ロードバイクを買うとき、「フレームサイズ」は最重要ポイントです。
フレームサイズは、乗りやすさなどにすごく深くかかわりますし、
他のパーツと違って、簡単に変えることはできませんので、
ここを間違えてしまうと、すごく後悔することになってしまいます。。
そして、フレームサイズ選びには、
「ここを間違えると致命的!」という重要ポイントがあります。
もちろん最終的には、試乗したり、ショップ店員にいろいろ聞いてみたりして、
総合的に判断していいのですが・・・
そうであっても、「ここだけは確認しておいてほしい!」というポイントがあるのです。
それが、ホイールベースです。
ホイールベースというと、ざっくりと言いますと、
車輪と車輪とのあいだの距離のことですね。
上の画像の、水色の注釈の部分です。
このホイールベースは、そのロードバイクが、
レースや素早い動き重視なのか?ロングライドや安定性重視なのか?
・・・ということを決定づけてしまう、ものすごく、重要なポイントです。
ホイールベースが短いほうが、素早い動きが得意で、
ホイールベースが長いほうが、安定して直進できる・・
というのが、一般的ですね。
ここを長くするのか?短くするのか?というのは、
好みや、どんな乗り方をしたいのか、といったことで変わってくるのですが・・・
たとえば私の場合は、
安定してふらつきにくい自転車が欲しかったので、ホイールベースはかなり長めにしています。
そして・・・
このホイールベースは、フレームによって決まってしまい、あとから変えることはできないのです。
・・・ホイールベースは、フレームの、
前輪がはまりこむ場所と後輪がはまりこむ場所との距離、ですので、
フレームが決まってしまえば、自動的に決まってしまうんですね。
ハンドルの遠さやサドルの高さは、パーツ交換でいくらでも変えることができます。
ハンドルが近いな。。と思ったら、ステムを伸ばしたりハンドルを換えたりすればいいだけですし、
サドルが低いな。。と思ったら、上げればいいだけです。
しかし・・・ホイールベースが長いな、短いな・・・と思ったときには、どうすることもできません。
ホイールベースは、購入したフレームサイズによってたったひとつに決まってしまっていますので、
あとからホイールを換えようが何をしようが、もう変えられないんですね。
そしてホイールベースは、メーカーのカタログなどを見れば、
かんたんに確認することができます。
GIANT公式ホームページ TCR SL1 ジオメトリー より引用
たとえば上に参照したのは、GIANTの公式ホームページで見ることができる、
とあるロードバイクのジオメトリー表なのですが・・・
赤い四角でかこんだ場所に、ホイールベースが書いてあります。
フレームサイズがSであれば、ホイールベースは「970.4 mm」、
フレームサイズがMであれば、ホイールベースは「975.8 mm」、といった感じで、
ミリ単位で決まっているんですね。
つまりこのロードバイクの、フレームサイズMを購入したとすればその瞬間、
ホイールベースは「975.8 mm」に確定し、その後変えることはできないのです。
そのため、ステム変更などでかんたんに変えられる、
ハンドルの遠さ、サドルの高さ・・・といったことに比べると、
後悔ポイントになりやすいんですね。
・・・それでは、そもそもホイールベースは、どのくらいの長さにすればいいんでしょうか?
ここは、決まりがないところなのですが・・・私としては、
ホイールベースが1000mmより長いと直進安定性重視、1000mmより短いと素早い動き重視、
だと思っています。
そのため、ご自身がどんなふうにロードバイクに乗りたいのか?を考えて、
ひらひらと素早い挙動がしたいのであれば、ホイールベースを「短く」、
長距離でも安定した走りがしたいのであれば、ホイールベースを「長く」・・
という方向性で考えていけば、いいのではないかと思います。
もちろん、ホイールベースは長くするほどいい、短くするほどいい・・というものではありませんので、
バランスはとる必要があります。
ホイールベースの長さを求めすぎて、フレームサイズはLだ!いやXLだ!いやXXLだ!・・と際限なく大きくしていくと、
さすがに、乗りにくくなってしまいますので。。
そのため場合によっては、同じ自転車でフレームサイズを変えるのではなく、
買う自転車そのものを変える、というのも選べる選択肢になると思います。
ホイールベース以外にも、あとから変えられない要素はあり、
たとえば「スタンドオーバーハイト」といったものがあります。
これはだいたい、自転車のトップチューブの高さと同じで、
これが高すぎると、トップチューブの上にまたがると股間が当たってしまって、
すごく使いにくくなってしまいます。
フレームサイズを選ぶときには、ものすごくたくさんの要素がでてきますので、
すべてを完璧に検討して決めるというのは、無理なのですが・・・
「あとから変えられない要素」である、ホイールベースなどといった要素を優先して検討すると、
より間違いのない、後悔のないフレーム選びができるのではないか、と思います。