フロントシングルは、シンプルでメンテナンスフリーな優れた仕様です。
しかし、フロントシングルにしてみようかな?と考えたとき・・
フロントシングルで激坂って、対応できるの?
ここは気になるところだと思います。
フロントシングルは、インナーチェーンリングを省くものです。
なので「インナー x ロー」の、すごく軽いギアにアクセスできなくなり・・
坂が全然登れなくなってしまうのでは?と考えるのは、自然なことです。
とはいえ実際、激坂は全然登れないものなの?
それとも意外と、ある程度はいけてしまうものなの??
私自身も実際フロントシングルの仕様で、激坂にチャレンジしたことがあります。
なのでこの記事では、フロントシングルで激坂って対応できるの?
ここを解説していきます。
目次
「ロードバイクのアウター」サイズだと、激坂は無理
まず、チェーンリングの歯数はいくつなのか?
これによって、激坂もいけるのか?は全然変わってきます。
フロントシングルとひと口に言っても、その「ギアの重さ」は一通りではありません。
なので重めのギアになっていれば、激坂は無理!となりますし・・
逆に軽めのギアであれば、激坂いける!という方向に傾きます。
なので、ここではまずシンプルにロードバイクからインナーチェーンリングを外しただけのスタイルだと、どうか?
ここから考えてみます。
ロードバイクのアウターチェーンリングは、コンパクトクランクで50T、ノーマルクランクで53Tくらいです。
時代や製品により変わるかもしれませんが、大きな間違いはないでしょう。
そして、このあたりの歯数のチェーンリングのフロントシングルだと・・
激坂を登るのは、ほぼ無理になってきます。
どのくらい無理か?は、ご自分のロードバイクで「アウターで激坂」をやってみると体感できます。
激坂の程度や、脚力にもよりますが・・まあ、普通に登っていくのは無理ですよね。
私自身は、近所のちょっとした激坂程度でもすぐ足をついてしまいました・・笑
という感じで、シンプルに「ロードバイクのインナーを外しただけ」タイプのフロントシングルでは・・
激坂はほぼ無理!と言えるのではと思います。
「小さめチェーンリング」なら、そこそこいける
フロントシングルの「激坂無理度」は、その歯数によって全然変わってきます。
なので使うチェーンリングを「歯数が少ない、小さめのもの」に変えれば、事情は全然変わります。
実際に私自身、現在は「44T」のフロントシングルにしています。
これは例えば、53Tのノーマルクランクと重さを比べると「17%減」くらいになりますね。
そして44Tであれば、フルサイズのチェーンリングと比べれば、激坂も圧倒的にラクになります。
フルサイズだと「とても回せない!無理!」となっていたエリアも、「頑張れば何とか回せる・・」に変わる感じですね。
もちろん、リアは軽いギアに落としているのが前提で・・
さらには上の記事で解説している「休むダンシング」といった基本技も、使えることが前提です。
フロントシングルで「登る」なら、このあたりは大前提になってきます。
とはいえ、このあたりをちゃんとやって、なおかつ「小さめチェーンリング」にしておけば・・
フロントシングルで激坂も、十分いける範囲だと思います。
「超激坂」は完全に無理
激坂と言っても、レベルはいろいろです。
そして、激坂の中でも特にハードな「超激坂」になってくると・・
フロントシングルだと、どんな仕様でも無理!となってきます。
斜度が何パーセントだと、どのくらいのレベルと言えるのか?については、
上の記事で解説したのですが・・
例えば斜度20%を大きく越える!とかだと、「超激坂」と言えるのではと思います。
そしてそこまでの激坂になってくると、私自身のような貧脚だと、「インナー x ロー」の最軽仕様でもなかなか進めないくらいになるので・・
ましてそれよりも重いフロントシングルでは、登れようはずもありません。
そしておそらく一般的に見ても、重めのギアで超激坂をするする登れる!という人は限られてくるはずです。
もちろんプロサイクリストとか、プロのロードレース選手とかだと余裕なのかもしれないですが・・
なのでフロントシングルにするなら、超激坂を登るのは諦める!というのが妥当な考え方になってくると思います。
「手変速フロントダブル」という選択肢
フロントシングルにしてみたいなぁ。
でも、激坂を登れなくなるのは嫌だなぁ・・
そんな場合は「手変速フロントダブル」というのも、選択肢のひとつになってきます。
手変速フロントダブルについての詳しい解説は、
上の記事でしたのですが・・
つまりは「チェーンリングだけがダブルで、フロントディレイラーは装着しない」スタイルのことですね。
そしてこのスタイルだと、激坂を登り続けるような状況がきたら、指でインナーチェーンリングに落とすことができます。
そうすればもちろん、ペダルの軽さはフロントダブルと同じになりますので・・
フロントダブルと同じくらいには、激坂も登れるようになれます。
激坂に対抗するための「切り札」が手に入るような感じですね。
いつもはフロント変速は必要ないので、フロントシングルのほうがいいけど・・
いざという時の保険として、軽いギアは確保しておきたい!という「いいとこどりスタイル」です。
まあ、手変速スタイルがフロントシングルと言えるか?というと、ちょっと違ってくるかもしれないのですが・・笑
フロントシングルの恩恵を得ながらも、激坂にも対抗できる自転車が欲しい!
そんな場合は、良い選択肢になってくるかもしれません。
今回はフロントシングルで激坂は登れる?をテーマにお話ししてみました。