りなどでも使いやすい「軽いギア」も実装するなら・・
それだけ広い幅に対応した、多段のギアが必要になります。
そしてそれを揃えるためには、フロントはダブルにしておきたいところなのです。
しかしレースレベルのスピードを出さないなら、「重いギア」を省略できます。
グラベルロードなら正直、30km/hとか、高くても35km/hくらいが出せれば十分で・・
それ以上に対応するほどの重いギアは、必要ないわけですね。
そしてそうであれば、フロントギアは1枚あれば十分です。
1枚で、必要な範囲をカバーできるからですね。
なのでグラベルロードは、フロントシングルにしやすいのです。
「ナローワイド」でチェーン落ちを防げるので、有利
グラベルを走るなら、チェーン落ち対策をしたいものです。
グラベルでは、チェーンはわりとよく落ちます。
ガタガタ道が多く、振動は普通の道路の比ではなく・・
そんな道でチェーンにすこしでも変な負荷をかけると、チェーンはあっさり落ちてしまいます。
なのでグラベルロードといったオフロード系では、チェーン落ち対策がとても重要なのです。
そしてチェーン落ち対策に最強の方法は、「ナローワイドチェーンリング」だと思います。
チェーン落ち対策については、上の記事で詳しく解説しているのですが・・
ナローワイドのチェーンリングを使えば、チェーン落ちは明らかに起きにくくなります。
なのでナローワイドは、チェーン落ちが起きやすくなるグラベルロードでは装備しておきたいパーツなのです。
実際、グラベルロードに最初からナローワイドが装着されていることも少なくありません。
しかしナローワイドチェーンリングは、フロントシングルでしか使えないものです。
フロント多段は、うまくチェーンを脱落させることで変速しているわけですが・・
ナローワイドだと脱落しなくなるわけですので、まあ当然です。
つまりナローワイドを使いたいなら、フロントシングルにするしか無いのです。
そしてここも、グラベルロードでフロントシングルが有利になる理由ですね。
「フロント変速トラブル」と無縁になれるので、有利
フロントシングルにすると、フロント変速トラブルと無縁になれます。
フロント変速機そのものが無いわけですので、これは当然ですよね。
そしてこのメリットは、グラベルロードにおいて特に有効です。
グラベルロードでは、グラベル・・つまりオフロードに近いエリアを走ります。
そのエリアには砂利道、泥道といった道も含まれ・・
そういう環境では振動や衝撃、泥詰まりなどにより変速トラブルは起きやすいものです。
しかしフロントシングルなら、フロント変速にかかわるトラブルはゼロです。
そしてここはロードバイクといったオンロード自転車以上に、嬉しいポイントになるわけですね。
もちろんリア変速機が有る場合、そっちのトラブルは起きるわけですが・・
トラブル源となる変速機が「ふたつ」か「ひとつ」か、では圧倒的な差が出ます。
単純に考えて、トラブルが起きる確率を半分にできるわけですので・・
という感じで「フロント変速トラブルフリー」も、フロントシングルが有利と言えるポイントです。
さまざまなギアに対応したいなら、不利
逆に「不利」なポイントも見てみます。
グラベルロードをフロントシングルにすると、対応できるギアの幅が狭くなります。
なのでグラベルロードをさまざまな重さのギアに対応させたい場合は、フロントシングルは不利です。
これはまあ、フロントシングルの当然のデメリットですよね。
フロントシングルは、2枚あったギアを1枚にしてしまうわけですので・・
ギアの数が半分になってしまうというのは、致し方ないことです。
このデメリットは例えば、
- オンロードは重めのギアで、スピーディに走りたい
- オフロードは軽いギアで、しっかりした駆動力を確保したい
- そして、その2種類をスムーズに使い分けたい
こんな場合に強く効いてきます。
単純に、こういった使い分けができなくなるからですね。
なのでオフロードを重視したいなら、オフロード向けの軽めのフロントギアにしますし・・
逆にオンロード重視なら、きれいな道を快適に走れる重めのフロントギアになるでしょう。
そして、このあたりのバランスを求めて「最適な歯数」を探していくことになると思います。
とはいえ、ここでは「手変速フロントダブル」という選択肢もあります。
詳しい仕様については、上の記事で書いたのですが・・
この仕様だとフロント変速機フリーのまま、重いフロントギアと軽いフロントギアの両方を使い分けることができます。
普通の道ではアウターで、オフロードに入るなら指でインナーへ、と操作するわけですね。
まあ、これがフロントシングルと言えるか?となるとちょっと違ってくるかもですが。笑
今回はグラベルロードとフロントシングルの相性について書いてみました。